可愛い格好のが良い?
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
相変わらずヒロイン面倒臭い。
ネオンの小部屋で待ってる。 の二人だと思います。
真夜中以外で彼奴と出掛ける事になった。彼奴は地味を極めた様な黒づくめで、分厚い眼鏡をかけて、ぞんざいに髪を束ねた状態で現れた。ネオンに入る前の誰一人振り返らない様な姿形。
「……」
「ぅ……」
黙って数秒間見詰めると、小さな呻き声を一つ上げて俯いた。
以前会った時、何かしら頑張ったお洒落を褒めて欲しいと話していた。けれども今日はあえて褒められる様な格好をしていないと言うか、褒めるべき箇所が無いというか、兎に角、何を指摘すれば良いのか分からない。
「やっぱり、可愛い格好していた方が良い?」
「まぁ確かに」
その方が『可愛い格好』の指摘もし易いしな。
自分の心に忠実に述べると、女は少しだけムスッとした顔をしながらも、静かに顎を引いた。それからともに出掛けている間、何一つ言葉を交わす事は無かった。何処か、少しだけ暗い顔をして、離れないように腕だけを掴んいた。途中に入った喫茶店でも重い口を開くことは無かった。
「何凹んでんの?」
「凹んでないよ。ただちょっと考え事してただけ」
そう言って録に冷ますことなく珈琲に口を付ける。熱かったのか直ぐに口を離す。
何となく違和感を感じる。何だ? 何が足りない? 改め考える。そうして反応を伺っていると、ふと思った事がある。今日は此奴特有の遠回しな皮肉がない。何時も不快な事があると、ムスッとしながらも、指摘しにかかる。それがない。
「らしくないな」
「君は私を何だと思ってるの?」
此処で漸く何時もの皮肉が飛んで来た。それから俺の傍にある砂糖壺を引き寄せると、ドボドボと入れ、静かに啜る。今度は入れすぎて甘かったのか、眉間に皺を寄せた。
「言っとくけど、今日は君に非は無いから。これは私の問題」
「なら何時も通りにしてろよ」
「何時も通りだよ」
静かに舌打ちをする。それから大きな溜息をついて、重そうに口を開く。正に渋々と言ったように。
「前に見た時『どうせ気が付かない』って言ってたから、君と会わない時の、さもどーでもいい服を着てきたの。そしたら何故か今日は上から見てくるし……。油断したって思っただけ……」
「どんな服着ててもお前はお前だろ」
そう言うと、束ねられて髪がふわっと舞い上がった。それからまた静かに俯いて、珈琲を煽る。この間来た時、『此処のは味わってなんぼ』って言ってなかったか?
「……忘れないうちに金出しとくわ」
『面倒臭い』との繋がり的に
以前に『可愛い格好しても気付かない』と言われたので、『少しは気付きなさないよ』と指摘してます。
『でもそんなもんだよね。どうせ気付かないならする必要ないじゃん』と思って地味な格好で来たら、ジロジロ見るし『可愛い格好のが良い』とか言うしで、不貞腐れてる話。
『この間の事、覚えていたんだ』という気持ちと、
『あーこのタイミングで、クソ地味な格好して失敗した(怒)』という気持ちがごちゃ混ぜになり、ずっと反省してます。
その何とも言えない感情が、行動の齟齬に現れてます。
可愛い彼女の方がそりゃ勿論、周りに自慢出来るし当たり前なんだよなぁ(怒) マジ油断した(怒)
と思ってたら、
お前はお前だろ。
って言われて、絆されてる話。
でも次はちゃんと可愛い格好してくると思いますよ。
褒めてくれるならそこそこやる気出します。
ちなみに他の奴に
『俺の為にオシャレしたの?』
とか言われたら
『お前、自分を中心に世界回ってると思ってんの? 幸せ者だね?』
とか皮肉が飛んできます。




