表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/68

EP.29 魔石の使い道.3




 むふふっ、私の可愛い赤い石さん、うにうにしちゃうんだよぉ。汚れは無いよね、傷も無いよね、早くお迎え出来るよう頑張るんだよぉ。


「むふふふふふっ、綺麗綺麗しようねぇ」


「花乃歌の顔がヤバいなぁ、私でもちょっと引いちゃうぞ」

「……それで楽羅蘭、ヒヒイロカネの解析はどこまで進みましたか?」


 何か二人にちょっと引かれた?

 何故に……うにうに。


「それですがな桜乃氏……正直全く進んでおらぬので御座るよ。X線で鉱石内部を調べようにも写らず、顕微鏡で見てもつるつるの表面しか分からず、粉を採取しようにも、削り機が壊れました故、現状ではなんともで御座るな」


「楽羅蘭、余計な事を言わ『削っちゃ駄目だよ!? 私貸してるだけなんだから! 削っちゃ駄目!!』大丈夫ですわ桐藤さん、その程度で砕ける鉱石ではありませんものっ」


 ぬぅううう、さっちゃんが指示したのかな、怪しい……持って帰ろうかなぁ。


「おや、どうやら削る事は了承されておりませんでしたか。これは失礼したで御座るよ、はっはっはっ」


 はっはっはっじゃ無いんだよ。

 陽気な人過ぎて、怒るに怒れないっ。


「ふぅ……楽羅蘭、他に分かった事が有れば、素直に話しなさいな。そう言うのは、貴女の悪い癖でしてよ」


「ふむふむ、流石桜乃氏、某の事を良く理解されていらっしゃる。では分かった事を報告するとですな……桐藤氏が持っているその鉱石に、特定の電気信号を送る事によって、ほんの僅かでは御座いましたが反応が有ったで御座る。その電気信号とは某の脳波であり、その鉱石はどうやら、人の脳波に反応して干渉できる様になると言う事ですな。計算上では、某の脳波が百億人分程必要と出ましたぞ」


「レオンちゃん、楽羅蘭さんは何を言ってるのさ?」

「私に聞くなよ……」


 脳波って何なのさ。

 百億人分の脳味噌? 地球の人口より多いよねそれ。


「脳波ですか……あちらの世っ…文献では、伝説級の鍛治職人が三日三晩炉の火を絶やさず、槌を振るって居たと記録されていましたが、何か関係があるのかしら」


 さっちゃんギリギリ我慢したね、楽羅蘭さんには教えて無いのかな?


「火で御座るか……であるならば、日本刀の鍛治職人に聞いてみるで御座るよ。鉱物等は違えども、やっている事は似た様なモノで御座ろう」


「頼みますわ楽羅蘭。桐藤さん、そろそろヒヒイロカネをケースへ戻しなさいな」


 渡したく無いなぁ……さっきから火だの炉だのと、この石を溶かそうとしている様に見えるんだよ。


「ぬぅぅぅ、埋める沈める削る火で炙る焼く炉にくべる溶かす溶接破損盗難は駄目だからね! やったら絶対怒るんだからね!」


「……大丈夫ですわよ?」

「……その様な事はしないで御座るよ?」


 二人の間が凄い気になるっ。

 本当に、何かあれば怒るんだから!


「なぁ花乃歌、圧縮と冷却冷凍もNG出しとけよ。あと切断全般もだな」


「野小沢さん、余計な口を挟まないで下さいませんこと?」


「さっちゃん……持って帰っちゃうよ……」


「っ……分かりましたわよ!」


 レオンちゃん有難う!

 なるべくこの石に傷は付けたく無いんだよ。

 ちゃんとお金貯まったら、オートロックマンションにお引越しして、お迎えするんだからね。


「はっはっはっ、桜乃氏のその様な顔、中々見れぬで御座るな」


「笑い事では無いですわ!」




 そんなこんなで今日のアルバイトも終わり、家に帰って来ましたガチャっとただいま!

 今日はご飯の前に、汗をかいたから熱々のお風呂なんだよぉ。

 お湯を溜めましょ浴槽にー、じゃばじゃば熱々待ちましょう!


「湯を溜めている間に、手洗いうがいでお米研ぎだね」


 ついでに晩御飯の準備もしておこう。

 安売りベーコンをタレに漬けて、アスパラは一口大に切り切りして、後はチーズも同じ大きさにしておけば、簡単お手軽準備完了! 

 そしてお湯に浸かるのさ!


 ぷくぷくぷく……「あぁ良い湯だぁ」

 久々に汗をかいたなぁ。

 ここ最近、いくら走っても、ゴブさん倒しても汗をかかなかったから、少しびっくりした。

 どうやら、身体は頑丈だけども、厚着なんかは駄目な様だね。

 男の娘の火なら大丈夫だったのに、自分の身体が良く分からないんだよぉ。


「お風呂場の照明……これも魔石で賄っていたんだなぁ」


 天井の照明を見て、しみじみ思うのさ。

 ゴブさんの魔石一個で、華ノ恵地区が半年賄えるなら、大猪さんの紫の魔石だったら、どれくらいの電力になるんだろ……分かんないや。


「ご飯食べたら、少しお勉強だね。赤点を獲得しました! なんて事になったら、さっちゃんとレオンちゃんに何をされるか……頑張ろぅ」


 良々、無駄に長い髪も洗ったし、ぷにぷにつるつる卵肌の……お顔をうにうに(ニコッ)と浴槽の鏡よ耐えるんだ!!


        ────ピキッ────


 耐えた……浴槽の鏡が耐えたんだよ!?

 端っこが若干欠けたけど、洗面台の鏡では耐える事が出来なかった私の笑みに、風呂場の鏡が耐えてくれた!!


「試してみるモノだね。これからは、風呂場の鏡でお顔マッサージなんだよ」


 お風呂から出たら、漬けていたベーコンを使って、アスパラとチーズを巻き巻きるんるん、巻き巻きるんるん、爪楊枝をぶすっと! 爪楊枝をぶすっと! 後はしっかり焼き焼きすれば、漬け込みベーコンのアスパラ巻きチーズイン完成なのさ。


 熱々ご飯も炊けてるし、小盛りご飯を準備して、テーブルに並べたら、頂きます! そしてご馳走様でした!

 お腹空いてたんです。

 学校終わりに汗をかいてたから、お腹が空いてたんです。

 自分でもびっくりするぐらい、一瞬にしてご飯が目の前から消えたんです。

 美味しかったぁ。


 そして、食器を洗って歯を磨いてから、二時間程勉強した後就寝。


      ────パァアアアンッ────


 風呂場から何か、弾けた音がしたけども、私はお布団を被り耳を塞いで、少しだけ……ほんの少しだけ、枕を濡らした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ