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朔月の陰が揺れて零れて
空に輝くあの月は
明るく空を照らしているのに
君の瞳のその月は
灯りに照らされ揺れて崩れて
君が消えてなくならないように
肩抱き寄せて頬に口づけて
触れて身体に溶けて落ちた
白く輝く月の雫は
ひどく苦くて
ひどく痛くて
感じた痛みは消えはしないのに
薄衣のようなその雲が
月の光を包み込むのは
君の瞳に浮かぶ涙を
誰にも見せずに包んで隠して
護ることの出来ない僕を
どこか責めてるようにも見えて
隠したとしても零れて落ちる
白糸のような月の雫は
ひどく苦くて
ひどく痛くて
その痛みから逃げはしないから
自分の心ごと君を抱き寄せた
朔月の 揺れて零れた ひとしずく
ひどく苦くて
ひどく痛くて