Episoudo2<黒夜>
俺と姫はずっと一緒だと思っていた、ずっと。
それは今から十三年前。
“はーい、今日から皆さんと学ぶお友達です。”
“はーい。”
「!」
「……」
“はい、姫ちゃん。ご挨拶は?”
「い、いちはら ひめです。」
その時、俺は恋をした。
「あの!」
「ん?」
「お、おれ、あさひな こくや。よろしくな。」
幼稚園の敷地内で遊ぶ姫、黒夜は声をかける。
「うん、ひめだよ。よろしく。」
「ひーちゃんは何してんの?」
さっそく黒夜は姫の事を<ひーちゃん>と呼ぶ。
「んーとね、おりょうり。」
「へ―スゲーな。ひーちゃんはじょうずだな。」
「えへへへ。」
水と砂で作った泥団子、黒夜は「上手だね。」とほめる。
「……(あぁ、かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい)」
「どうしたの?」
「ひーちゃん。」
「?」
「おれんちにこない?二人であそうぼう?」
「こくやー!!」
「「?」」
初めて心を奪われ、勇気をもって、話しかけるが、どこかおかしい。
楽しい時間かと思いきや、邪魔が……
そう、白夜である。
「こくや、何やってんだよ。みんな、、で、」
「?」
「なんだよ、いま、いいところでひーちゃんと。」
「ひーちゃん。」
「うん、姫っていうの。よろしくね、えっと………」
「おれ、びゃくや。よろしくな。」
「うん、よろしくね、びゃくやくん。」
あいつにうばわれた、せっかく俺だけを見ていたのに、どうすればあいつから俺を見てくれる?
どうしてあいつが………
「ねぇ、おれとあそぼ?」
「!、い、いやなら俺と遊ぼうぜ!!」
「え!?えーと、」
「お前が邪魔なんだよ!びゃくや!」
「ちがう!こくやが邪魔なんだ!!」
「じゃあ、三人であそぼ?」
「「………う、うん。」」
そのあと三人で遊ぶがどうにも黒夜は
二人っきりで遊びたかった。
どうすればボクの物?どうすれば僕を見る?
そのあとの事は覚えていない。
ただ「ひめ」の隣にいて「おれ」の姫を助けるため白夜を倒そうとするが先生いや、邪魔な奴らに止められた。
邪魔だ!邪魔だ!邪魔だ!俺は 姫を守るナイトだ!!
欲しい 欲しい 欲しい 欲しい
俺はあの魂は俺のものだ。
誰にも渡さない あれは俺だけのものだ!!
「こーちゃん大丈夫?」
「?、<こーちゃん>?」
「……うん、大丈夫。ありがとう、姫。」
天使女様、あぁ、女神様どうか、どうか俺だけを見てください。
俺だけをあいして 俺だけをその身を預けてください。
俺は貴方を邪魔するものは全て殺してあげます。
どうかその目に俺をうつして
「ひめずっとおれはきみをあいするよ ずっとずっと。」
言い忘れていましたがこのヤンデレは一方的な恋です。
男→女という感じです。ほんとに一方的です。