痴漢被害に遭う楓。新たな強敵、 久遠寺小春
◆葵視点
――時刻は午後15時、一ノ瀬家のリビングにて――
現在、エルちゃんはドーナツを食べながら葵の膝の上に座っていた。エルちゃんはドーナツを両手で持ちながら、もぐもぐと幸せそうな表情を浮かべドーナツを堪能している。
「――――!!」
「エルちゃん、ドーナツ美味しい?」
「――――! んゆ!」
「ふふ♪ 食いしん坊だね♡」
「―――♪」
言葉が分からなくともエルちゃんの雰囲気や仕草と表情で何となく分かっちゃうな♪ エルちゃんはホイップドーナツが特にお気に召したみたいで、お口周りに生クリームを沢山付けて、最早白いお髭を生やしているかの様だ。
「んん! あおいねーたん!」
「あぁ! ちょっとエルちゃ〜ん? 生クリームが服に着いちゃったよ〜?」
「はむ♪ もぐもぐ♪」
「あ、エルちゃんのお洋服に生クリームべっとり付いてるよ。拭き拭きするよ」
「んん......んにゅ」
「お口も拭き拭き♪」
本当世話の掛かる妹♡ 今まで私は誰かに甘えると言う立場の方が多かった気がするけど、エルちゃんと暮らし初めてから不思議と姉として、しっかりしなければならないと言う意識が最近芽生えている自分がいるんだ。我が家の長である楓お姉ちゃんに至っては私やエルちゃんの事になると直ぐダメダメになるからね。次女の私がしっかりしなければブレーキを掛けれる人が居ない。
「あい!」
「え、エルちゃん......葵お姉ちゃんにドーナツ食べさせてくれるの?」
「――――!」
「おお♡ エルちゃん、お姉ちゃんのここに入れてね♪」
「はむ♪」
「え......ほほう? エルちゃん〜葵お姉ちゃんに意地悪するとは良い度胸だね?」
私に食べさせてくれるかと思ったら、何とエルちゃんが直前で手を引っ込めて自分でドーナツを食べてしまいました。エルちゃん、最近楓お姉ちゃんの真似ばかりする様になって来たから困ったものだよ。
エルちゃんは楓お姉ちゃんの影響をもろに受けるので、このまま行けばエルちゃんの将来が大丈夫か不安になるよ。だってあの性癖を盛大に拗らせたお姉ちゃんだよ? 男に全く興味が無いのも不思議だし……いや、小さな男の娘なら好きと言ってた気がする。本人曰く、生えてる方がお得だそうだ。
「あ! エルちゃん見て! 美味しそうなお菓子が落ちてるよ!」
「んぅ? おかち?」
「ふふ......隙あり♡ はむ♡」
「――――――!?」
私が指を指した方向にエルちゃんが顔を向けた瞬間、エルちゃんの手に持ってるドーナツをパクリと食べたんだ♪ エルちゃんにちゃんとお返ししてあげたの♪
「――――!! ――――――――!!!」
「え? エルちゃん、そんなプリプリしてどうしたのかなぁ? 頬っぺたそんなに膨らませて〜フグちゃんですかぁ? つんつん♪」
「ぐすんっ......」
「ごめんごめん、エルちゃんは相変わらずの泣き虫さんだね〜チュッ♡」
「――――!」
「ふふ♡ 拗ねちゃったの〜? エルちゃんは甘えん坊さんでちゅね〜♡」
拗ねながら私の胸に顔を埋めちゃって〜思わず自然と赤ちゃん言葉で話し掛けちゃったよ。本当エルちゃんが可愛過ぎて気が狂いそう。恐らく今の私の顔は、外では見せられない様なだらしない表情をしてるんだろうなぁ。ニヤニヤが止まらない......こんなのチート過ぎるよ!
「――――――?」
「ん? エルちゃんどしたの?」
「――――――」
「ふふ♪」
「んぅ......んにゅ?」
「…………」
はぁ......本当、私までもが性癖が狂いそう。エルちゃんの1つ1つの反応や仕草が可愛過ぎて、正直な所......内心いつも穏やかではないの。
そんな上目遣いで指を咥えながら私を見つめないで......じゅるり。いや待てよ? 考えて見たら楓お姉ちゃんが仕事に行ってる間は唯一私がエルちゃんを独占出来る時間......今まで理性を抑えて色々と我慢してはいたけど、ここには私とエルちゃんの2人だけ。
「あおいねーたん?」
「ふふ......頬っぺたすりすりしちゃうもん♡」
「――――!?」
「ん? なぁに? もっとして欲しそうな顔してるね♡」
「――――――!!」
エルちゃんが話題を逸らすかのようにテレビの方向へと何か言いながら指を差しています。テレビを見て見ると新しく開園したばかりの水族館の特集を番組でやってるね。
「エルちゃん、あれは水族館って言って沢山のお魚さんが見れる場所だよ♪」
「――――――?」
「ほら、あれがお魚さん」
「おしゃ......か......な?」
「うんうん♪ エルちゃん言葉上手に話せる様になって来たね〜よしよし♪ エルちゃん水族館に行ってみたい?」
エルちゃんは好奇心旺盛で物覚えも良いし、年齢の割には理解力もあって地頭は良いのかもしれないね。ちゃんと教えて上げたら、いつか普通に会話が出来る日が来るんだろうな♪
「――――――!」
「勉強の為に行くのもありかもね」
葵がエルちゃんとじゃれ合って居ると突如スマホの通知を知らせる音が鳴ったのである。
【ピロン♪】
ん? 誰だろ? 楓お姉ちゃんかな? それとも二宮マッマ? それとも同期の誰かかな?
――――葵はスマホを開いてメッセージの内容を確認する。
━━━━━━━━━━━━━━━
★メッセージチャット★
楓お姉ちゃん
【エルちゃん成分枯渇なう(T^T) エルちゃん抱かないとこの後の会議乗り切れないよぉ〜しくしく】
葵
【頑張って】
━━━━━━━━━━━━━━━
は? 何かと思えば、楓お姉ちゃんからめっちゃしょーもないメッセージだったよ。やれやれ……私は内部からしか楓お姉ちゃんの姿を見てないから分からないけど、楓お姉ちゃんは外では真面目で仕事の出来るクールな女性と言うイメージらしい。全く想像が付かないのよねぇ……
「エルちゃん、楓お姉ちゃんが寂しいみたいだよ」
「んにゅ? かえでねーたん?」
良し、エルちゃんのドーナツ食べてる姿の写真でも送ってあげよう。エルちゃんの可愛い姿を見たら仕事もきっと捗る筈?
「――――!」
「ん? どしたのエルちゃん?」
「んん!」
「あぁ、あれは回転寿司だね」
エルちゃんがテレビに向かって、指を差しながら目をキラキラと輝かせている。その様子を見た葵は、クスクスと笑いながらもスマホを開いて楓にメッセージを入れたのである。
「良し、お姉ちゃんに連絡した♪ 」
「ん! あおいねーたん!」
「サーモン食べたいなぁ ♡エルちゃん、今日の晩御飯はお寿司屋さん行こっか♪」
「おしゅ......し.......?」
首を傾げるエルちゃんの破壊力がぱない。この絶妙な角度の上目遣いと純粋な視線......これ楓お姉ちゃんに送ったら間違いなく発狂するに違い無い。
「んみゅ?」
「エルちゃん、お寿司と言うのはね〜握った白いご飯の上にお魚さんの切り身が乗ってるご飯だよ♪ 例えば......こんな感じかな」
エルちゃんにスマホを近付けて見せるとジーッとスマホを見ながら、長いお耳をピクピクとさせて目がキラキラと輝いているように見えるね。本当エルちゃんは分かりやすい子♡
「――――――!!」
「こらこら、お姉ちゃんの上でぴょんぴょんしないの〜大人しくしないとこちょこちょするぞぉ?」
「んみゅ!」
エルちゃんに回転寿司の風景を見せて行くとここで不意の事故が起きました。何と動画の広告でいきなりホラーゲームの宣伝が流れ始めたのです。
「――――――!?」
「わぁ......これクオリティ高そうなホラーゲームだね。あれ? これもしかして今話題の女子高生が怪異と戦う......エルちゃん大丈夫?」
「―――――――――!!!」
「ふふ、ごめんごめん。お姉ちゃんもこれは予想外だったの。エルちゃんホラー系超が付く程苦手だもんね♪」
「ぐすんっ......」
やば、エルちゃんの反応が可愛過ぎて思わず涎が出そうだったよ。これはまた夜一人でトイレに行けなさそうかな? まあ、エルちゃんが夜中に一人で行けた試しがほとんど無いけどね♪ いつも私か楓お姉ちゃんが手を繋ぎながら付いて行ってるし♪
「よしよし〜お化け怖いのでちゅかぁ?」
「――――――!」
ぷりぷりしてるエルちゃんが可愛い♡ いきなりのホラーだったから余程怖かったんだね。心の準備が出来てない時に突然見てしまったら、そら怖いよね〜♪
◆楓視点
―――仕事終わりの帰り道―――
さて、早くお家に帰ってエルちゃん達とイチャイチャしよ♡ それに、今日は珍しい事に葵ちゃんが回転寿司に行きたいと言ってたの♪ 私もエビやサーモン食べたいし、何よりエルちゃんは回転寿司に行ったことが無いからね♪
「はぁ......満員電車は未だに慣れないのよねぇ」
今日は夕方にお仕事の打ち合わせに名〇屋駅に行って来た帰り道です。本当は仕事帰りに色々な店に寄りたかったけど、行ったら沢山散財しそうなので行くとしたら葵ちゃんやエルちゃんを連れて行く時にしよう♪
「きゃっ............!?」
電車の揺れの衝撃で危うく倒れそうになる所でした。しかし、こうも身動きが取れないのも中々にキツイです。幸い電車の隅っこの壁際なのでまだマシですが、後ろを振り返る事も出来ないくらいに車内は混雑していますね。
「............」
気の所為でしょうか? それとも私の自意識過剰なのかな? 何だか私のお尻に先程から硬いモノが当たっている様な気がします。最初はこの混雑具合なので仕方無いのかなと思って居ましたが、今では密着状態と言って良い程押し当てられている感触が......
「............!?」
え、嘘......私、お尻撫でられている!? ま、まさか......痴漢!? え、やだ......そんなまさか!?
「ちょっ......やめ......んん!?」
更には私の左胸まで強引に揉んで来た!?しかも、こういう時に限って丈の短いスカートを穿いてきちゃったよぉ。ううっ......段々とエスカレートして来てる。私の太腿......あん♡ パンツの中に指が!?
「この!!」
手を振り解こうと相手の腕を掴んだのですが、私はまたしても驚く事となったのです。何と......
「お姉さん動かないで......動いたら激しくする」
「えっ......!?」
そう、横目で見ると私に痴漢している犯人は、何とワンレンボブの銀髪美少女JKだったのです! クールそうな見た目にミニスカートや黒色のニーソと言った属性てんこ盛りのスタイルが良い女の子!
「はぁ......はぁ......お願い、もうやめて」
「やめない......はぁ......はぁ♡」
この子......何と言うテクニシャンなの!? 私の弱点を熟知しているかのようにピンポイントで突いてくる。このままされるがままだと私の我慢汁が沢山出ちゃう♡ こんな所で噴水みたいに爆発したら人生詰む!
「お姉さん良い匂い......くんくん。ふむふむ、高そうなコンディショナー使ってる?」
「......!?」
あらやだ、この子案外私の好み......じゃなかった! 流石にやめて貰わないと私の身体も持たないし、何よりこの子が犯罪者となってしまう。まだ若いのだから、一時の気の迷いで人生を棒に振る事になっちゃうよ!
「ねぇ......お姉さんのここ。こんなにも濡れてる、ほら」
「ひゃあん♡」
「お姉さんの身体は素直だね。本当はめちゃくちゃにして欲しいんでしょ? 乳房も固くなって来てるよ」
「くっ......♡」
「私ね、お姉さんの事見た瞬間から.....この胸のドキドキが止まらないの。これが一目惚れなのかなぁ?」
この子テクニシャンの上に結構激しく責めて来るわ!? 手馴れた手付き......この子、何者!?
「私の股間もかなり濡れて来てる。黒いレースのパンツ穿いておいて良かった......濡れても目立たないし。だから、お姉さん責任取って。そんな豊満な身体してるお姉さんが悪いんだよ?」
「えぇ!?」
「お姉さんの胸......凄く大きくて揉みがいがある。私の3倍はある、悔しい......」
「お、お願い......もう、やめて......」
腰に力が入らない......この子の華奢な指先が、私の秘密の花園に踏み入れようとしてる。明美と一緒に百合えっちをする時よりも遥かに高度なレベルの技。常に私が女の子をいつも支配する側だと言うのに......私が今、この黒髪美少女ちゃんに支配されている!?
「何と言うけしからん身体......私に見つかったのが運の尽き」
「はぁ......はぁ......」
「男が見たら悦びそうな身体......まるでsss級」
声を抑えるのに必死で全く抵抗が出来ない。まさか、私がこないだ読んだ痴漢系の百合エ〇同人誌の漫画のワンシーンが現実のものになるなんて......仕事帰りに私が身をもって体験する事になると思う筈無いですよ!
「一ノ瀬......楓さん」
「............!?」
「ふふ、もう覚えたから」
何で私の名前を知ってるの!?
「私は、小春。久遠寺小春......今日は楽しかったよ。またね......ぺろり♡ ご馳走様でした」
すると電車は停車駅へと止まり、小春は何事も無かったかのように指先に付いた楓の汁を妖艶に舐めて、颯爽とその場を去って行った。
「はぁ......はぁ......や、やるわねあの子。名前は久遠寺小春ちゃんかぁ。連絡先聞くの忘れちゃった」
楓は顔を赤くしながらもスイッチが入ってしまったのであった。
こんばんみー! お読み頂きありがとうございます( •͈ᴗ•͈)
1章の最新話もぼちぼち投稿して行くので宜しくです!
次回は【久遠寺小春の裏の顔】新キャラ、小春ちゃん視点のお話しです。2章でも登場する小春ちゃんを是非とも宜しくお願いします!
2章の最新話は【発狂するオタク、九条氷華】の予定です( * . .)"




