ふわふわなパンケーキ
◆楓視点
「もう、お姉ちゃん……イチャイチャするのは家でやってよね」
「あはは……持病が悪化しちゃった♡ てへぺろりんこ♪」
「うふふ……仲良くて羨ましい限りじゃない」
やっぱりエルちゃんを抱かないと精神が不安定になりそうです。マイちゃんの頭を撫でてるエルちゃんの頭を撫でてしまいました。そして、ムギュっと抱いた後にチューのフルコースをエルちゃんにプレゼントしてあげました♪ マイちゃんとエルちゃん、どちらも顔を赤くしてめっちゃ可愛いかったです♡
「楓、今日はそろそろ行くね。またの機会ゆっくりお話ししましょ♪」
「うん! マイちゃんもまたね♪ エルちゃんと今後も仲良くしてくれると嬉しいな♪」
「うん! エルちゃんまたね!」
あら? エルちゃんの顔がまだ赤いです。公衆の面前で抱き着いたり愛でてあげるのは、流石に良く無かったかな?
「ん!」
「あらあら♡」
エルちゃんがマイちゃんにバイバイと手を振っております。マイちゃんはエルちゃんの良きお友達になれそうですね♪
「そろそろ次に行きましょうか♪ ん?」
「―――――――――。」
「あ、エルちゃん袋貰えるからこれにうめぇ棒詰めようね〜」
エルちゃんが両手一杯に、クレーンゲームで取ったうめぇ棒を持とうとしてポロポロと床に落としています。エルちゃんは落ちたうめぇ棒を拾おうと頑張っているのですが、拾ってはまた他のが落ちると言う繰り返しです。
「―――――――――!?」
「ほら、これでうめぇ棒全部持って帰る事が出来るよ♪」
さて、次の場所へそろそろ移動しましょうか。先程ゲーセンに来る道中に遠目ですが、有名なパンケーキのお店があったのですよ! これはもう食べるしかありません!
―――――――――――――――
「へぇ〜ここテレビでやってた有名なパンケーキじゃない? お姉ちゃんここに入るの?」
「うん♪ エルちゃんにも食べさせてあげたいの! めっちゃふわふわなパンケーキで有名なお店シャトレーよ!」
「―――――――――!」
「エルちゃん、興奮するのは分かるけど、お姉ちゃんとおてて繋がないと駄目ですよ? じゃないと今日一日ベビーカーに乗せちゃうからね?」
エルちゃんが食品サンプルをガラス越しで見ながら興奮しています。ガラスに顔をくっ付けてじっーとパンケーキを見つめております♪
「じゃあ早速入りましょうか♪ エルちゃん、葵ちゃん行くよ〜」
「――――――!」
「は〜い」
店内に入るとお洒落な雰囲気で、ピンク色の机や椅子等があり女性客で賑わっていました。
「お客様3名様でしょうか?」
「はい♪ そうです」
「では奥のテーブル席へとご案内致します」
店員さんの案内で、壁際のテーブル席へと向かいました。エルちゃんを私の膝の上に乗せて正面は葵ちゃんが座ります。
「んぅ?」
「あ、これはおしぼりって言うのよ。これでおててを拭くんだよ♪」
「――――――!?」
「温かくて気持ち良いよね♪」
どのパンケーキを注文しようかな♪ メニュー表は……え、こんなに種類があるの!? これは想定以上だわ……
「エルちゃん、ほらパンケーキ沢山あるよ。どれが良いかな?」
「―――――――――!? ――――――!!」
「こらこら、大人しくしないとぺろぺろしちゃいますよ?」
エルちゃんもパンケーキを見るのは初めてです。興奮して喜んでいますね。
「えへへ……エルちゃん♡」
「何でお姉ちゃんも興奮してるの……ほら、注文するよ」
「じゃあ、チョコクリームパンケーキを頼もうかな」
私がチョコクリームパンケーキを選ぶと葵ちゃんは、ラズベリークリームのパンケーキを選びました。エルちゃんは多分何でも食べそうなのでお子様用の3種のパンケーキセットを頼む事にしました。
「葵ちゃん、みんなで交換しながら食べようよ〜」
「うん! 私もそのつもりで別の種類頼んだから♪」
「――――――♪」
お互い食べさせあいっこをしながら、パンケーキの味と姉妹同士のイチャイチャを楽しめる美味しいイベントが発生してしまいますね♡
そしてエルちゃんと葵ちゃんとイチャイチャしながら待つ事30分、ついにパンケーキがやって来ました!
「お待たせしました。チョコクリームパンケーキ、ラズベリークリームのパンケーキ、三種のパンケーキセットです」
エルちゃんはパンケーキに目が釘付けです。エルちゃんの長いお耳がピクピクと動いています。エルちゃんが耳を動かす時は、大抵興奮している時か新しい物に気になる時が多いです。
「ではごゆっくり〜」
これは確かに美味しそうですね♪ 葵ちゃんとエルちゃんが目をキラキラと輝かせています。葵ちゃんも甘い物には目が無いですからね〜
「葵ちゃん、食べさせ合いっこしよう!」
「え、自分で食べるから大丈夫だよ。家なら良いけど……」
「え〜あ、痛たた……腱鞘炎が……」
「はいはい、分かったから。じゃあ、お姉ちゃんあ〜んして」
きたぁぁぁあああああああああ! お姉ちゃんの特権①。妹からのあ〜んイベントが発生です!
「あ〜ん♡ え?」
「―――――――――!!」
「あ、手が滑ってエルちゃんのお口へ行っちゃった」
何と葵ちゃんがそんな焦らしプレイをして来るとは……これこれで良さ味が深いですね。葵ちゃんが小悪魔のように意地悪するのも私は好きですよ♡
「おいちぃ!」
「うふふ♡ パンケーキ美味しい? あ、エルちゃんお口にクリーム付いてますよ〜」
「ふぇ……?」
指先でエルちゃんのお口周りを綺麗に拭き取って、クリームを舐めました。丁度良い甘さですね♪ 流石有名店のパンケーキです。クリームからこだわっていますね。
「んみゅ……」
「あら? エルちゃん、そんな顔を赤くしてどうちたのでちゅか? ほれほれ〜」
エルちゃんのこの反応が堪らん! 表には出しませんが、私の心の中で大爆発が起きています。この初心な反応がやばいです!
「可愛いお魚さん釣れるかなぁ?」
「ん! ――――――!?」
「ほれほれ〜♪」
葵ちゃんがエルちゃんの目の前にパンケーキを持って行きました。エルちゃんはパンケーキを目で追っています。葵ちゃんがパンケーキをエルちゃんの口元へ持って行くと小さなお口でパクリと食べてしまいました。
「本当にエルちゃんは美味しそうに食べるね。見てるこちらも癒される♡」
「お姉ちゃん、私もそっち行って良い? エルちゃんの横に座りたい」
「ならこうしましょう。エルちゃんを真ん中にして、私と葵ちゃんで左右に座る。これなら公平にエルちゃんを堪能出来るわよ♪」
早速エルちゃんを真ん中にして、左右に私と葵ちゃんが座りました。これでエルちゃんを挟むような形となりました。これを通称、姉妹サンドイッチと言います。
「エルちゃん暴れたら危ないでちゅよ〜?」
「やん♡ エルちゃんのえっち〜」
「…………!?」
エルちゃんが暴れた際に葵ちゃんのスカートの中に手が入ってしまいました。エルちゃんは再び顔を赤くして俯いています。これは襲って下さいと言っている様なものですよ! 私の心拍数が限界突破をしてしまいそうです!
◆百合が好きな男、百合谷 視点
「クソっ! 完全にネタ切れだよ……最新話どないしよ」
俺の名前は、百合谷 和幸。書籍化作家を目指して日々好きな物を執筆しているピッチピチの35歳だ。俺は三度の飯よりも女の子同士のキャッキャディフフな物語が大好きで、この路線でいずれ作家になろうと努力をしている。
「もう1ヶ月も投稿してない……やばい。マジで、やばたにえんだぜ。なにかネタは無いものか……」
俺は今日一人で、パンケーキで有名な【シャトレー】と言う店でパンケーキを食べに来ている。甘い物も大好きなのだが、本当の目的は別にある。そう、この店には若い女性客が多いのだ! 一人で入るのは中々に勇気が必要だったが、ネタの為……インスピレーションを得る為に意を決してやって来たのだ。
「来たのは良いけど、思ってたのと少し違うな」
確かに若い女の子が沢山居るのだが、俺が求めている百合要素が薄かったのだ。しかもギャルばかり……
「いらっしゃいませ〜♪ 3名様でしょうか?」
「はい♪」
「それでは奥のテーブル席へとご案内します」
なっ……!? 嘘だろ……
「お姉ちゃん、何頼む?」
「どうしましょうね、エルちゃん何食べたい?」
「―――――――――!!」
しかも、俺の席の隣り……これは運命なのか!? あの子達は三姉妹なのか? 美しい……お淑やかな茶髪の長い髪の女性とボブカットヘアーの茶髪で明るそうな女性。そして、この世の者とは思えないエルフの格好をした至高の幼女。
「お、落ち着くのだ俺。まさに理想の百合に相応しい三姉妹だ」
俺はパンケーキを食べながらも隣りの席に座っている美少女三姉妹の会話に全集中をした。
「グフォ……!? で、デカい……」
お姉さん2人、胸がデカすぎないか!? 胸が机の上に乗っかている……幼女ちゃんを膝の上に乗せて、柔らかそうな胸が押し潰されてまさに芸術。やべ、俺の息子が元気になって来た。
――――――40分後――――――
あかん。幼女ちゃんとお姉さん達のやり取りが尊すぎて、俺天国へ召されるかもしれない。でも、今日は一人で勇気を出して来た甲斐があったと言うものだ。真の百合とは何たるかを見つめ直す事が出来た。俺の妄想が捗りそう。
「やん♡ エルちゃんのえっち♡」
「――――――!?」
ウオオオオアアアアアアアアアッッッッ!!! ボブカットヘアーのお姉さんのパンツが今一瞬チラッと視えたぞ!? 白いワンピースの下には、あんな大胆なピンク色のおパンティーだなんて……スパチャがあれば満額投げたい気持ちだよ。ありがとう……幼女ちゃん。
「でも、あのボブカットヘアーのお姉さんの声、何処かで……」
あの特徴的な声……身に覚えがあるんだよな。何処で聞いた声だ? いや、今はそれよりもやるべき事がある。耳を研ぎ澄ませて隣りの席の会話に全集中だ。
「エルちゃん、あーんして♡」
「――――――♪」
「あらあら、クリーム付いてますよ?」
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛俺もあのお姉さんに甘やかされたい! 凄いバブみの深いお姉さんだ! 目の下にホクロもあって、妖艶な魔女と言う印象が更にママ属性を高めているぞ。しかも、あの幼女ちゃんの穢れの無い笑顔……まさに国宝に匹敵する。あの笑顔を見せられたら、大抵のロリコンはイチコロだぞ……何とも恐ろしい三姉妹だな。
「お姉ちゃん……流石に恥ずかしいよぉ」
「大丈夫、恥ずかしがる事は無いよ♪ お姉ちゃんが妹にあ〜んするのは、義務だからね」
これだ! 最新話のお話しは、この三姉妹を新キャラのモデルとして登場させて、百合のイチャイチャを書き上げるのだ! そうだ、これが真なる百合。行ける……これは行けるぞ!?
しかし、困った。俺の息子が治まりそうに無い。今立って退店したら、俺は他の人から白い目で見られてしまうかもしれない。これが男の性か……辛いぜ。
「あ、お姉ちゃん胸にホイップクリーム付いちゃったね」
「あらあら」
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛俺の煩悩よ静まれ! あのお姉さんの胸の谷間に顔を埋めたくなるじゃねーか! 実にけしからん、えっちな胸だな……何をしたらあんな巨乳になるんだよ。童帝殺しの姉妹だな。
「ん〜」
「――――――!」
「あら、エルちゃん♡」
良し、パンケーキ追加で頼んでもう少し居座ろう。百合の物語を書くには必要な事。これは致し方の無い事なのだ。美少女三姉妹のキャッキャウフフをもっと見たい。
「もう〜エルちゃん暴れたらメッだよ?」
「―――――――――んみゅ」
おお!? 良いぞ、幼女ちゃんもっと暴れてくれ! バブみの深いお姉さんの胸が揺れている……柔らかそう……ごくりっ……あの弾力のありそうで柔らかな胸を思いっきり揉み揉みしたい。あわよくばさっきの妹ちゃんみたいにパンチラが拝めないだろうか?
「あ、あの……お客様ご注文は?」
「はっ……!? ごほんっ。このパンケーキ追加でお願いします」
危うく店員さんにも怪しまれる所だった……危ない。
後にこの男が書いた小説が、アクセス数が物凄く伸びて人気作となり書籍化するのであった。
こんばんみー! 二宮です!
ブクマと高評価ありがとうございます! 私の拙い作品を読んでくれて感謝です!
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書く意欲に繋がりますので、よろしくお願いします!




