表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハミ出てますよっ!!  作者: J・P・シュライン
ハミ出し事件簿 その1(公園殺人事件の謎)
5/13

1-3/END 犯人はお前だ!

 俺のひと言で、公園の空気が一変した。

 ブランコの耳障りな高音が、物語をクライマックスへと(いざな)う交響曲のように響き渡り、砂場で遊ぶ子どもの声すら流麗(りゅうれい)なハーモニーを奏でているようだ。


「この中に居るって…まさか、()()()()()()!?」


 ハミーが俺に疑惑の目を向ける。


「バカモーン!」


 俺はハミーを一喝すると、近所のおばちゃん、ペンキ屋のオヤジ、近所のガキの三人を順番に見回す。


「ちょっと、何なの! わ、わ、私じゃないわよ。」

 おばちゃんが迷惑そうに否定する。


「オ、オラでもねぇズラ。」

 ペンキ屋はもはやどこの出身だか分からない。


「う〇こ~。」

 さっさと帰ってしろ。


「犯人はお前だ!」

 俺の指し示した人物に一斉に視線が集まる。


「え? オ、オラ!? オラはただのペンキ屋ズラ、今日は仕事でこの鉄棒を塗りに来たズラ、信じてケロ!」


「いいや、こいつは()()()()()()()()()()()!」


「ちょっと、あなた、何を証拠にそんな事を言うの?」

「そうよあなた、どうせ出たらめでしょ!」

「う〇こ~。」


「証拠ならあるぜ。」

 ビシィッ!

 と音が出そうな位に人差指を振り降ろしたその先にはオヤジが塗った鉄棒がある。


「ようっく見てみな。」


 怪訝な表情で鉄棒に近寄って見たハミーが驚嘆の声を上げた。


()()出てるっっ!!」


 そこには、支柱の色が鉄棒に綺麗に一本()()出していた。


「本物のペンキ屋なら、()()出さない。」


「許してケロ~、殺すつもりじゃなかったズラ~。」


「言い訳は署でするんだな!」


 オヤジは応援に来た警官に引き渡されていった。


「あ、あの、何てお礼を言っていいか…。」


 恐縮しているハミーに俺は爽やかな笑顔で言った。


「真面目だけじゃ犯人は捕まえられねえぜ、もっと()()出してみろよ!」


「はいっ!」


 名コンビ誕生の瞬間だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ