EP.43 迷宮上層フルマラソン.1
ゲームセンターから帰って来て、ご飯をムグムグ、お風呂でスッキリ!
そんな事も……ありました。
身体は疲れないのに、心が疲れるって、人間は不思議だよねっ!
「時計の針は……もう五時だぁ」(ゴッ)
「夕方のな…終わっっったあああっ!!」
「私はあと五問……」(ゴッ)
「気張れ花乃歌っ! 今寝たら間違いなくっ、明日まで起きれないぞっ!」
「……あぃ」(ゴッ)
課題を延々と、昨日の夜から通しなのさ。
もうね……眠たくって眠たくって。
頭がゆらゆらしています。
「あと二問……」(ゴッ)
「ほらっ、あと二問だろ? イケるっ! 花乃歌ならイケるって!」
「あと一問……『この英文の…答え?』」(ゴッ)
「短い文だからっ、簡単だってっ!」
「えっと…あぃどんと、うぉんととぅ、うぃーくだからぁ」(ゴッ)
「それでラストだろっ! 寝るなよ花乃歌っ!」
「……あぃ」(ゴッ)
寝てないよ?
頭が働いて無いだけなんです。
最後の問題は、ラッキー問題だよね。こんなの、小学校で習う事だもん。
答えは……これだよねっ!
『働きたく無いで御座るぅううう!!』(バキィッ)
「どうした花乃歌っ!?」
はい、課題終了しました。
正確には、自由研究が残っているけど、何を研究するのって話だから、一旦置いときます。
「終わったで御座るぅぅぅっ」
「働きたく無いのは、良く分かったから……楽羅蘭さんの口調、移ってるぞ?」
「テーブル割れてるし…なんで?」
「……何でだろうな」
レオンちゃんが遠くを見てる?
そっちに有るのは、海老さんの脚が刺さって出来た、小さな穴なんだよ?
「お腹空いたぁ……レオンちゃん、夕飯の買い出しに行かない?」
「そうだな。課題も無事終わったし、華ノ恵には、明日の朝連絡すれば良いだろ」
「何を作ろうかなぁ。レオンちゃんの要望を、お聞きします」
頭を使い過ぎたから、糖分は必要だよね。
デザートに何か買おうかな?
「要望か……暑いし、サッパリ系が良いな」
「サッパリ系だね。豚しゃぶ、冷製パスタ、鶏さんサッパリ煮込み……素麺っ!」
「良いな、素麺。簡単に出来るし、鶏胸肉入れて食おうぜ」
お安い価格でサッパリ美味しい。
それなら御夕飯は、素麺で決まりだね。
食材買いに、お店に行くんだよ。
「よっこいしょっと……脚がっ…太ももっ」
「ぐっ…結構痺れっ……ぷふっくくっ」
「何で笑うのレオンちゃんっ!?」
レオンちゃんも、似た様な感じだからね!
脚がよぼよぼ動き辛いのさ!
よぼよぼと食料品店に到着。
もうね、アパートの階段も、一つのアトラクション並みに、下りるの大変だったの。
レオンちゃんと支え合いながら、階段の手すりも使って、一段一段ゆっくりと下りました。
バランス崩したら、また階段から、外へジャンプしちゃうところだよね。
「花乃歌、素麺有ったぞ。人気ナンバーワンのヤツだって」
「有難うだよ。おつゆも市販のモノで、済ませようかな」
「それが良いだろ。つゆなんて、お手製で作るの面倒過ぎるしな。疲れてるんだから、簡単に済ませようぜ」
「そうだよね。簡単に済ませるんだよ」
おつゆのコーナーは……結構な商品数だよ。
どのメーカーさんを選べば良いのか、正直言って分かりません。
「素麺に合うおつゆは、どれだろなっと。何このおつゆ? 『激辛』って書いてるけど、素麺に激辛おつゆは合うの?」
「冒険するなよ。素麺にはやっぱり、和風が一番だろ?」
「激辛……買わない?」
「買わない。絶対買わない。買うなよ?」
ぬぅ…違うお料理に使えるかもだし、取り敢えず入れとこう。
「買わないって言ってんのに。素麺には絶対入れるなよ。絶対だからな?」
それは振り?
それとも本気?
レオンちゃんのお目々は、本気ですね。
「素麺には入れないよ。普通のおつゆも買うし、別のお料理に使ってみるのさ」
「それなら良いけど。あとは何買うんだ?」
「あとはね、甘味が欲しい……糖分が欲しい」
「んじゃ店の奥だな。プリンか、シュークリームか、ゼリーも良いな」
大量に買うんだよ。
何かね……体が糖分を欲してるの。
課題で疲れた脳に、栄養を送らないと、頭が爆発しそうなんです。
もう爆発してる?
これは髪ですが?
うねうねしてるの元からですが?
「いっぱい有るな。花乃歌はどれにする?」
「端から全部買うんだよっ!」
「……どうした花乃歌?」
「糖分っ、糖分が欲しいのっ!」
「花乃歌?」
プリンを沢山買い込みます。
プププリンを沢山買い込みます。
レオンちゃんが、優しいお顔を向けて来るけど、気にせずプリンをカゴに入れます。
「プリン素麺っ!!」
「洒落にならない事すんなよ花乃歌っ!?」
寝ずの課題+糖分不足=暴走花乃歌!
激辛素麺
プリン素麺
激辛プリン素麺
和風激辛プリン素麺
果たして夕飯は、マトモに作られるのか!




