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10 逃げてきた妖精

【豆知識】

今回登場するチャップは、テントウムシとホタルのハーフ。

こぶしくらいの大きさだよ~。


 あくびとけのびをしてベッドから出ると、ギフト君は外にあるはたけかいました。


 お家の玄関げんかんをなんぎしてけて、昨日きのうふった雨の水たまりにキラキラを見つけます。


 外に一歩出てみると、つるつるすべってかいがわの木にぶつかってまりました。


 気を取りなおして畑に向かうと、なんだか冷たい風がいています。


 ギフト君がおもわずくしゃみをすると、畑の中からふたつの悲鳴ひめいが聞こえます。


だれかいるの?」


 声のしたほうに向かうと、


 そこにはかじった野菜やさいを持っている背中せなか羽根はねのある妖精ようせいがふたりいました。


「おなかすいてるの?」とギフト君。


おんかならかえすから、ここにおいてくれ!」


「おねがいします!」


 あたまげたその男の子の名前をラウ、女の子の名前をトバリと言うそうです。


「人間に見つかって、げてきたはいいけど、さとられたんだ」


「それに・・・もう・・・ちから、が・・・」


 空中くうちゅうから地面じめん9にちそうになったトバリを、ギフト君はとっさにキャッチしました。


 いそいでお家の中にふたりをまねいて、冷蔵庫れいぞうこけてアイスクリームを食べさせました。


 みるみるうちに元気げんきになってきたふたりは、冷蔵庫にみたいと言い出しました。



「あの・・・それから・・・」


まど・・・の、ところ・・・」



 必死ひっしまどをたたいているのは、テントウムシホタル。


「僕たちのトモダチ、冬の世界が平気なテントウムシホタル、名前なまえはチャップ」


 チャップはおしりのひかりをてんめつさせます。


「あいさつをしているんだね。いてもいいよ」とギフト君。



 ギフト君がいたおうちを、冷蔵庫の中につくります。


 そのお家の中に入ると、妖精たちは安心したのかねむりはじめました。



 ぼけていたムルムルが「アイスが食べたい」と朝ご飯のあと言い出します。


「そうだ、紹介しょうかいしないと」


 ムルムルを片手かたてせて冷蔵庫を開けると、警戒けいかいしたチャップがおしりを光らせます。


「どういうこと?」とムルムル。


「今日から、住むって」とギフト君。


「どういうこと?名前は?」


「ラウとトバリとチャップ、だよ」とギフト君。


「名前おぼえてやる気なんてないけどね!!」


 ムルムルはまれてはじめて、自分じぶんで冷蔵庫のとびらめましたとさ。


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