#4 戦闘。そして、みんなでのんびりお食事会
外に出た俺達は、すぐさま戦闘態勢を取る。
ここで、俺達の簡単なステ―タスを確認しておこう。
ハヤト:レベル6
クラス:勇者
HP:1120
MP:670
属性:無
得意武器:剣
スキル:《三連撃》
【効果】敵一体に対し、瞬時に3連撃を放つ
ダメ―ジ”極小”
【コスト】MP300消費
リシテア:レベル6
クラス:騎士
HP:740
MP:320
属性:風
得意武器:槍
スキル:《ウィンドスピア》
【効果】一時的に攻撃力”極小”上昇効果
一分間、槍に風属性を付加する
【コスト】MP200消費
レア:レベル6
クラス:魔法使い
HP:430
MP:890
属性:雷
得意武器:杖
スキル:《スパ―ク》
【効果】杖から雷を放ち、モンスタ―1体にダメ―ジを与える
ダメ―ジ“極小”
【コスト】MP410消費。
◇◆◇◆
――グルルルル……
と、マッドウルフ達は俺達を見て威嚇する。
マッドウルフの弱点は無し。
俊敏な速度で急接近し、牙で噛み込んでくるモンスタ―だ
マッドウルフのレベルは7。
俺達よりやや高い。
……これは推奨レベルより俺達のレベルが低いため、手強いことを意味する。
だが、俺のステ―タスと装備は、
このレベルで装備できる物としては規格外に強いため、十分余裕で倒せるはずだ。
俺は周辺を見渡し、マッドウルフを数えた。
正面にニ体、左右にニ体ずついる。
「俺は正面の狼を片付ける! リシテアは左の狼を頼む! レアは右の狼を頼んだ!」
「わかったわ」
「わかりましたお兄ちゃん!」
俺は、一体のマッドウルフに近づき、剣撃を叩き込む。
まず剣で切り上げ、そのまま切り下ろす。
そうすると、静かに一体のマッドウルフは倒れる。
すぐさまもう一体のマッドウルフが、俺に向かって猛ダッシュで襲ってくるが、
俺は剣で防御態勢をとりマッドウルフの攻撃を弾く。
スキルを使用しない状態での防御なので、HPゲ―ジの一割が削られた。
防御態勢を解除したその刹那――
更にもう一体のマッドウルフが俺に襲いかかってきた!
「まずいっ!」
「《ウィンドスピア》!」
リシテアのスキルが発動し、マッドウルフに向かって突きをいれる。
マッドウルフは倒れた。
「ハヤトくんっ大丈夫?」
「ああ大丈夫だ。そっちは?」
「今のでニ体目を倒したところよ」
俺は正面の狼に《三連撃》を叩き込み一体を倒し、
レアの方に向かう。
俺とリシテアで四体倒した、あとレアのニ体はどうなった?
「大丈夫かレア?」
レアは少し疲れた顔で言った。
「大丈夫です、一体の狼は倒しました。あとは任せてくださいっ」
レアは魔法スキルを唱える。
「《スパ―ク》! 最後の一体も倒しましたっ!」
「ハヤトくん! レアちゃん! 大丈夫?」
「はぁ……はぁ……みなさん。なんとか倒せましたねっ」
メニュ―をみると、三人共レベルが1上がったようだ。
◇◆◇◆
「じゃあ、倒せたことだし、こいつらの食材を使って調理といくか!」
俺は戦って疲れ気味なのを隠して言う。(勇者だからな!)
「そうね! みんなで調理しましょ!」
レアはご機嫌な顔をして、ぴょんと跳ねてから言う。
「みんなで料理……わたしっ楽しみですっ」
リシテアは狼の肉を集めながら言う。
「この狼の肉ならぁス―プを作れば美味しくできるわよ!」
俺は近くに見える水辺の方を向いて言う。
「ス―プを作るんなら水がいるな、あそこから水を汲んでくるよ」
あとはそこらへんの草も必要かな?
「あと、野菜っぽいのも必要だな、適当に採ってくるよ」
俺は水辺の方に歩き出した。
遠くからリシテアとレアの声が聞こえた。
「準備して待ってるわよ―!」
「早く来てくださいねっお兄ちゃんっ」
「わかった! 待っていてくれ!」
俺は水辺に到着する。
小屋にあった水筒のようなものに水を汲む。
ついでに、近くに生えている食べられそうな野草を摘む。
食べられそうなキノコも樹の近くに生えていたので、ついでに取っていった。
それらをカゴに入れていったが……
俺は毒っぽいキノコをみて思った。
「まさか毒とかないだろうな……」
「おかりなさいハヤトくん」
「おかえりなさいですっ」
水を汲んで来た俺は若干ヘトヘトになりながら言った。。
「……水を汲んできたぞ! あと食べられそうな野草やキノコも」
リシテアはカゴいっぱいの野草やキノコをみて言った。
「こんなにたくさん採ってきたのね! 助かるわ!」
「じゃあっ! さっそくこれを入れて調理しましょうっ!」
リシテアたちは、火を起こしてくれていたようだ。
リシテアとレアは笑いながら、
狼の肉とを小屋においてあった鍋を火の上に置く。
それから水を鍋の中に入れ、狼の肉を入れる。
狼の肉をしばらく煮込んでダシを取り、その後に野草や、キノコを入れて混ぜる。
しばらくすると、美味しそうな匂いがしてきて――。
リシテアは楽しそうな表情をして言う。
「ス―プができたわよ!」
レアは両手を広げて手を挙げながら。
「完成っですっ!」
と、はしゃいでいた。
俺達は小屋にあった椅子に座る。
リシテアはス―プをおたまですくって、三人の皿にス―プをついでくれる。
テ―ブルの上にス―プが入った皿を置き、三人の分がそろった。
リシテアは完成した料理を見て言った。
「さあ、食べましょう!」
レアはもう待ちきれないといった表情をして言う。
「食べましょうっ!」
レアはス―プをスプ―ンですくい、パクパクと食べている。
「とってもおいしいですっ! リシテアも、お兄ちゃんも食べてみてくださいっ!」
リシテアもそれに合わせてス―プをすくいながら食べる。
「んん—絶妙な味だわ—狼の肉のダシも効いていてとても美味しいわね!」
「さあ、ハヤトくんも食べてみて?」
「分かった。どれどれ、お味はどうかな―?」
俺はス―プを食べる。
――ぱくっ
う、うまい!
「肉の歯ごたえもクセになるほどうまいし、野草やキノコもうまいぞ!」
俺の反応を見たリシテアは微笑む。
「ハヤトくんに喜んでもらってよかったわ」
毒キノコじゃなかったみたいだな……
それから暫く楽しい食事が続いた。