Episoudo3<白夜>
俺と姫があったのはずっと前だった気がする。
多分、ずっと前から
“女神様!どうか!どうか私と 私と共に!!”
“……いえ、私は………”
“そんな! 女神様。どうか どうか 私と共に ”
それから 現在 七年前。
「『それから夢魔は女神様を愛しすぎるあまり自分から命を絶った。』へぇー、悲しいなこの本。俺もっと読みたいな……買おうかな。」
「?、何読んでるんの?びゃくん。」
「!?、姫。ううん、ちょっとおとぎ話を。」
「……これが?」
図書館にて白夜は本を読んでいた、一人隅っこで。それを気にかけたのか姫が声をかけてきた。白夜はとっさに嘘をつくが、姫に見ぬかれてしまった。
「……えっと。」
「どいう話?」
「……うんとね、大昔の話でね。女神さまと悪魔の話でね。恋の話。」
「ふーん、どいう事?」
「……(フッ、可愛い。)えっとね、ある日 女神と悪魔が出会ったんだ。
女神のあまりの美しさに悪魔は魅了されてね。
毎日のように女神に<愛の告白>していたんだ。」
白夜は姫の可愛い笑みに負け読んでいた本の内容を話す。
「けど、
ある日他の婚約者が現れて そのうえ、神にばれて、二人は離れ離れになちゃったんだ。」
「へぇー。」
「けどね、悪魔は何とかして女神を自分の物にそばにおきたかった。そしてやっとの所で…………この本は破られちゃって終わりがわからないんだ。」
「……なんかかわいそうだね。」
「え?」
「可愛そう」姫からそんな言葉を聞き、白夜は ドキン
何だろう?この高鳴りと胸をぎゅっと手で握りしめる。
「ねぇ、私達で終わりかかない?」
「え!?」
「そしたら女神様と悪魔さんも仲良くなるよ。」
「う、うん。」
あぁ、また苦しくなる。あぁ、ほしい ほしい 欲しい ほしい
それから姫と一緒に本の最後をかいた。
悪魔は心を変え、神のもとで働くことに、その働きぶりに神も認め、女神との結婚が許され二人は幸せに暮らした。
「やったね。」
「うん、ありがとう。姫ちゃん。」
「ううん、びゃくんが頑張ったからだよ。」
「 !おーい!ひーちゃん。何やってんの?」
「あ!、こーちゃん!」
「……(あぁ、邪魔がいなかったらボクもこの本のように幸せになったのに……)」
本の最後は 本当は
天界から女神をさらった悪魔。
女神を閉じ込め、悪魔は天界の者すべてを殺した。
その証として神の王である首を女神へと差し出した。
「もう、君のお父さんはいない。だから僕と結婚しよう?」
その言葉に女神は
「少し考えさせて。」
その結果女神は 自殺した。屍になった女神。悪魔はそっと抱きしめた。
「あぁ、こんなになってしまって僕は愛していたのになんでなんで?あぁ、そうか愛し方を間違えたのか。夢に閉じ込めておけば僕を愛してくれたのかも。ごめんね。僕が間違ってたよ。次に会う時は確実に夢に閉じ込めてあげる。邪魔者も消してね。」
そして悪魔は婿になって自ら命を絶った。
「次に会う時は君と同じ時代で 楽しく幸せな」
二人の世界に