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EP.24 リアルおままごと.2



 ウィィィィン────(ピロピロピロピロ)


 あの女の子は……居ない?

 さっきまでレジに居たのに、レジカウンターには姿が見えないんだよ。

 でも……視線を感じるから、まだこのコンビニ内には居る筈……どこかに隠れてるのかな?


「……レオンちゃんはブラックコーヒーで、さっちゃんは紅茶かな」


 ウォークイン冷蔵庫を開けて、コーヒーと紅茶を持ってと、私は何にしようかなぁ。

 炭酸は苦手だから、レモっ……(ガコッガコッ──)裏に居たぁあああ!!

 ドリンク補助しながら隙間からこっち見てるっ、凄い見てるんだよ!?


「私っ、は、レモン水にしようかなぁ(ガコッ)」


 取ったら直ぐ補充された!?

 落ち着け私……きっとあの女の子は、レジにお客さんが居ないかどうか、確認しながらお仕事してるだけなんだよ。

 ドリンクをこのままレジに持って行けば、裏から急いで出て来るは『いらっしゃいませ!』っ、何でもう居るのぉおおお!?

 えっ、裏から出て来て無いよね、待ってどう言う事なのさ!?


「(ピッ)百八十円が一点、(ピッ)二百円が一点、(ピッ)二百円が一点、袋は要りますか?」


「袋は要らないよっ、はいアプリ」


「(ピッ)いつも有難う御座います! 合計五百八十円になります!」

「それじゃぁ、電子決済でお願いね」

「電子決済? えぇっと、ボタンはどれ……?」


 只々可愛いっ!?

 どうやら、電子決済のレジの打ち方までは知らない様だね……迷ってる姿が可愛い過ぎて、全力で抱き締めたくなるんだよ!


「分かんない……てんちょーう!」


 店長!?


『ん〜どうしたのかね那邪道君』

「電子決済のやり方教えて下さいな!」


 いやちょっと待ってっ、女の子が二人に見えるんですけど……目の錯覚じゃ無いよね。


『またかね那邪道君、何度教えたら覚えるのかな? しっかりメモに書きなさい!』

「レジしながらだとメモ見れないから意味無いの、早く教えるの!」


 これってスキルなのかな……いや違う! よく見たら足がめっちゃ動いてる!? これ一人二役やってるんだよ!


『仕方ないな全く。ここを押して、スマホをかざして貰いなさい。ちゃんと覚えるんだよ』

「有難うなの。お客様、お待たせしました! タッチをお願いします!」

「うっうん(ニャーンッ)これで良いかな?」


 いつの間にか一人に戻ってる……物凄く真面目に遊んでるなぁ。


「大丈夫です! レシートになります!」

「はい、貰うんだよぉ……」

「有難う御座いましたなの!」


 ドリンク買えたし、さっちゃんとレオンちゃんに早く渡そ……うじゃないんだよ!?


「ねえ! 貴女ミノンちゃんって知ってる!?」

「……ミノンは私のお姉ちゃんです! 何で知ってる?」


 やっぱり家族だったんだよ!


「前に迷宮で逢ったんだよ。一緒にお肉も食べた仲です!」

「あの気弱なボッチ脳筋お姉ちゃんと?」


 何それ……気弱でボッチは何と無く分かるけど、そこに脳筋が付くのは何故に?


「お姉ちゃん、また一人でお肉食べて……今日は帰ってお姉ちゃんに抱き付くの!」


 帰るのは駄目だよ!?

 まだお外明るいし、私に一モフさせて!!


「ちょっと待っ──消えた!?」


 あのお母さんみたいに消えた……目を離して無いのに。絶対何かのスキルだよね……モフモフしたかったぁ。


 


ウィィィィン────(ピロピロピロピロ)


「戻りましたぁ……はいさっちゃん、レオンちゃん、飲み物だよぅ……」

「分かりやすいな顔だな花乃歌、逃げられたか」

「無事で良かったですわ桐藤さん、取り敢えず一旦離れましょう」


 モフモフ出来なかった……あの女の子、また来るかなぁ。

 妙にリアルなおままごとしてたし、まさかこっそりと、那邪道さんの接客を見てた? あのお嬢様っぽい那邪道さんがコンビニでバイト?

 確かに名札は那邪道だったけど……家族の誰かかも知れないし、そんな事よりも今は、モフモフ女の子にまた会う事が重要なんだよ!




「桜乃リーダー、報告します。コンビニ地下に設置していた鉄塊には、まるで削ぎ取られたかの様な、巨大な穴が空いておりました。その奥には……異常個体、アッシャーゴブリンと、通常ゴブリンの死体の山が積み重なっており……っ、進行は終わったと推測されます」


「そう……奏、警戒レベルをオレンジへ。店を開けたまま見張りを立て、何か異常が有れば、知らせて頂戴……ふぅ」


 あの女の子が帰った事をさっちゃんに伝えたら、入れ替わりで奏さんチームが突入して、中の状況を確認してくれた。

 どうやらあの女の子が、ゴブさんを殲滅した様で、奏さんが引くほど、酷い有様だったらしい。


「桜乃リーダー……アッシャーゴブリンが…肉片に変えられる程の存在とは……、いえ! 失礼しました! 警戒レベルオレンジにて、常時監視を続けます!」

 

 真面目な人なんだよ……さっちゃんを信じてるんだね!


「あれっ? なあ華ノ恵……私達、何しに来たんだっけ?」

「言わないで下さいまし野小沢さん……まさか三体もっ、越えて来れる存在が居るなんて」

「普通に、コンビニでお買物しただけなんだよ……んぐっ、レモン水…美味しいなぁ」


 これでアルバイト代が入るんだから、ラッキーな日……なのかな?



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