EP.30 迷子の迷子の.2
ふわふわモフモフケモ耳の子供を、肩から下ろして膝の上に乗せて、幸せ気分良い気分なんだよぉ。
「おにぐぅ……」
「あぁっ、御免ね、はいどうぞ」
「あむっ! むちゅむちゅ……ここどこ?」
「ムグムグ、えっ? 今何て言ったの?」
ケモ耳ちゃん、お肉を少しずつ齧りながら食べてるけど、我に返ったかのように周りをキョロキョロ見てる……何故に?
「ねぇ、あなたのお名前は?」
「むちゅむちゅ、ミオンなの。お前何処かで見た事有るけど、だあれ???」
お前呼びっ!?
でも可愛いから許しちゃう!!
尻尾が大きくてふわふわなんだぁ、耳もモフモフ気持ち良いんだよぉ。
「私は花乃歌だよミオンちゃん。どうしてミオンちゃんは、串焼き屋の前で丸まってたの?」
「お肉の匂いしたから……お爺ちゃんと逸れて、お腹が空いて、むちゅむちゅ、ここどこ?」
お爺ちゃん!?
おじっ、ミオンちゃん以外にも迷宮から誰か来てるの!?
逸れてお腹が空いて屋台で丸まってって迷子だよ! ミオンちゃんのお爺ちゃん何してるのさ!?
ぬぅうううっ、頭の中が整理出来ません!
「ケプッ、ご馳走様……次あれ食べたいの」
「自然と要求してくるんだね。あれは肉団子? 何故に屋台で肉団子?」
「足りないの……(ゴキュルルルルルルッ)」
何今の音!?
ミオンちゃんの身体から伝わってくる振動が、私の身体に響いて来たんだよ。
「お団子……(じゅるっ)」
仕方無いなぁ。
どうせ全制覇する予定だったし、一人より二人の方が楽しいからね!
モフモフ撫で撫でしながら、色々食べまくるんだよ!
「行くよミオンちゃん! お腹いっぱい食べさせてあげるからね!」
「お団子いっぱい!」
ちゃんとお爺ちゃんも見つけないとだけど、先ずは二人で楽しむのさ!!
ミオンちゃんを抱っこして、いざ出陣!
九店舗目は肉団子!
「肉団子下さい」
「肉団子下さいな!」
『らっしゃい! おぉっ、嬢ちゃんコスプレかい? 良い作り……あぁ…疲れ溜まってんのかなぁ……』
「はいタッチ決済」
『まだ見える……店畳むか?』
私は幽霊じゃ無いんだよ?
ムグムグ……絶妙な固さに仕上げてるし、タレも甘酢が効いてて美味しいです。
「むちゅむちゅ……お肉の質がイマイチなの!」
「そうなの? ミオンちゃんはグルメだね」
十店舗目は──焼鳥!
ミオンちゃんの目が輝いているよ!
「焼鳥もも下さい」
「ぼんじり下さいな!」
『はいよ! ぼんじりともももももっ!?』
「はいタッチ決済」
『ひゃぁああああああああっ!!』
私の顔を見て叫んだ? 違うよね?
ムグムグ……肉厚な焼鳥さんだぁ。
「むちゅむちゅ、下処理が微妙なの!」
「焼鳥の下処理? ミオンちゃんは物知りさんかな?」
十一店舗目は──手羽先!
見事な鳥被りなんだよ!
「手羽先二つ下さい」
「手羽先下さいな!」
『うぷっっっ、うぅぅっ……』
「はいタッチ決済」
『みぜじめるぅぅうぷっ』
何で私を見るや吐きそうになってるの?
殴っちゃうよ?
ムグムグ……甘辛ダレが良い塩梅です。
「むちゅむちゅ、ミオンは塩味派なの!」
「塩味の手羽先も美味しいよね。何処かにお店あるかなぁ」
十二店舗目は──鉄板焼きそば!
お祭りには欠かせない一品だね!
「焼きそば二つ下さい」
「焼きそば下さいな!」
『毎度! 焼きそば二つで六百円だ!』
「はいタッチ決済」
『熱いから気を──っ、毎度っ!』
おぉ、耐えた!
笑顔でちゃんと対応されたんだよ!
ムグムグ……海鮮焼きそばだぁ、具沢山で食べ応え抜群だね。
「むちゅむちゅ、隠し味はカニの出汁なの!」
「カニの出汁……一つ三百円なのに!?」
十三店舗目は──かき氷!
口の中をスッキリ爽快にさせるのさ!
「かき氷二つ下さい」
「苺のかき氷下さいな!」
『苺のかき氷二つかな? 三百円だね。はいどうぞ』
「おぉ……はいタッチ決済」
『有難うねー』
笑顔で返されたのは初めてだよ!
少し嬉しくなりました!
シャリシャリ……爽やかな甘さだぁ。
何か果肉も混ざってるし、本気の苺シロップなんだよ。
「むちゅむちゅ、良い苺使ってるの。甘々な良い苺なの!」
「やっぱりそう思うよね。果肉も入ってるし、これで三百円は安過ぎるんだよ……」
これで飲食の屋台は一通り回ったかなぁ。
奥にも何か有る?
あれは……ラーメン!?
「屋台でラーメンが有るよ……ミオンちゃんラーメン食べる?」
「ラーメン! チャーシューのお味噌を希望します!」
味噌ラーメンチャーシュートッピングだね。
かき氷でお口爽やかにリセットされたし、最後はラーメンを胃に入れるんだよ!
「すみませーん、ラーメンっ……」
「ラーメン下さいな!」
『へいいらっしゃ……花乃歌?』
「レオンちゃん!? 何でラーメン作ってるのさ!?」




