EP.46 あのー木何の木危ない木?.1
「お花の首輪をギュッと『プゴヒュッ』締めて、紐を取り付け、完了です!」
「プギュッ!? ギュッ!!」
「いやそれ締め過ぎだって。もう少し緩めてやらないと、窒息死するぞ……」
「そう? それじゃぁ、少しだけ緩めてっと」
「プゴッフップゴォッ……プゴ……」
「本当に……魔物を飼う気なのですね」
「飼うんじゃ無いよ? 一緒に暮らすから、家族になるんだよ!」(つんつん)
「プギュ、プギュ」
「桜乃オーナー、良く許可をだしましたね……」
そうなんです!
さっちゃんに伝えた上で、このウリ坊ちゃんなら大丈夫と、しっかり許可を貰ったの。
「華ノ恵のやつ、やたら疲れた顔で頷いてたから、思考放棄したんだろうな」
「また、那邪道地区で、ゴブが出たみたいだね。他の地区長が対処した様だけど、やっぱり地震の所為なのかな?」
「プゴ?」
「どうだかな。ここに居る私らにゃ、分かんない事だろ」
「確かに。迷宮の中だもんね。このウリ坊ちゃん、何で海で泳いでたんだろ」
「プゴゴップゴォッ」
「そのウリ坊、何か言いたげだけど……うん、分からん」
ウリ坊ちゃん、何を伝えたいの?
そう言えば、お犬ちゃんや猫ちゃんの言葉が分かるって言うアプリが、昔あった様な。
ウリ坊ちゃんにも使えるのかな?
「お腹すいたのかな? そろそろお昼の時間だよね! 今日のおっ昼は何だろなぁ!」
「一度地上に戻るか。ウリ坊どうすんだ?」
「連れて行きます! 首輪もしたしね!」
「プ……プゴッ」
抱っこして、逃げない様にリードも握って、ガッチリ締め付けます。
お腹がぷにぷに気持ち良いぃ。
「奏さん、お昼の時間だよ」
「……そうですね。我等では一向に、あの石を見つける事が出来ませんし、一度戻りましょう」
「私が見つけた分じゃ、足りないのか?」
「幾ら有っても困らないですし、御恥ずかしながら、彼等にも面子が有りますので」
奏さんの面子と言うより、あの人達の面子っぽいね。面子って、私には良く分からないんだよね。
「総員そこまでっ! 一度地上に戻り休憩だ! 再度、ヒトヨンマルマルに広場に集合! 以上! 行動開始!!」
「「「了解っ!!」」」
「おぉー、いつ見ても凄い手際の良さ」
「プゴ?」
「私らには、あんなん無理だな。花乃歌なら機材壊すし、私なら集団行動を乱すぞ」
「機材何て怖くて持てません! 握った瞬間に、粉々にする未来しか見えないもん!」
「プゴプゴ」
「ウリ坊頷いてるじゃん。魔物にも周知されてる花乃歌の力って……」
レオンちゃん、周知されてないんだよ。
このウリ坊ちゃんが、特別なだけ。
そう思わせて?
「お昼は何を、食べようかなぁ」
と言う事で、やって来ましたプラント施設内食堂! お野菜メインで身体に優しい、とっても健康的なお昼なのさ!
「プゴプゴ(もしゃもしゃ)」
「なあ花乃歌……」
「ムグムグ、何レオンちゃん」
「プゴプゴ(もしゃもしゃ)」
「私の勘違いなら良いんだけど……」
「うん? 何さ?」
「プゴプゴ(もしゃもしゃ)」
「ウリ坊食べてるのって、豚肉のサラダか?」
「そうだよ? ムグムグ、美味しいよねぇ」
「おいウリ坊。今食ってるの……豚だぞ?」
「プゴ? (もしゃ)」
もしかしてレオンちゃん、共喰いだと思ってるのかな?
確かに豚さんは、猪さんと同じ分類だけど、このウリ坊ちゃんは魔物だから、大丈夫だと思うの。
「レオンちゃん気にし過ぎだよ」
「そうなのか? 気にし過ぎなのか?」
「だって見てよウリ坊ちゃんを」
「プゴ? (もしゃもしゃ)」
「全く気にして無いんだよ?」
「うん、私が気にし過ぎたわ……猪が豚を……」
レオンちゃんどうしたんだろ。
ウリ坊ちゃんは何にも気にせずに、もしゃもしゃ美味しく食べてるんだよ?
「ウリ坊ちゃん。そのサラダ美味しい?」
「プゴォッ!」
鼻を鳴らして、ピンッて背伸びした!
可愛いなぁ……美味しいんだね!
「お代わりいる?」
「プゴ……」
────ススッ
「お皿を前脚で押したって事は、欲しいんだね」
「プゴォッ!」
このウリ坊ちゃん、頭が良くてプニプニで、可愛いんだよぉ!!
幾らでも食べさせてあげるからね!!
「私ら、凄い目立ってるなぁ」
「そうかな? 私はいつもと、変わらないんだよ? (ニコッ)」
ガタッ────『ひっ、こっち見た!』
ガタッ────『もう行こうっ……早く!』
ガタッ────『魔物と一緒とか……』
ガタッ────『っ、あいつこそ化物だろ』
「ほらレオンちゃん、いつも通りだよ?」
「……今のワザとやったろ」
「……プゴォ」
「そんな器用な事出来ないよ……ふふっ」
笑顔を向けただけで、皆んなが席を立って離れて行くって、悲しくなるよね?
「早く飯食べて、戻る準備しようぜ」
「うん……はいウリ坊ちゃん、お代わりだよ」
「プゴォ(もしゃもしゃ)」




