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四話の四です!
是非一度、お試しください!
よろしくお願いします!
第四話の四
「ダメだっ! やめろおっ……うあぁ! そこはダメだよお。ああっ!」
師匠に対する辱めは続いていた。見てはいけないとわかっていても覗いてしまう。くっ! これが男のさがか。鼻血が止まらん。女の子同士ってのがいいね。
「どうしたんじゃ? 婿殿大丈夫か?」
「ああ、大丈夫だよ。アオウ。師匠を助けよう」
「助けるですか? 簡単に言ってくれますねえ?」
執事姿の四天衆が俺達に対して凄む。
「我々を退けねば、ミシェル様の所には行けませんぞ」
まあ、そう簡単にはいかないって事ですね。
「やれやれ。馬鹿にされたもんじゃのう」
「そうですね」
アオウとレイが立ち上がる。二人とももうやる気十分だ。
「お主らも強いかも知れないが、わらわ達も強いんじゃぞ?」
「僕らを怒らせた代償は大きいよ?」
その後ろでアルルはおたおたしている。
「あの、二人とも落ち着いて……」
「婿殿」
「モテム君」
「何?」
「アルルを頼むのじゃ」
「アルルを頼むよ」
アオウがあっという間に変身したと思うと、レイは剣を抜いて斬りかかっていた。目にもとまらぬ早業だ。
アオウの拳で壁が砕け、レイの剣で天井が裂けた。もうこりゃ、大怪獣バトルだぜ。しかし、二人の様子がおかしい。
「あいつらどこに行ったんじゃ!?」
アオウもレイも辺りを見渡している。確かにそうだ。あの四人。どこ行った? 今まで確かにいたのに。
それは突然だった。本当に突然だ。俺は後頭部を思いっ切りけられた。完全に無防備の所だったこともあり、俺は転がり壁にぶつかった。
「痛いな! おい!」
一体何が起こったんだ? よく見ると、さっきまでの執事の一人がそこにいた。そいつが俺をけったのか? でもどうやって? 俺は肉体強化もしている。普通にけられたのなら、当たる前に気が付く筈だ。
「よくも婿殿を!」
アオウが殴りかかるが、まるで煙のように敵は消えた。
「何だよ? 今の!」
でも、一つ心当たりがあった。アオウに教えて貰ったやつ。
「空間移動って奴か!?」
「その通りでございます」
そう言ったのはさっきまで俺達に紅茶を入れていた執事だ。こいつもどこから現れたんだよ?
「この屋敷の中は全てがミシェル様の掌の上。我々は、ミシェル様のお力のおかげで、好きなように、好きな場所に、テレポーテーションできるという訳です」
めちゃくちゃ厄介じゃねえか。どれだけ早く動けても意味がないってことだろ?
「あなた方は手強い。我々ではまともに戦えば敵うはずもございません。しかし、この力があれば、あなた方でも、そう簡単には我々をとらえられんでしょう?」
ヤバいな。これは。一筋縄ではいきそうもないぞ。早く師匠を助けないと。師匠がトップでいかされちまうってのによ!
「なめるなよ! 喰らえっつぅんじゃ!」
アオウがフルスイングで右拳を振るうも、執事は一瞬にして消え、アオウは壁に突っ込んだ。そのままガレキに埋もれる。
「いてててててて!」
「大丈夫か!? アオウ!」
「おいおい。人の心配してる場合じゃないだろう?」
俺はまた後ろから蹴り飛ばされた。こいつら、俺の頭をサッカーボールか何かとでも勘違いしてるんじゃねえのか?
「流石にあったまに来た!」
ぶん殴ってやる! うおおおおおおおお!!! 華麗なる空振り! 俺はバランスを崩して、そのまま床を二転、三転した。
「ちくしょう!」
ふざけやがって! 師匠にシンクロしてさえいなければ。でも、今シンクロを解くわけにはいかない。目を閉じれば……パラダイスだ! 違う! 一刻も早く助け出さなければ!
「ひゅう。恐ろしい程強いな。あんたら。俺達は転生者でな。身体能力が常人を遥かに超えてるってやつだ。あんたらほどじゃないが。ミシェル様のような超能力もない。しかしだ」
執事二は右の拳を握ってみせた。
「ミシェル様のおかげで、お前らの動きが見えさえすれば、攻略できるんだよ。お前らに勝ち目はねえ。少しずつでも削られてゲームオーバーさ」
「そうさ。誰も、ミシェル様にはかなわねえ。ひゃはは!」
執事三が高らかに笑った。執事一は紅茶飲んでやがる。執事四は……四はどこかな?
「奇怪な戦術だが。もう見切ったよ」
執事四はレイに首根っこを掴まれていた。気を失っているみたいだ。レイが床に執事四を転がす。
「何ぃっ!?」
「馬鹿なっ!?」
執事トリオが動揺している。
「貴様どうやった!? どうして!」
レイが声を上げて笑った。
「教えるわけないだろう?」
瞬間、執事トリオは消えた。
「やれやれ」
溜息をつきながら、レイが構える。腰を落とし、上体をかがめ、右手を腰に差した剣に持って行く。これは俗に言う居合か? 凄い集中力なのがこっちにまで伝わってくる。
「そこだ!」
レイが叫んだと思ったら、レイは剣は抜かず、右手を払った。するとあら不思議、また執事三の首根っこを掴んでいる。
「凄いのじゃ!」
ガレキから抜け出したアオウが感嘆の声を上げる。
「所詮、移動だけだ。攻撃する時は近くに現れるのだから。集中していれば、とらえられないことはない」
多分、それ出来るのあんただけだわ。俺、集中力ないし、アオウは言わずもがなだけど。
「さてと」
レイがまた執事を床に転がす。
「あとの二人はどこに行った? 気配すらなくなったな」
「そう言えばそうだな」
姿は消えているし、攻撃してくる様子もない。俺とアオウなら攻撃し放題のはずなのに。そんな時だ。急に師匠とのシンクロが外れた。
「何でだよ!」
もう見れねえってのか?
「どうした!? 婿殿!」
「シンクロが切れたんだ!」
「それは多分敵にバレたんじゃの」
「いや。それは考えにくいんじゃないか?」
レイがそう言って、何かを考えていた。
「どういうことじゃ?」
「あれほどの実力者だ。それが今までそのシンクロとやらに気が付かないと思うか?」
「まあ、確かに」
じゃあ、どうして今まではシンクロさせてたんだよってなるじゃん?
「やっぱ、気付いてなかっただけじゃ?」
「いや。もしかすると……」
レイは部屋を飛び出した。屋敷中を駆け巡る。俺達も付いて行く。
「おかしいぞ!?」
「何が?」
「誰もいないじゃないか!」
言われてみるとである。この広い屋敷の中には、当初それなりに人がいた。それがどうだ? 今は人っ子一人いねえや。
「どういうことだよ?」
「多分、時間稼ぎだったんだ。何かをするための」
「何かって、何?」
「それは分からないけど」
「ちょっと、二人とも待つんじゃ!」
アオウが俺達の会話に割って入った。何か言いたそうだ。
「どうした?」
「いや、あのじゃ。アルルがおらんことないかのう」
「あ」
「あ」
そういや忘れてた。任されたけど直後に蹴飛ばされて。忘れてたなあ。ヤバいよ。
俺達は急いで、元いた部屋に戻った。もぬけの殻だ、誰もいない三と四も転がってない。
「やられたな」
「急ぐぞ! ミシェル様の部屋だ!」
俺達は師匠の捕らわれている部屋に急いだ。扉を開けると、中央に機械に捕らわれた師匠がいた。上半身を脱がされ、辱めを受けたおかげで完全に力が抜けているみたいだ。他には誰もいない。
「師匠!」
俺は師匠に駆け寄った。
「モテムか……」
意識はあるみたいだな。
「やめろ見ないでくれ……」
いや、でも今更だよな。謝っとくか?
「あの悪いんですけど、シンクロしてたのでほとんど見ちゃってて。すいません」
師匠は首を横に振った。
「違うんだ。そうじゃないんだ」
何を言ってんだ? とにかくこれを外すのが先だ。と思った俺は目線を手首の縄に向けた。その時に気が付いてしまった。
師匠の腰の下あたりに黒いあざのようなブチ模様がある事に。火傷の後か? それともケガでうっ血してるとか?
「師匠。腰のこれ何かやられたの……」
俺がそう言うと師匠は泣いていた。よく分からないが、この人も泣くんだとびっくりした。
「誰にも知られたくなかった。見られたくなかったのに。うえええん!」
師匠は大声をあげて泣いていた。
俺はもしかしなくても、師匠の心の中の何か重たいものに触れてしまったんだろうな。
五に続く
ありがとうございました!
次回も早めに上げたいと思います!
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