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想い色  作者: 日浦海里
22/23

ナクシタモノ

涯ては昏いと思ってた

虚ろなのだと思ってた


内から開いた(うつろ)な感情

沸いた何かが塗り潰し


遺されたのは漆黒の心


沈んだそこに落ちた物

もう届かない堕ちた者


失くしたはずのモノで

喪われたはずのモノで


望まぬ終わりに塗れて

昏く黒く色づいている



そのはずだと思ってた



底は何も無いがあった

果ては全て透き通って


内にて蠢く虚ろな衝動

湧いて暴れ喰らいつき


遺されたのは空ろな心


もう届かない堕ちた者

沈んでそこに消えた物


失くしたモノなんだと

喪われたモノなんだと


知っていても期待して

目を背けた現実が残る


握りしめた手を広げる

目を背けた現実を見る


掌の中は何も無かった


喪ったなら当然の帰結


涯ての先に見たものは

命果てた先だけだった


勝手な望みは喪われた

余計な迷いも失われた


遺されたのは移ろう時


還りも戻りもしない時


還る事が叶わないなら

失くしもの

見つからなかった

喪くしもの

欠けた場所に

想い流れ落ち

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