表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/17

4

前話を投稿予約してからもう1度チェックするはずが寝落ちていたのはないしょです!

 その後も、ゲームでよくあるアイテムの使用、装備の仕方、メニューからのマップ等表示設定などだ。基本はそれぞれのアイコンをタップすれば取り出しや装備が出来るが、発動ワードを設定すれば声による出し入れや装備変更も出来る。


 魔法やアーツは使う意思を込めてそのアーツ名を言えば発動するが、声のみでストレージからの出し入れは"アイテム名"+"数"+"取り出し(収納)"の起動ワードを設定しておく必要がある。

 設定するワードは個人の好きに出来るので、この辺りは後で色々変えてなるべく短くするかネタに走るか、対人戦でわざと紛らわしいアイテム名をつけて混乱させるか……個人差が激しそうだな。チュートリアルではデフォルトで練習させてくれた。



「『初心者HPポーション 1個 取り出し』!」


初心者HPポーション:HP回復30%(変動あり

→飲み切る事でHPが30%回復するが、種族LV-1の数値だけ回復%が下がる。但し、最低回復量は10%となる。



 ポゥっと手元に薄い光が降り注ぎ、無事にポーションの小瓶が取り出せたのを確認出来た。ついでに識別を意識してポーションを見ておく。

 アイコンを操作せずに声だけで取り出せるのは便利だが、声を出せない沈黙の状態異常を使われたり喉や体にダメージを受けて発声出来ない場合にはアイコンから使うしかないので、こちらもしっかりと教わった。


「んぐ、んぐ……ぷはぁ。これ、結構量が多いですねぇ」


 300ml位の薄緑色した瓶の初心者用ポーションを飲み干すと、容器は消えてしまった。HPが減っていたならこれで30%のHPが回復したはずだ。味は薄いお茶のような味だった。ちょっと渋い。


「ポーションは飲んだ場合のみ効果がありますが、飲み切らないと効果が現れません。品質によっては味や飲む量、回復量が変わりますので調合もやりがいがありますよ」


「へぇ〜。じゃあうまく作れば、いい味で少ない量なのに回復量の高いポーションも作れるってことですね!そりゃ楽しそうだ」



「では次に戦闘の仕方をお教えしたいのですが……まずはお2人にはスキルの取得をお勧めします。それと、スキルを決めて頂いた後に適性のある武器と本来最初にお渡しするはずの防具も装備して頂きます」


 そういや忘れてたけど、俺って今モブみたいな村人服着てたんだった。

今の俺のステータスはこんな感じだ。



クロ 人族:LV1

性別:男


HP:100/100

SP:100/100

MP:100/100

EP: 94/100


SkP:10P(※初期取得)


スキル:なし


アーツ:なし


称号:なし


武器

右:なし

左:同上


防具

頭:なし

胴:村人の麻シャツ

腕:なし

腰:村人の麻ズボン

足:村人のレザーシューズ



 この表記もカスタマイズしたもので、スキルやアーツ、武器防具も日本語や英語表記も設定出来る。俺とシロはこんな感じにしておいた。



 防具の村人装備、説明文に"これでセーフティーエリア外に出るのは自殺行為"って書いてあった。さっきのポラリスさんの話によると、これって初期装備ですらなかったわけだ。なんで最初そんなもの渡したしって思ったら、要はこれがゲーム内で裸にさせないためのインナー扱いみたいなものだった。


 ……待って。


 俺とシロってプレイヤーから見たらインナーで街を歩いてたようなものってこと!?そりゃ変な目で見てくるわけだわ!


 ……あ。


 シロはポラリスさんと同じデザインの服を貰ってたから、

完全にインナー姿を晒してたのは俺だけじゃね?


 ま、まぁ、それはそれ!今はこうして初期装備も貰えると分かったんだから、

きちんとスキルを決めて、改めて冒険を楽しむべきだ!




 ここでやっとスキルの説明が始まった。


 スキル(通常表記はSk)というのは大きく分けて5系統あり、どのスキルもSkPというスキルポイントを使って取得する。例外は、自身で行動してスキルを得る条件を満たせば、初期スキルと同じく1P消費で取得出来る。

 但し、スキルを成長させて次の派生へと変換させるには必ずSkPを多く使う。上位になればなるほど消費ポイントは大きい。そこから察するに、派生は1段階だけではないということだ。


 スキルにはLVがあり、それぞれにはパッシブスキル(常時効果発動)やアーツと呼ばれるアクティブスキル(指定発動)を覚えられる。魔法を含むアーツは使いたいアーツ名を発動する意思を持って声に出すとMPを消費して発動する。


 そしてSkPは特殊クエストやイベントの報酬、もしくはSkLVスキルレベルを上げる事で、取得スキルのLV合計が5の倍数を超える度に1P増える。例えば、


 片手剣LV3+火魔法LV2=合計LV5となり、SkPが1P増える。



 次に、スキルの5系統を並べるとこうなる。


・攻撃系


 主に武器を扱うスキル。その他には攻撃力の上昇、格闘、威嚇。投げ技

なども含まれる。



・防御系


 主に盾や見切り、受け流し、踏ん張りといった守りに特化したスキル。

毒や麻痺となどの耐性も防御に分類される。



・魔法系


 主に火、水、風、地、光、闇の属性魔法スキル。魔法威力上昇、付与、召喚なども含まれる。



・生産系


 採取、採掘、調合、錬金、鍛冶など物造りやその材料集めに関わるスキルが分類される。



・行動補助系


 SPやEPの減少抑制、釣り、交渉、探知、隠密、水泳など行動をする際に有利に働く補助をするスキル。主に上記4系統に含まれないものがここに分類される。





「初期で取れる中に鑑定ってないんですね」


 スキルの取得リストを見ながら、ド定番の鑑定を探していたがどこにも見当たらなかった。てっきり行動補助系にあると思ったのになぁ。


「鑑定……識別でしょうか?それは皆さん全員がお持ちですよ」


「あ、そうなんですか。でも街中では結構見えない物ありましたよ?」


「識別は使って鍛えねばその精度は上がりません。意外と気付いていない方も多いようですね」


「え?鍛えるって、色々見ればいいんですか?」


「心の中で『識別したい』とスキルをしっかり念じながら見れば鍛えられます。その際にはわずかにMPを消費しますが、ただ見るだけより成長はかなり早いでしょう」


 そんな設定があったのか。これは知られているのかな?でもポラリスさんの話だと広まってない気がする。いい事聞けたぞ!



「ああそうでした。クロ様にはスキルを取得なさる前に、種族の変更を1度だけ受け付けるよう命を受けております。変更されますか?」


 おっと。ここで救済を貰えるのか!って言っても、ほぼ何もしてないからキャラを作り直したのと変わらないか?ああでも住民と会話もしてるし好感度もあるって話だから消したくはないな。



 もう一度種族特性を聞いて悩む事10分。シロはいつの間にかお菓子まで貰ってもぐもぐと食べていた。見事に餌付けされてんなぁ。


「ポラリスさん、竜人でお願いします!」


「基本性能は高い代わりに成長が著しく遅いですが、よろしいですか?」


「はい!」


「では、まずは種族変更を行います。スキルはその後に致しましょう」


 竜人族を選んだ理由?そんなのカッコ良さそうだからしかない。中々成長しないと念を押されても、後で竜化ってのが使えるだなんて言われたら、こんなロマン種族やるに決まってるぜ!



 そっとポラリスさんに頭を撫でられ、淡い光に包まれた。今度は眩しくないので目を開けたままだったが、あっという間に光は収まっていった。


「見た目は……あ、ちょっと鱗がある!でも何ヶ所かだけだな。あとは、頭にも……おお、良く触らないと分かり辛いけど角が2本あるぞ?尻尾はないんだな。シロ、俺何か変わったか?」


「ん?……んー」



 うん、あまり興味がないみたいだ。おk分かってた。

それほど変わってないと思えばいいんかね?



※12/14 ポーションの回復量を修正しました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ