プロローグ
2004年と聞くと今の高校生からすると随分昔に思えるだろう。
この年はオレンジレンジや倖田來未が新曲をバンバン出し続けた時代だ。
アニメに関しては初代プリキュアが放送されていて、土曜の6時からは鋼の錬金術師がやっていた。
オタクの注目は今以上にされていなかった、むしろ隠しながらオタク趣味を楽しむ人が多かった。
たしかオタクが注目されたのは翌年の2005年に放送されたテレビドラマ「電車男」からだった。
つい最近のようで、あれから14年以上も経っている。
今はITの仕事をしながら日々を暮らす30代のおっさんだ。
ときどき高校時代を思い出す。
入学時は130人だったが、卒業時には80人だった。
3年間で50人も退学したのだ。
たしかA組みからF組みまでのクラスがあったが、3年生になったらD組までしか残っていなかった。
2組が消えたのだった。
授業の出席はヤンキー学校を描いた「ごくせん」では皆んな出席してるイメージはあるが、毎回10人前後。
あとはサボりという学級閉鎖寸前の人数で授業が行われていた。
スイッチやロッカーの破壊は当たり前にあった。
不良高校に入学して毎日がありえない日々だった。けど普通ではない世界を体験できた。
僕は花枝景太、この小説の主人公であり僕の実体験をもとにこの小説を書いていく。




