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EP.41 明日から夏休み?.4



 ゲームセンター三階は、大きな箱の中に人が入って、何か飛んだり跳ねたりしてる。


「中で何やってるのさ……」


「おっ、最新ゲームあるじゃん。あれやってみようぜ花乃歌」


「最新ゲーム?」


「ああ。中に入ったら、三百六十度回転する床になってて……やった方が分かり易いな」


 回転する床? 何だろ…取り敢えず行って見てみよっ。

 

「これだな。二人プレイ出来るから、中に入るぞ」


「うん……? 何も無いし真っ暗だよレオンちゃん。どうするの?」


「まってな……(ピッ)。金を払ったらっと」


 ピィイイイ……ピコンッ『よく来た戦士達よ。さぁ、力を示すが良い』。


「えっ、急に何?」


「凄いだろ。何もかもを説明せずに、意味も分からず始まる、クソゲー最新作だぞ」


「クソゲー最新作!?」


 あっ、暗かったのに、周りに映像が映ったんだけど……何か目の前にドラゴンが居ます。


「チュートリアルだな。花乃歌、ゴブを倒す十分の一の力でパンチしてみ」


「十分の一? んーっと、えい(ボシュッ)」


 何も反応が無い……? どうして?


「……周りのセンサーが、花乃歌のパンチ拾えてないな……怖っ」


「酷いよレオンちゃん! ならっ、尻丸君を撫でるように、そぉっと…えいっ(ポコッ)」


「弱っ!? 今度は弱すぎて、ドラゴンノーダメだぞ……」


 ぬうぅぅぅっ、加減が難しい。

 歩くとドラゴンに近づけるみたいだし、それならっ、ゆっくり近付いてっと。


「ハグならどうなのさ!!」


 バキィッ──『ギャァアアアッ──!!』

 倒せた! これでチュートリアルクリア?


「待て花乃歌……何でチュートリアルのドラゴン倒せんだよ。こいつ確か途中で覚醒して、そのままストーリーに突入すんだけど……」


「そうなの?……何も起きないんだけど」


 ピィイイイ……ピコンッ『よく来た戦士達よ。さぁ、力を示すが良い』。


「最初から!?」


「バクじゃねぇか! じゃないっ、普通倒せないんだから当たり前……なのか?」


「これ、永遠に先に進めないの? レオンちゃん一人でやる?」


「な訳無いだろ。花乃歌……全力で加減しながら、ドラゴンを倒すんだっ」


「分かったんだよ! 全力で加減…全力で加減…全力で加減って何なのさ……」


 そこからはただひたすらに、動きもしないドラゴンさんを相手に、指チョンしたり、息吹きかけたり、尻尾狙ったりと、頑張りました。


 頑張ったんだけどね、一時間かけても、ストーリーが進まなかったの。ぐすんっ。




「疲れた……ごめんねレオンちゃん」


「良いよ別に。まさかチュートリアルで、一時間使うなんてな。ある意味伝説だ」


「何か途中からドラゴンさんも、泣きそうなお顔してた気がするんだよ」


 延々と潰されるだけのドラゴンさん。覚醒させてあげれなくて、御免なさい。


「だろうな。AI搭載型で、チュートリアルのプレイヤーの動きを学習して、難易度を調整するみたいだけど……」


「私の動きを、学習出来なかったんだね」


「あとダメージランキングな。チュートリアルでも載るんだけど、ぶっちぎりの一位。チュートリアルで一位って、前代未聞だぞ……」


 インターネットで見れるの?

 どれどれ、ゲームの箱のコレを読み取って、ぽちぽちと表示します。


「……ダメージ表記、おかしくない?」


「あってるぞ。マックス京までいくからな」


「何か、御免なさい……」


「私は面白かったから良いんだ。それじゃあ次は、下に行ってコインゲームやろうぜ。それなら花乃歌でも楽しめるだろ」


「やってみるんだよっ……コインゲームって、何して遊ぶの?」


「コインを使って、コインを手に入れるゲームだな。上手くやれば、永遠に遊べるゲームだぞ」


 永遠に!?

 コインを使ってコインを集めるって、何か不毛な気がするのは私だけ?




 コインを買って、台に座って、狙いを定めてコインを入れると……チャリンとコインが落ちて来ます。


「……えいっ(チャリンッ)」


「いやもっと面白そうな奴あっただろ。何でそのゲームしてんだよ」


「何か……試しに一度入れてみたら、止められ無いんだよ……(チャリンッ)」


「しかも結構獲ってるし、地味に凄いな」


 中のコイン置いてる台が、行ったり来たりしてるから、上手く落とせば、コインが取れちゃうのさ。


「ぬぅぅぅっ、ここっ(ジャリジャリジャリッ)」


 凄い落ちて来た!?

 何だろう……何も成して無いのに、物凄い達成感がするんだよ。


「エグい量落としたな……あそこの旧式のゲーム、やりたい放題じゃん」


「まだ取れるんだよ。隣の席に移動して、こっち側から攻めるのさ……(チャリンッ)」


「花乃歌って、絶対ギャンブルハマりそうだよな。大人になっても、絶対行くなよ」


「行かないよ。(チャリンッ)そんな事したら、八代ママにグーパンされちゃうし(チャリンッ)」


「うん。今の花乃歌、説得力ゼロだな」


 本当に行きません。

 お父さんのあの姿見たら、行く気なんて起きないんだよ。


「そろそろ時間だし、帰って課題しようぜ」


「待ってレオンちゃん! あと少し……あと少しで取れそうなの!(チャリンッ)」


「そのコイン預けれるから、また今度使えば良いだろ。ほーらっ、課題が待ってるぞー」


「揺らさないでレオンちゃんっ、手元が狂うんだよぉおおおっ!」


 あと少しっ、あと少しなんだよぉおおおっ!




 

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