表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/11

第1話 モブ、異世界に立つ

モブだって、必死に生きてる。

俺の名前は山田凡亮やまだつねあき

どこにでもいる、ごく普通の高校生だ。いや、「普通」というのもどこか違うな。正確には、平凡のさらに下。


いわゆる「モブ」だ。


クラスの一軍、二軍にはもちろん属していない。三軍ですら俺の中では雲の上の存在だ。いわば俺はゼロ軍。誰の記憶にも残らない、透明人間みたいな存在だ。


だけど、俺にだって心はある。優しさもある。

……でもその結果がこれだ。


ある日、俺は街の交差点でトラックに轢かれそうになっていた少女を助けようとした。

おっと、勘違いするな。別にヒーローになりたかったわけじゃない。ただ、誰も助けないのを見て、どうしても体が勝手に動いたんだ。


結果はご覧の通り。

俺はトラックのクラクションと共に宙を舞い、そのまま地面に叩きつけられて……今に至る。


「……これで終わりか……俺の人生……」


目を閉じながら思い返すのは……そうだな、最後に抜いたおかずくらいか。

あのお姉さん、すごくよかった……って、いや待て、それしか思い出すことないのか!?俺の人生……!虚しすぎるだろ!!


そんな風に後悔し始めたところで、突然、視界が白く光り出した。


「……ん?なにこれ……」


周囲の光景がぐにゃりと歪み、俺は強烈な目まいに襲われた。


「どこだここ。」


目を開けると、目の前には広がる緑の草原。晴れ渡る空。

そして――裸の俺。


「あぁ、天国か……」


思わず呟いた。だけどその刹那――。


「グゥォオギャァァァ!!!」


遠くから恐ろしい鳴き声が響き渡る。振り向くと、そこには鳥のような形をしたデカい化け物がこちらに向かって飛んでくるのが見えた。


「おいおいマジかよ!?地獄じゃねぇか!!」


俺は全力で走った。裸のまま。必死で逃げたけど、あの鳥型化け物はめちゃくちゃ速い!


「死ぬ!死ぬって!二度目の死がこんなに早く訪れるなんて嫌だぁぁ!!!」


そう絶叫していたところで、突然、俺の前に現れた人物が――。


「危ない、伏せて!」


そう叫びながら、見知らぬ女戦士が俺をかばい、一撃で化け物を仕留めた。剣と盾を持ち、いかにも冒険者そうな見た目をしている。


「ねえ、大丈夫?」


俺を助けてくれた、長い赤髪をポニーテールにまとめた活発そうな女戦士はそう言ってくれたけど、その視線が次第に冷たくなっていくのを感じた。


「……ねぇ、なんで裸なの?」


「あ、えっと、それは――」


刹那、俺の目は女戦士の実りに実った大きな柔らかな双丘に釘付けになった。


気がつくと、俺の"エクスカリバー"は戦闘状態に入っていた。


「ちょっ…//」


結局、俺は通報された。……裸だったし、エクスカリバーが戦闘状態だったからだ。


そうして何やら撤兵みたいな人たちに連行された。

だが、俺は事情を説明してなんとか釈放された。どうやら、追い剥ぎに遭ったと思われたらしい。親切な人たちが服だけは恵んでくれた。


「……まぁ、ひとまず助かったか。」


外の空気を吸いながら周囲を見回す。中世ヨーロッパ風の街並み。行き交う馬車や武器を持った人々。

エルフやケモ耳少女まで!?

俺は一気にテンションが上がった。


「これ、もしかして……異世界か!?」


そうだ、転生系のラノベでよくあるやつだ!これはチート能力を手に入れて、2度目の人生、逆転のチャンスってやつじゃないか!?


「よっしゃぁぁ!モブ卒業の時がきたぁぁぁ!!」


俺は早速、冒険者ギルドへと向かった――。


本当に初心者です。温かい目で見守ってください。

こんな自己満みたいな作品を読んでくれてありがとうございます。

励みになります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ