表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神隠しの扉を抜けて  作者: 山和平
5/8

5 Tsathoggua

 それは、どうにも巨大過ぎた。

 大きいという表現すら矮小に過ぎる。

 地下ピラミッドの入り口の更に地下。

 そこは果てが見えない空洞で。

 その果ての見えない空洞の床一面が『それ』だった。

 あまりにも広大な空間に寝そべる、一匹の毛むくじゃらのナニカ。

「……トロル……おとぎ話の」

「そんな可愛いモノではありませんよ。居心地がいいのか、こうして別荘代わりに寝そべっているのです。何千年も」

 ブヨブヨとした感触の足場。その巨体と比べればかなり短いが、それでも足首に絡みつく毛。

 向かった先にはあきれるほど巨大な動物の顔らしき物があった。

 兎のように尖った二枚の耳。クレバスかと思う口の中には、ギロチンの刃のような歯が無数に、しかも三重に並んでいる。

 その頭だけでちょっとした山くらいある。


 GGGGGGGGGAAAAAAAAA


 地鳴りのようなイビキ。

「……ええ、そうです。タウィル・アト=ウムルの名代として、アザトースの曾孫。サイクラノーシュより来るものよ。貴方が塞いでいる扉に通して頂きたい」

「……ひっ!」

 突然目の前の地面にぽっかりと穴が開いた。

 普通の生き物ではありえない光景に震えが止まらない。

「怠惰な事です。さ、降りますよ。ええ、大丈夫です」

「大丈夫だって言っても……」

「戻りますか?」

「……行きます」

 私はその穴に飛び降りる。

 暗闇の中をゆっくりと落ちる。

 やがて落ちているのか上がっているのかもわからなくなり、不意に明るくなったかと思うとそこに落ちた。

 落ちた衝撃は無かった。

 そこは岩壁で囲まれた小部屋。

 壁には扉が一つだけ。

 どこから私が来たのかもわからない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ