小話7 お母様大好きな人達の記録
私のお母様は凄い人です。ルナベルク王国の王妃という大役を務めており、驚くほどに慕われているのです。
私はまだ子供ですが、王族という事もあって他人をよく見ようと心掛けています。
とはいってもうちの王宮で陰謀が行われることはほぼないというのだから本当にお母様が凄いと思います。
お母様がお父様の側妃達や貴族の方々に加え、宰相や武官に騎士に侍女など、沢山の人を味方につけています。
驚くべきことに王であるお父様よりも慕われているのです。
これは、私が暇つぶしに作ってみたお母様が大好きな人達についての記録です。
あ、もちろん私もお母様大好きなのでこれに入ってます。
―第一記録 お兄様―
ルシア・ルナベルク。
特徴:マザコン。残念な美形。キラキラしてる。
私のお兄様。お母様の長子。美形で、社交界の憧れ。何でも基本出来る完璧な人。だけど、お母様の事に関してのみ変な勘違いとバカぶりを発揮する。
従姉妹のメイアお姉様の称する「残念な美形」。
国中の乙女達の憧れらしいが、私にはよくわからない。
お父様の意地やお母様が気にしてないことも気付いてなかったという残念ぶり。お父様によく突っかかっている。
―第二記録 お父様―
ウェオス・ルナベルク。
特徴:ヘタレ。王としては◎、父親としては×。お母様大好き。
私のお父様。王様。美形でこっちも割と何でも出来るけど、家族愛とかに基本興味なく、子供に関心がない人。
お母様の事は大好きらしいが、8年も意地を張っていたらしい。
宰相のカイン様曰く「ヘタレというか…、リナーシャ様の事に関しては駄目な人」。
何故かお母様が悲劇の王妃で、お父様は非道な国王として国内では噂になり、本になっていた。
お父様は私がお母様の子だから少しは交流持ってくれるけど、本当にあんまり子供に興味ない人だ。王としては優秀だけど、お兄様に突っかかられた後の言い争いを見た時はちょっと尊敬の思いが消えてしまった。
―第三記録 ヒナサ様―
側妃:ヒナサ。
特徴:出来る人。美人。お母様大好き。
隣国の元王女にして、お母様の友人。『リナーシャ様を慕う会』なるものを設立した張本人。
お父様の側妃代表。私の姉であるミーヤお姉様(12)の母親。
お母様が居ない場合の後宮のトップは、このヒナサ様と宰相の娘のチカ様。後宮内でお母様を害そうとする人はこの人達に阻止される。
お父様よりお母様の方が大事で大好きだといっていた。つい、同性愛者なのかと疑った(実は一部ではそういうお母様と側妃達の恋愛小説が有名になっている)ものであるがただの親友よ、と笑われた。
―第四記録 カイン様―
宰相:カイン。
特徴:皆の頼れるお爺ちゃん。政治面◎、父親として◎。お母様大好き。
お父様が子供の頃から城に仕えていて、お父様にとって兄のような人らしい。だから気軽にお父様に意見出来る人。
お母様に、妹や子供に対する感情を持っているらしく可愛がっている。
厳しい時は厳しいけど、普段は優しい人で、色々と助けてくれる。頼れるおじいちゃんだ。
側妃のチカ様の父親。私とかお父様の子供と、お父様が関心がない分結構遊んでくれる。カイン様は子供が好きらしい。
―第五記録 チカ様―
側妃:チカ。
特徴:なんかちょっとかっこいい。出来る人。お母様大好き。
カイン様の娘。お父様とは陛下と側妃の関係だけど、友人関係っぽいものがあるらしい。ヘタレなお父様もけしかけた人。
お父様の側室代表。私の兄であるドルガお兄様(13)の母親。
カイン様、チカ様、ドルガお兄様は共にお兄様のマザコンぶりに呆れている。家族そろってお母様大好き。『リナーシャ様を慕う会』の筆頭。
ちなみにこちらも同性愛小説が一部では出回っている。お母様と側妃達の愛の小説が出回っているだなんてお父様が泣きそうなことだなぁとちょっと思った。
今まで出てきてなかったリナーシャの娘で、ルシアの妹であるまだ子供の王女、リオはこんな子です。
何故かリナーシャ大好きな人についてまとめて遊んでます(笑)
こんなのも小話にあったら面白いかなと書いたものです。




