EP.30 迷子の迷子の.3
まさかのお祭りでレオンちゃんと遭遇!?
嬉しいけど、今は少しだけ不味いっ、ミオンちゃんがラーメンに釘付けなんだよ!!
「実家の手伝いやるって言っただろ。こう言った祭りとかで、屋台とかだしてんだよ。まさか、花乃歌が誘ってたのがここの祭りだなんてな」
「ラーメン下さいな!」
「そうだね、私もまさかレオンちゃんが屋台してるなんて、びっくりしたんだよ」
本当にびっくりしてます!
寧ろ今も心臓ばくばく鳴ってます!
「そうだ、華ノ恵の奴もこの祭りに来てんだぜ。あいつ実行委員らしくて、さっき見回って来たらから驚いたわ」
さっちゃんもここに居るの!?
確かに良く考えてみたら、戸ノ浄市を仕切ってるのって、さっちゃんのパパさんなんだよ。
これは不味いかも知れない。
「ラーメン下さいな!」
「さっちゃんが何処に行ったのか知ってる?」
居場所を把握しておきたいんだよ!
「確か、管理事務所に戻った筈だぜ。この先の公園近くだな、会いに行くのか?」
「ラーメン下さいな!」
「うぅん、後で会いに行こうかなぁ」
出来ればミオンちゃんを、お爺ちゃんに送り届けてから会いに行くんだよ。
「ミオンを無視するな! ラーメン下さいな!」
「……なぁ花乃歌、やっぱりそいつ──」
「待ってレオンちゃんそれ以上言わないで!」
気付かない訳が無いよね!
レオンちゃん前に一度ミオンちゃん見てるし、忘れる訳無いよねあんな姿!
「ラーメン! ラーメン! ラーメン!」
「あっ、あぁ……何ラーメンにするんだ?」
「レオンちゃん、味噌ラーメンチャーシュートッピング脂増し増しを二つなんだよ……」
ミオンちゃんのラーメンコールが凄い……可愛いけど、今騒がれると困るんだよ。
「はい、お待ちどう……花乃歌、店閉めたら少し話そうな」
「分かってるよぅ、向こうで食べるからね。支払いはこれで(ピッ)」
「湯気が凄いの! 良い匂いなの!」
うぅっ、何て説明すれば良いのさ!!
ずるっムグムグ……物凄く美味しいラーメンだぁ、麺がもちもちなんだよ。
「むちゅるるるっ……文句が出ないの。豚骨、鶏ガラ、魚介出汁の配合が分からないし、麺も既製品じゃ無くて手打ち麺で、チャーシューも味が染みているのに柔らかい……旨旨なの!!」
ミオンちゃん……間違い無く色んなお店行ってるよね。
出汁の配合なんて普通気にしないし、手打ち麺って分かるんだぁ。
何だろう、私より小さいのに、負けた気分になるんだよ?
「ケプ、ご馳走様でした!」
「はい、お粗末さまなんだよ」
ハンカチでお口を拭き拭き『むむむっ』してっと、これで良し。
「おま……カノは何か、お姉ちゃんみたいなの。なんで?」
お前呼びじゃ無くなってカノ呼び!?
はうあぁあああ可愛さ億倍なんだよ!!
「何でだろうね、ミオンちゃんが可愛いからかな? 不思議と親近感が湧くんだよ」
「ふーん、カノからお爺ちゃんの匂いがするの。何処かでお爺ちゃんに会った?」
私からお爺ちゃんの匂い?
ミオンちゃんのお爺ちゃんとなんて、会った事無いんだよ。
お母さんとなら迷宮で一度逢ったけど、お爺ちゃん……よぼよぼのケモ耳さん?
絶対会った事無いんだよ。
「私は会った事無いよ? もしかしたら、祭りの人混みの中に居たのかもだね」
「あそこには居ないの、でもカノから匂う……不思議なの」
本当に不思議なんだよ。
ミオンちゃんのお爺ちゃん、何処にいるのかなぁ。
「お腹いっぱい……カノ、あれなあに?」
ミオンちゃんが見てる物──小さな子供が、丸いものをポヨンポヨンして遊んでる?
「あれは……水風船のヨーヨーだね。水風船知らない?」
「水風船? 知らないの」
こっちを向いて頷く姿っ、物凄く可愛いんだよぉおおおっ!!
お腹も膨れたし! レオンちゃんが来るまでミオンちゃんと遊ぶんだ!
「良し! ミオンちゃん、アレを獲りに行くんだよ!」
「行く! カノはお爺ちゃんより優しいの!」
お爺ちゃんより優しい頂きました──!!
御免なさいお爺ちゃん!
間違い無くお爺ちゃんっ子のミオンちゃんを! お姉ちゃんっ子にしてしまいました!
でも嬉しすぎるんだよ!!
「すみませーん、一回お願いします(ピッ)」
「やらせて下さいな!」
『あいよ! ほれじゃぁコレでやりんさい』
「ミオンちゃん。こよりを持って、あの輪ゴムの間を狙うんだよ」
「分かったの……ぬぅぅぅ、今なの!」
ポチャッ──「獲れた! やったの!」
『おぉっ、お嬢ちゃん一発で取れたなぁ、こいつは凄えや』
このお店の人、物凄く良い人だぁ。
こよりもしっかりしていて、子供に優しいお店なんだよ。
「良かったねミオンちゃん」
「うん! ポヨポヨ跳ねるの楽しい!」
『はっはっはっ! 有難うね嬢ちゃん』
ミオンちゃん、水風船のヨーヨーを跳ねさせて楽しそうだぁ。
私はそれを見るだけで癒されるんだよ。
こうなったら……屋台の遊びも全制覇します!
「ミオンちゃん! 次は射的をするんだよ!」
「射的やる! お前の玉を狙い撃ち!」
何処で覚えたのそんな言葉!?




