1話 おもらしなんてしてない!!!
結構雑目な新作なのでクオリティの低さはごめんなさいm(*_ _)m
あたりを見渡しても全く見覚えのない西洋風な場所。私にはかわいすぎるようなクラシカルロリータ風の服、女児アニメをほうふつさせる魔法ステッキ…
そして異様に緊急的な強い尿意!!!
(えっ、なにこれ、ここどこなの!? うぅ、おしっこ行きたい…)全く知らない地とはいっても通行人はいるようで、前を抑えるだなんてそんなはしたないこと内気な私にはできそうになかった。
「うぅ…」
我慢の辛さからか、変な声が出る。
「お姉さん、どうかしたのぉ??」
突然10歳くらいの女の子が話しかけてきた。少し不気味な笑みが垣間見えたのは気のせいだろうか?
あまりにも突然すぎて私はその拍子に少し膀胱の蓋を開けてしまったようだった。じわっとショーツが濡れる感覚がじかに伝わる。こうなったらもう体裁なんて気にしていられない。私は急いで両手でスカートの上から前を抑える。
「えっ、おねえさんなのにお漏らししちゃいそうなんですかぁ?」
くっ、この女の子やけにあおるような言い方してくるなぁ。
「そ、そうです…… お願い、トイレに連れて… って」
私は我慢しながらもとぎれとぎれの声でそう嘆願した。
「いいですよっ、でもぉ、私が10数えるまで待てたらですけどねっ」
いたずらっ子の笑顔を浮かべながらそう言う少女はとても憎たらしかった。
「じゃあ…、かぞえますねぇ…」
この子、わざと時間を稼ごうとしてるな……
「10、9、8」
早く…、早くしてくれないともう…
ーじわっー
再びシミがショーツに広がっていっているのが感覚でわかる。もうほとんどおもらしみたいなもんじゃん……
私はより強くスカートを抑えた。
「7、6、5」
ーじわっ…ー
さっきより出た量がおおかった気がする……
あれ、小指のあたりに少し濡れた感覚が……
抑えていた手を少しどけてスカートを見るとそこには小さなシミができていた。
他の記事の部分よりも色が濃くなっている。私は恥ずかしくて手をすぐに戻す。
「あれぇ、スカートにまでシミ出来てますよぉ?? お姉さんもうそれおもらしっていうんじゃないですかぁ??」
「お、おもらしじゃないもん…… ちびっただけだし…… それより早く…」
「はぁ、しかたないですねぇ。4、3、2、1…0。よくできました、さてではトイレに案内しましょう。ついてきてくださいね。”手・を・ど・か・し・て”」
「えぇええ。むりだよぉ。シミもできてるし…」
こうして言ってる間にも、じわじわと漏れ出しているのがわかる。幾数かのしずくが太ももを伝わり靴下までも濡らしていく。
「じゃあここでおもらしですねっ」
「やだ!! わかったからぁ。連れ…てって…」
行ける。なんとかなる……
少女がずっと私のほうを見てきているせいで前押さえをすることすらできないが一歩一歩ゆっくりと少女の跡を歩んでいく。一歩、また一歩歩くたびにおしっこが漏れ出し太ももを濡らす。
ついていくとたくさんの人(?)がいる大通りに出た。相変わらず少女は私のほうを見てきていて…
「もうすぐですよ!」
ニコッと少女は笑いながらそう言ったが、どこか不気味なその笑みに違和感を覚えた次の瞬間だった。少女が突然私のほうへすっと近づき、グーで私の下腹部を殴った。
たった10歳のグーパンチ、普通なら何ともなくてかわいいくらい。けど、今の私には全然違った。必殺技のような攻撃力があるようにすらも感じた。
「うぅ… な、なんで……み、見ないで……」
下腹部を殴られた衝撃で突然圧迫されたパンパンの風船は一気に破裂した。
ーしゅいぃぃぃー
くぐもった音がびしょびしょになったショーツの中から聞こえてくる。クラシカルロリータのスカートはおしっこでぬれてどんどんとシミがひろがっていく。
真っ白だったはずの靴下も黄色にそまり、地面にはおしっこの水たまりが広がっていく。周りがざわつきだす。
「あの子、お漏らししてるぞ。」
「えぇ、もう大人といってもいい年なのに、はずかしいなぁ」
「やめて、やめて… みないでください……」
私がか細い声でそう言うと、周りの風景が突如暗くなりだし、何も見えなくなった。
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再び見えた景色は私の部屋の天井だった。
なんだ、よかったぁ。ただのゆめかぁ……
「夢っ!? っていうことは…」
私は急いで布団をめくった。そこには黄色く染まったシーツ、びしょびしょになって太ももに張り付いた薄いパジャマの生地が目に映る。
「うわぁ……もう高2だっていうのにまたやっちゃったよぉ。あれ、でも珍しいなぁこんな広がり方するなんて。フムフム……」
両手を組み、片手を顎に当てる。まるで名探偵のようにどうしてこんな風に広がったのかを考える。もちろん多少は残念な気持ちにはなるが、月に何度かあるくらいよくあることなのでもうあんまり驚かなくなった。
『起きていておもらしした上に、おねしょまでしたんですね。私よりもおこちゃまなんじゃないですかぁ』
さっきの少女の声だ。でもどこから……
もしかして私がまだ寝ぼけているせいだったりする??
ーパンッー
私は両手で頬を強くたたいた。強くたたきすぎた。ひりひりしていたい。
『そんなことしても粗相した結果は変わりませんよっ。お漏らししておねしょまでした現実をうけとめてください』
「お漏らしなんてしてない!!!」
つい声を荒らげてしまった。何やってるんだ私は。おねしょをした挙句、寝ぼけたまま脳内で一人会話するだなんて……
『詠唱を確認。今より七瀬海色、を転送します』
先ほどと同じ少女の声だったがどこか様子が違う。窓は締め切っているはずなのにもかかわらず、どこからか風が吹き私の髪をなびかせる。掛け布団とシーツの間から光がもれだしてくる。掛け布団をベッドから完全に取り除くと、先ほどのいつもとは変わった形のおねしょの模様が光っていた。
「えっ、そんな。嘘…だよね。こんなことファンタジーでしか…」
ここで私の意識は途絶えた。