ブリーフィング
作戦前の打ち合わせ。
*おまけ
http://ansaikuropedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
すみません、これがやってみたかったんです・・・。
湖の下流で顔を洗っていて物足りなさを感じた。やはり、石鹸が欲しい。ひげも少し伸びている。銃剣で剃るのも怖すぎる。本格的に伸びてきたらツールナイフで剃ることにしよう。
それにもやはり石鹸がいる。動物の油脂と灰を煮詰めれば出来るはずだが、それには狩りが必要だ。
歯磨きについても同様。今日のところは生木の枝を折り、先端をグスグスにして簡易歯ブラシに使っている。出来れば動物の毛でブラシを作りたい。一応、ブラシはあるのだ・・・・。問題は、銃の清掃用のブラシなので油脂が大量に付着している。流石にこれは歯ブラシに使いたくない・・・。そんなわけで、歯ブラシを作るにも狩りする必要がある。
また狩りだ。最終的に全てそれに行き着く。だが、狩りはメリットに対してデメリットも多い。
メリットの一つ目は、大量の食料が入手できる。それは成人男性が数日間余裕で食いつなげる程大量な肉に油脂、栄養が大量に含まれる内臓や血液。これは生きていくうえで不可欠だ、定期的に摂取せねばならない。
メリットの二つ目は、道具の材料が出来る。革製品、石鹸はもとより、骨や爪に筋等、加工すれば様々な用途に使える材料が手に入る。筋は植物のツルとは異なった性質を持っているので応用すれば非常に役に立つ。革製品は作るのが大変だ。脳と油脂を煮詰める必要がある。また、多大な時間がかかる。便利ではあるのだが・・・。
それらメリットに対してデメリットは、リスクの大きさだ。サバイバルの基本が一つある。摂取できるカロリー以上の運動をしてまで食料をとる必要が無いということだ。つまり、狩りで獲物をとるよりも効率が良い物があるならそちらを選択しろということだ。また、時間もかかるし、危険度も高い。
それでも、心惹かれる物がある。狩りというのは、生物の命を奪う残酷な行為だ。だが、有史以来人類はずっとそれで生き延びてきた。獲物にとって不本意だろうが、それは神聖な行為だ。近年はスポーツ感覚での狩りが多いが、それでも根底に流れるのは大地賛歌だ。その精神性には心から賛同する。実を言えば、ずっとやってみたかったのだ。
日本では狩猟をするというのは色々とハードルが高い。様々な免許や資格、予算に労力、時間を多大に浪費する。ライフルを所持できるようになるまで最低で10年掛かる。世間の目というのもある。何かと苦労するのだ。
そういえば、本来昨日行うはずだった弾薬の消費に参加していたメンバーの中には狩猟免許を持っているのが何人かいた。ライフルの所持免許を持っているのも何人かいた気がする。あと、気のせいだと思うがペリカン社製の防水ハードケースやソフトケースを持ち込んでいたのが3人いた。・・・・・・・・あれはどう見ても銃器用のケースにしか見えなかったが・・・・・。まあ、気にしないようにしておこう。
ちなみに、射撃場内の一角には他人の装備や所持品の類が山のようになっている。まだ手をつけてない。恐らく、さぞかしサバイバルに役立つ物が満載だろう。まあ、こんな緊急事態だ。多少使っても許してくれるだろう、多分。
今日の方針が決まった。
午前中は狩りの情報収集。午後は狩りの装備の準備だ。明日は早朝から狩りだ。
どうせなら、大物が良い。狙うは体重50kg超のシカモドキ。奴の生態を調べてみることにしよう。