3話 宮代さんができる事…。
とりあえず彼女がとんでもない能力の持ち主だということが分かった…。
「じゃあその能力で俺がどんな人か分かったからいきなり告白を?」
思い切って聞いてみた。
「まあ、そう言われるとそうなんですけど…人のオーラを見る色眼という能力がありまして、それでどんな人かが分かるんです。」
「なるほどな」
オーラを見る…か。
俺はそんなにいいオーラを出していたのか?
「あと、嘘を見抜く能力とか、特定の人の注意力がどこに向いているか分かる能力とかも使って神崎君がどんな人なのかというのを見ていたんです…。ちょっと恥ずかしいですが。」
うわ、人をめちゃくちゃ観察できるのか!
「そして、神崎君がとても優しく、純粋で、一緒にいる時も楽しかったので…好きになってしまいました。」
俺は、そんな彼女の事も知らずに告白をOKしてしまった事に対して少し罪悪感が出てしまった。
「ごめん…」
「え…?」
「宮代さんがそんなに考えて告白してくれたのに、俺は宮代さんが可愛いっていう理由だけでOKしてしまって…」
「フフッ。いいんです。これから私の事を知っていって貰えれば。そういう素直な所が好きになったんですよ。」
「じゃ、じゃあとりあえずLIWE交換しようか!」
人気のメールアプリみたいなものだ。(そこら辺は察して)
「はい!」
✣ ✣
そんなこんなで、家が駅一つ分くらい離れている宮代さんと俺は駅で別れ家に帰ったのだ。
「ただいまー」
「おかえりー」
家には妹がと母いた。
父は基本、仕事で帰って来るのが遅かったりする。
ちなみにごく普通の一軒家だ。
「お兄ちゃん、なんかやけに嬉しそうじゃない?」
妹の恵理菜が何かに気づいたのかそう言ってきた。ソファに寝っ転がりながら。
相変わらず勘のいいやつだ。
観察力ぅですかね…。
「いや、別になにも無かったが。学校が楽しかったからそう見えたのか?」
咄嗟に言葉にでたのはそんな事だった。
やっぱり彼女ができたって家族に言うのは恥ずかしいよなー。
「そう?まあ、いいけど」
母さんが続けて話す。
「ご飯まだできないからもう少し待っててねー」
「ういー」
適当に返事を返して2階の自分の部屋に行き携帯を見る。
『改めてこれからよろしくお願いします!』
宮代さんからメールだ!
『こちらこそよろしく!』
明日が少し楽しみになる。
ご飯食べ終えてお風呂も入って、自分の部屋で寛いでいると1件メールがきた。
『今、なにしてますか?』
また宮代さんからメールが来た!ワクワクしてしまう。
『特になにも。強いて言うならゲームとかして寛いでるけど。』
そのメールを打ったら自分の部屋に眩い光が放たれ目の前には…
「み…宮代さん!?」
「あの…お、お邪魔します…!」