表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

Episoudo3<白夜>


 俺と姫があったのはずっと前だった気がする。

 多分、ずっと前から

 

 “女神様!どうか!どうか私と 私と共に!!”

 

 “……いえ、私は………”

 

 “そんな! 女神様。どうか どうか  私と共に    ”

 

 

 

 それから 現在 七年前。

 

 「『それから夢魔は女神様を愛しすぎるあまり自分から命を絶った。』へぇー、悲しいなこの本。俺もっと読みたいな……買おうかな。」

 「?、何読んでるんの?びゃくん。」

 「!?、姫。ううん、ちょっとおとぎ話を。」

 「……これが?」

 

 図書館にて白夜は本を読んでいた、一人隅っこで。それを気にかけたのか姫が声をかけてきた。白夜はとっさに嘘をつくが、姫に見ぬかれてしまった。

 

 「……えっと。」

 「どいう話?」

 「……うんとね、大昔の話でね。女神さまと悪魔の話でね。恋の話。」

 「ふーん、どいう事?」

 「……(フッ、可愛い。)えっとね、ある日 女神と悪魔が出会ったんだ。

 女神のあまりの美しさに悪魔は魅了されてね。

 毎日のように女神に<愛の告白>していたんだ。」

 

 白夜は姫の可愛い笑みに負け読んでいた本の内容を話す。

 

 「けど、

   ある日他の婚約者が現れて そのうえ、神にばれて、二人は離れ離れになちゃったんだ。」

 「へぇー。」

 「けどね、悪魔は何とかして女神を自分の物にそばにおきたかった。そしてやっとの所で…………この本は破られちゃって終わりがわからないんだ。」

 「……なんかかわいそうだね。」

 「え?」

 

 「可愛そう」姫からそんな言葉を聞き、白夜は   ドキン

 何だろう?この高鳴りと胸をぎゅっと手で握りしめる。

 

 「ねぇ、私達で終わりかかない?」

 「え!?」

 「そしたら女神様と悪魔さんも仲良くなるよ。」

 「う、うん。」

 

 あぁ、また苦しくなる。あぁ、ほしい ほしい 欲しい ほしい

 

 それから姫と一緒に本の最後をかいた。

 

 悪魔は心を変え、神のもとで働くことに、その働きぶりに神も認め、女神との結婚が許され二人は幸せに暮らした。

 

 「やったね。」

 「うん、ありがとう。姫ちゃん。」

 「ううん、びゃくんが頑張ったからだよ。」

 

 「  !おーい!ひーちゃん。何やってんの?」

 「あ!、こーちゃん!」

 「……(あぁ、邪魔がいなかったらボクもこの本のように幸せになったのに……)」

 

 本の最後は 本当は  

 天界から女神をさらった悪魔。 

 女神を閉じ込め、悪魔は天界の者すべてを殺した。

 その証として神の王である首を女神へと差し出した。

 

 「もう、君のお父さんはいない。だから僕と結婚しよう?」

 

 その言葉に女神は

 

 「少し考えさせて。」

 

 その結果女神は 自殺した。屍になった女神。悪魔はそっと抱きしめた。

 

 「あぁ、こんなになってしまって僕は愛していたのになんでなんで?あぁ、そうか愛し方を間違えたのか。夢に閉じ込めておけば僕を愛してくれたのかも。ごめんね。僕が間違ってたよ。次に会う時は確実に夢に閉じ込めてあげる。邪魔者も消してね。」

 

 そして悪魔は婿になって自ら命を絶った。

 

 「次に会う時は君と同じ時代で  楽しく幸せな」


  

 

 

 

 

    












   二人の世界に

 

 

 


 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ