71/82
黒猫の暗所恐怖症
シキは急いで隣の部屋へ向かった。
少し遅れてハチ達も向かった。
真っ暗な部屋。
小さく響く鼻を啜る音。
焦ってベッドから落ちたのかベッドの端の床で座っている。
「…めんなさ…ごめ…」
うわ言のように話す澪。
こちらの気配に気づいてない。
いや、気付いててもそれどころじゃないんだろう。
「みーくん…」
「澪!?」
初めて見る澪の姿に驚く晶達。
しかしシキは冷静だった。
ここまで着たらシキしかどうすることも出来ないのか、ハチ達もシキに任せた。
「ナオ!!!大丈夫だ!俺はここに居るから!」
何度も言い聞かすかのように「俺はここに居る」と言いながら澪を抱きしめるシキ。
段々と意識を戻して行く澪。
「……し……き…?」
「そうだよ…俺はここにいるから。俺はちゃんと生きてる」
そう言うと安心したのか、また眠る澪。
「み、澪は…」
心配そうに聞く晶。
「今は寝てるだけだ。あんた明るくても寝れる人?」
シキがそう奈美に聞いた。
「眠れるけど…」
「ナオは真っ暗が駄目だから真っ暗な部屋で寝させられない。見たところによるとあんた男駄目だろ?だからあっちの部屋では寝させらんねぇ。だから俺がこっちの部屋でナオのそばにいるから」
すこし驚く奈美。
「言っとくけど、俺も女無理だから。ナオ以外に手出す気ねぇし。」
なんとか納得した奈美。
もう夜も遅いから寝ることにした。




