第2話・揺れる記憶
あれ、この笑ってる顔――
花織に似てる。いや違う、妹か。妹にそっくりだ
「優希は、転生って信じる?」
突然の質問。
「信じるわけないだろ」
即答する。
「そっかぁー」
花那はあっさり笑う。
「私は信じるんだけどね!」
妙に話しやすい。
なのに――どこか引っかかる。
既視感。
さっきからずっとそれが離れない。
「……気のせいか」
とりあえず、夕飯を作ることにした。
「はい、これ。今日材料なかったからチャーハンとスープね」
「わぁ!!うまそー!」
花那は嬉しそうに食べ始める。
その様子を見ながら、違和感が消えない。
――この子。
本当にただの子供か?
スプーンの音だけが響く部屋。
「ねぇ」
「なんだよ」
花那は少しだけ笑って言った。
「優希ってさ、やっぱり優しいね」
「……は?」
その言葉に、なぜか胸がざわつく。
まるで――
昔、誰かに言われたような。
「……知らねぇよ」
優希はそれを振り払うように呟いた。
花那は気にせず笑っている。
その笑顔が――
やっぱり、どこか“あの人”に似ていた。
ー花那
「優希!お風呂!」
「お湯湧いたから入っていいぞー」
「一緒に入ろ!」
「ゲッ……」
嫌な顔しやがって。
お前の好きな人と入れるんだぞ。
優希、元気ないね。
私が死んじゃったから元気ないのかなー。
まだ確信じゃないけど、優希とは兄妹だったかもしれないんだよなー。
(優希)
(この顔……)
あれ、この顔。
お兄ちゃんに似てる。
――ズキッ
頭が痛い。
「お兄ちゃん!死なないで!」
「まだ生きてて!お願い!」
ドクンドクン……
心音が静かに響く。
血が流れていく、
「おにぃぃぃぢゃぁぁん!!」
――グサッ
痛い。
お腹から血。
あれ、私は死ぬの?お兄ちゃんは無事なの?




