奴隷の役割
この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません
「ぁ、あっ、あの…」
「誰が発言を許した?黙れ」
「あ、すみませ」
「黙れ」
「チャス……」
ライナーさんの凍てつくような冷たい視線が突き刺さる。呼び出したのはそっちじゃん!と思いつつ押し黙ることしかできなかった。
この人…呼び出した割に全然こっちに見向きしないしで、居心地悪いんだよこっちも。人の気持ち考えられないタイプ?
やぁやぁ皆の衆!これはいったいどういう状況下説明しようじゃないか!
私はルーミアさんに奴隷専用屋敷(仮)を案内されていた。結構広く、終わるころには日が傾いていた。
へとへとになって大広間?談話室?みたいなところに戻ってきた時、ルーミアさんとは別の女の人に呼び止められた。多分この人も奴隷…だと思う、多分。
どうやら私はご主人様もとい、ライナーさんに呼ばれているらしかった。
で、案内されたのは普通のドアの前。だがしかし、これは普通のドアではなく、なんか…女の人がカードっぽいのかざしたら魔法陣が浮かんで光りだした。
よくわからねぇが多分魔法だこれ。
そしてよくわからんままドアの中に放り込まれたら、そこは(推定)ライナーさんの自室だったってわけさ。
そして現在、何分くらい経っただろうか。
ようやくこちらを向き頭のてっぺん方爪の先まで値踏みするようにじろじろと見てくる。
「……な、なんか変ですか…」
「黙れと言わなかったか?馬鹿な奴隷だな…」
「なっ」
この人しれっと暴言吐いたな!?それチクチク言葉だから、ノーモアチクチク言葉!
ていうかこの人え、なに、近づいてくんだけどこわ…。
そう思っているうちに床に押し倒された。いってぇ!背中いてぇわ!
やっぱそういう事だったんだな!私に乱暴するんでしょ、エロ同人誌みたいに!エロ同人誌みたいに!
「あぐっ…最悪なノットヴァージンになる気がするぜ…」
「…らしくないな」
「はい…?」
「奴隷らしくないな、お前」
「はぁ…」
そういってライナーは私の上をどいた。え、なんで?やらないんすか?私からしたら願ったり叶ったりだけど。
「別に、お前には性交渉を求めてない」
「心を読んだ…!?…じゃあなんで私の事買ったんすか」
「すぐにでもわかる」
「はぁ…?」
「安心しろ、顔は傷つけない」
そういって、ライナーさんは手にしたそれ_鞭を振り上げた。避ける間もなく私の肌には赤いミミズが這う。その瞬間、肌に電撃が走ったような痛みが走った後焼けるようにジュクジュクと痛み出す。
「い”ッッッ!!!??ギィァ"ア”ア”ア”ア”!!!??」
耐えきれず絶叫する、まるで受けた痛みを喉から体の外へ吐き出すように。のどに痛みが走る、キリキリと乾いた喉に絶叫の針が無数に刺さる。
鞭を打たれた。
そう脳が認識したのは暫く後の事で、思考が追い付かないほど、脳みその中で痛みがのたうち回り、びりびりと危険信号を鳴らしている。神経が焼き切れそうだ、脳みそはもはや何かを考える機能を放棄した。
その間も鞭の雨は止まず、絶えず肌を赤く染める。バチンッバチンッと肌を打つ音が絶えない。そのうち赤くはれた肌から血しぶきが上がる。
元々きれいな肌ではなかった、土汚れで薄汚れた乙女の柔らかい皮膚が破れどろりと生臭い赤に染まってゆく。
「キ"ェ、ギャッ!!!!???イ”が、ア”っ!!!ギャア”ア”ア”ア”ア”!!!??」
「…はは、その声しか出せないか?」
ライナーはそんな彼女を見ながら恍惚な笑みを浮かべていた。太ももから、脇腹から、胸から、いたずらに彼女の肌を鞭が打つたびに上がる血しぶきを浴びて、まるで恋をしているように頬を赤く染めていた。最早人間の言葉を発せない彼女には知る由もない事である。
彼女は滅茶苦茶にその手足を暴れさせ、逃れようとする。しかしそんなことをしたところで無駄で、むしろ体のいたるところに鞭を当てさせることになる。逃れれば逃れようとするほど自分の首を絞めている事なんかしらない彼女は、破れめくれて赤くなった肌をまとい、床にこぼしてゆく。
いつの間にか上っていた満月に照らされたそれは、淡く光が反射してとてもきれいだった。
まるで朝露に濡れた薔薇の様に。
赤く、赤く、赤く、あかく、あかく、赤く赤くあかく紅くあかくあかくあかく赤く朱くあかくあかくaかくあかくあかくあkくあかくあかくaかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかくあかく
それが終わったのは夜が明け、日が昇った時だった。
この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません
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