表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/24

3-1 第一人称なんてどうでも良くない? 登場! レイ・トランプ!

三話始めました!

引き続きよろしくお願いします!

新しくブックマークしてくれた方ありがとうございます!

三話は説明長めになるかもです!

読みやすくなるように努力します!


第三話の一


 もう間もなく二つ目の山のふもとに下りる。もう直ぐ、目的地の街、ウィルークらしい。

 ところで俺は、さっきから本当に歩きにくい。その原因は二人いる。話は少しさかのぼる。あれは山の丁度、頂上を越えた頃。

「モテム様。私にして欲しいことはないですか? どうですか?」

 アルルは今朝からずっとこんな調子だ。俺が、凶悪な金長ダヌキと九尾ギツネから助けてやったからではあるが、そんなにずっと恩を感じなくてもいいのになあ。何かして欲しいって、しいていうなら少し剣士らしくして欲しい。いや、今この瞬間で言うなら少し黙って欲しい。

「どうですか?」

「えっ? いや別にね。ほら、これといってさ。いつも通りにしておいてくれればいいよ」

 そう言うと、アルルは何が嬉しかったのか知らないが、目を輝かせているように見えた。

「優しいですねっ! モテム様は!」

 そう言って、アルルは俺の左腕にしがみついてきた。何やってんのこの子は? 俺は、俺は色仕掛けなんかには屈しない。そりゃまあ、下心がない男なんていないさ。でも、今はなんかもう女疲れだよ。怖い人達もいるしね。

「こりゃ! 何やっとるか!? アルル、そこはわらわの場所じゃ! わらわの婿殿に着易く触れるでないぞ!」

 お前はお前で何を言ってんだ? 俺の左腕は俺のもんだよ。アオウにそう言われたアルルだったが、軽く舌を出して言った。

「嫌です」

「この女狐めがあ」

 そう言って、アオウは右腕にしがみついてきた。

「じゃあ、わらわはこっちじゃ!」

 やめてくれよ。

「あっ、駄目ですよ! アオウさん!」

「何で駄目なんじゃあ!?」

 どっちも駄目だよ。それにしてもお二人さん本当に仲が良いよね。仇同士じゃなかったっけ? アルルさんはアオウを見張る為について来たんじゃなかったっけ? こんなところで色ボケしてる場合じゃないんじゃないの?

「離れて下さい!」

「嫌じゃ! お主こそ離れんか!」

 二人共が更に強く、俺の両腕にしがみつく。ああ、ダメダメ。二人ともお胸がね。ほら。あれ? これ、やっぱり柔らかいなあ。

 といった感じで、いまだに俺は二人から両脇を抑えられている訳だ。

「あのさ。もう離れてくれない?」

「嫌です」

「嫌じゃ」

 ずっとこの調子だ。

「ははは。大変だな。色男は」

 師匠が茶々を入れてくる。

「少し助けてやろうか」

「是非、お願いしますよ」

 師匠はにやりと笑った。

「二人とも、モテムから離れて少し私の話を聞いてくれ」

 ようやく二人は俺の腕から離れた。やれやれ、めちゃくちゃ歩きやすいや。

「どうしたんじゃ?」

「時に。アオウ。お前は自分の事をわらわと呼ぶよな」

 アオウは首をかしげる。

「そうじゃが。どうかしたかの?」

「いや。それならいいんだ。アオウは問題ない」

 アオウは更に首をかしげていた。

「問題はアルルだ。アルルは自分の事を私と呼ぶな?」

「そうですけど。それが?」

 アルルも分けわかってないって感じだ。もちろん、俺も分からん。

「かぶってると思わないか?」

「かぶってる?」

「そう、私とだ。私も私を私と呼ぶからな」

 私、私言い過ぎてわけ分からないね。

「キャラクターが被ってると、書き分けが難しいんだ。アルルはもっと個性を出すべきだ」

 メタいよ。発言がメタいの。この人は。

「リリーナ様。私にどうしろと?」

「そうだな。アルル。自分の事は名前で呼びなさい。それで、私と差別化できる」

「名前で……つまり」

 アルルは少しとまどっている様子だった。

「アルルはアルルの事をアルルと?」

 本当にややこしい。

「そうだ」

「嫌ですよ。恥ずかしいですよ」

 師匠は首を横に振った。

「駄目だ。言うことを聞かないなら、パーティ追放だぞ。もうついて来ることは許さん。ウィルークの街に置いていく」

「そんなあ。分かりましたよお」

 俺に言わせても、どうでもいいことだ。多分それは師匠が一番分かっていることだ。何か、ニヤついてるから。しかし、何のつもりなんだろうな? ただの嫌がらせか? 本当に俺を助けてくれたのかな? まあ、そう思っておくか。

「さあ、皆。見えてきたぞ。ウィルークの街だ」

「へえ」

「いつ見てもデカいのう」

「そうですね」

 なんだ? この二人は来たことあるのか? じゃあ、始めては俺だけね。でも、本当に広い街だ。山の上から一望できるが、アルルの村とは比べ物にならない。

「着いたらまずはどうするんじゃ?」

「友人に会いに行きたいところだが、先に近衛隊に行こうと思う。そこにも会いたいやつがいるんだ」

 レイ・トランプ。俺と同じ境遇の方ね。俺もどんなもんか会ってみたいや。

「レイ姉様ですね。アルルも久しぶりに会うので楽しみです」

 もう名前呼び馴染んでんじゃん。適応速いね。てか、レイ姉様?

「何だ? アルルはレイを知っているのか?」

「はい。私は元々ウィルークの出身なんです。レイ姉様とは一緒にギルドの近衛隊で戦っていました。レイ姉様には何度も助けて頂いて。姉様は凄いんです。S級ですから、私も一緒に戦っているうちにA級に上がったんです」

 なるほどな。クソ雑魚A級の謎がとけたね。レイってS級の手柄を分けて貰ってた訳だ。

「そんな中、先の村で人手が足りないというので。私、使命感に駆られて、村に行ったんですけど。力及ばずでした」

「そうだったんじゃな。漁夫の利じゃな」

「通りでA級にしては弱すぎると思ったぞ。しかし、それは都合が良い……」

 女どもの方がよっぽど酷いや。口に出してやらなくてもいいじゃん? 師匠は良からぬことを考えてるみたいだし。

「早く会いたいな。レイ姉様、サイクロプスに殺されかけたと聞いて心配してたんです」

 故郷に帰って、友人と会う。楽しいだろうな。俺も前に戻って、軽田に会いたいぜ。もうそれも、叶わないことなんだろうけど。

「さあ、街に入るぞ」

 俺達は遂に山を下り切り、ウィルークの街へと入った。向かうはギルドの近衛隊駐屯地。

「レイ・トランプはいるかな?」

 師匠が尋ねると、レイ・トランプは直ぐに出て来た。美形で身長も高くすらっとしている。長髪のパツ金美女だ。

 でも、まてよ? 師匠はこの子も仲間に加えるつもりなら、この子も私と自分の事を呼ぶのでは?

「僕に用事ですか?」

 良かった。僕だ。被り無し。

「レイ姉様」

 アルルが出て来たレイの胸元に飛び込んだ。中々の号泣ぶりだ。

「レイ姉様。アルルは心配しておりました。よくぞ。ご無事で」

 レイは、アルルの頭を軽くなでた。

「アルル。心配をかけたね。私は大丈夫だ。泣かないでくれ」

 アルルは嬉しそうにうなずきながら、胸に抱かれて泣いていた。

「感動の御対面だな?」

 師匠がニヤつきながらそう言った。

「少しばかりそっとしておいてやるか。なあ、晩飯を食えるところはないか?」

「夕食ですか? なら、どうぞご一緒に。今、丁度準備をしています」

「そうか。悪いな」

 俺達はギルドの男くさい中で晩飯を食べた。にぎやかで悪くなかった。飯も豪快で旨い。

「女はレイだけなの?」

「ああそうだ」

「おまけに最近じゃ一番強いときやがる。男の面子丸つぶれだぜ」

 そんな会話をしていると、レイが近付いて来た。

「少し良いか?」

 外に出るように促される。俺は席を立って外に出た。

「すまないな。君たちの中では一番君が話しやすそうだったから」

 それは間違いない。人を見る目があるね。

「アルルは?」

「ああ、泣き疲れて寝ているよ。話というのはあの子のことなんだ」

「アルルの?」

 レイは首をかしげて、困り果てた顔をしていた。

「あの子は、いったいどんな子なんだろう? というのも僕には昔の記憶がすっかり抜けてしまっていてね。凄くしたってくれているみたいだから。忘れたというのも、忍びなくてね。知ってることを教えてくれないか?」

 やっぱりそうなるよね。俺と同じなんだもんな。それが分かってたから、師匠はニヤついてた訳だ。性格悪いよなあ。

 この人も大変だよな。これから……。


 二に続く。


ありがとうございました!

続きは近日中に上げたいと思います!

ブックマークよろしくお願いします!

していただくと元気になります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ