表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/68

EP.27 恐怖の一日.4



 南雲さん帰った……?

 帰ったよね?

 扉は結構頑丈だし、早々さっちゃんみたいにピッキングなんて出来ないんだよ。

 そぉっと覗き穴を確認……居ない居ない。


「何か怖い人なんだよ……『ニャーンッ』!?」


 あぁ、さっちゃんからの返信だ。

 なになに、『今直ぐ窓から逃げなさい』って書いてるけども、どゆこと?


    ────ドンッバギィッッッ────


 うわぁ……扉ぶち破って来るパターンなんだね、成程! じゃないよ!?


「ふぅぅぅ、中々重たい扉だね花乃歌。引越しの御挨拶に、これを渡すよ(パカッ)」


「……何で、引越しの御挨拶に…指輪……」


 怖い通り越して気持ち悪い。

 何でお蕎麦やタオルや石鹸じゃなくて、指輪なのさ。

 これは駄目な人だ。

 絶対に関わっちゃいけない危ない人だ。


「おっと失礼、間違えたよ。こっちの石鹸が、引越しの御挨拶の品さ」


「これはどうも御丁寧に(パシッ)何で私の腕を掴むのさ……」


 石鹸貰おうとしたら腕を掴まれた。

 ニコニコ笑顔で石鹸を捨てて、指輪を取り出して、私の指へ────「ふんっ!」


「っ、本当に力が強いんだねっ、どんな鍛え方をしたのかな……」


 危なかった──! 直ぐに拳を握って、全力で振り払ったから助かったんだよ!!

 

「南雲さんこそ扉を壊して、不法侵入は犯罪なんだよ! それに、指輪は要りません! 早々に帰らないと……実力行使なんだよ!!」


 家が軋んでるけどっ、これはどうしようも無いと思うの!

 だから、『おいおい花乃歌、それは──』窓から全力で逃げるのさ!!


      ────パリィンッ────


「ガラスの修理費は請求するからね!!」


 三階から落ちても私は無傷で済むし、さっちゃんのお家に避難──『よっと』──何で普通に飛び降りてるのぉおおお!?


「ふんっ(ピシッ)また地面に穴が……じゃ無くて、走るんだよ私っ!?」


「ほぃっと、凄いな花乃歌は。受け身もとらずに骨が折れて無いなんて……やっぱり桜乃リーダーと同じなんだね」


 スキルを意識してっ、走るっ!!

 ドンッッッ────毎回思うんだけど、誰か道路を整備して欲しいなぁ。

 道路が所々凹んでて、車が通る時にガタガタ揺れてたんだよ。


「ふっふっふっ、早いなぁっ!」


 何で付いて来れるのさ!?

 何かのスキル?

 でもさっちゃんは、スキル持ちは私とレオンちゃんだけって言ってたし、普通に速いだけって事!?


「怖いっ、この人普通に強い人なんだよ!?」


 スキルとか不思議パワーじゃ無くて、普通に力が強くて、普通に足が速い、普通って何だろう、これは『異常』って言うと思うの。


「ふっふっ、追い付いたら結婚しよう花乃歌!」


「嫌ぁああああああ────!?」


 追い付かれそうになったから、そのまま腰を捻って回転後踵蹴り──『ごふっ』をしてしまい、顔面ダイレクト!!

 何か(メギョッ)って聞いた事無い音を出して、そのまま後方へ吹っ飛んじゃいました。


「……死んじゃった?」


 あっ、(むくり)起き上がった。

 いやいやいやいや何で起き上がれるのさ!?

 また走って来たぁあああ!?


「がふっ、がのがぁあああ! ぶっ! 中々良い蹴りだったよ!」


「何で元気なのぉおおおおおお────!?」


 怖い怖い本当に怖いよこの人!?

 今の蹴りなら、大猪さんが粉々になる威力だったのにっ、血塗れて走って来るぅううう!?

 

「はっはっはっ、それは鍛え……(ドスッ)……あぁ、流石にきつぃ……」


 倒れた……死んだ?

 小さく動いてるから、呼吸はしてるんだよ。

 もう動かない?

 大丈夫だよね?

 

「取り敢えず警察にっ!!」


「お待ちなさいな桐藤さん」


 ふぇ、さっちゃん?

 さっちゃんが来てくれた!


「さっちゃん! 不審者だよあの人! 不法侵入及び強制婚姻未遂で警察さんだよ!!」 


「落ち着きなさい。そんな事をされたら、公僕に借りを作ってしまいますわ。あのお馬鹿は私が預かりますので、安心して下さいな」


 そんなっ、あの怖い人を早く豚箱へ!!

 研究所の地区長だったとしても、流石にストーカー行為は見逃せないんだよ!!


「せめてっ、二度と私の前に立てない様にっ、両手足を粉々にするんだよ!!」


「おやめなさいって、アレでも使えなくなると困りますのよ。スキルは無いですが、研究所職員の中でも随一の、近接戦要員ですので。ここは私に免じて、収めては頂けませんか」


 やっぱり、異常に強い人なんだね。


「……さっちゃんがそこまで言うなら。でも、ちゃんと窓ガラスとドアの修理はしてね!」


「直ぐ手配致しますわ。あと、あそこのお馬鹿が何故、桐藤を狙ったのかも調べておきます」


 本当にね……始めて会ったのに、意味が分からないんだよ。


「幼稚園……小学校……南雲……うん! やっぱり知らない人だね!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ