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異世界少年~ロリエルフにTS♀して日本に転生! 言葉は分からないけど、過保護で美人なお姉さんに拾われて何とか生きています!  作者: 二宮まーや
第2章

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エルちゃんのおもてなち?

 


 ◆エルちゃん視点




「ピンポーン♪」


 一ノ瀬家に来訪を告げるチャイムが鳴り響く。


「あ! あやめねーたんかなぁ?」


 お出迎えは僕のお仕事なのだ! 今日はクリスねーたん達におもてなちをするの! テレビでやってた【おもてなちの心】を学んだ僕は、いつもの僕とは一味違うのだ!


「エルちゃん、走ったら危ないよ?」

「クリスねーたん、だいじょーぶなの!」

「転ぶと危ない。僕も一緒に行こう」


 流れる様な自然の動作で、僕はクリスねーたんの腕の中へと収まりました。こころなしか頬を赤くして息を荒らげてる様な気がします。今にもぺろぺろされてしまいそうな勢いです。


「ピンポーン♪」

「あ〜い! いま、でましゅ!」


 僕はクリスねーたんに抱っこされながら玄関へと向かいました。クリスねーたんも他のお姉さんとはまた違う良い匂いがします。大人のお姉さんの香り&何かの甘い柑橘系の匂いかな? 僕も色々なお姉さんに抱っこされたお陰で、嗅覚が少しだけ優れた様な気がします。あ、決してお姉さんの匂いが良い匂いだからと言って自分からクンクンするような変態さんではありませんよ!? 僕は将来かえでねーたんの夫となる紳士なのだ。クリスねーたんの匂いでドキドキする様な事は......


「ふふ、エルちゃん良い匂い♡」

「…………」


 何だかクリスねーたんの表情が、意地悪な事を考えてる時のかえでねーたんにそっくりな気がします。みんな僕を見て性癖が狂ってやばいとか良く言いますが、そこまで言う程僕可愛いのかな? ただの金髪のエルフ......幼女ですよ? みんなリアクションがオーバー過ぎはしませんかね?





 ―――――――――




「お邪魔するぜ!」

「お邪魔します」


 この日、一ノ瀬家に新たな来訪者がやって来た。神楽坂組、組長の彩芽と美玲のメイドの九条氷華である。彩芽達はお土産として、大きなダンボール1つと紙袋を持参していた。


「ようこちょ! あやめねーたん! ひょーかねーたん!」

「エルちゃん♡ お邪魔しますね♪」

「エルちゃん! 会いたかったでぇ! 相変わらず、エルちゃんはホンマ可愛ええなぁ〜んん? てか、クリス......ぷっ、何やその格好は! めっちゃ似合っててわろたわ」

「じろじろ見るな! これは......そ、そう。ケジメだから」

「ほう? 斬新なケジメやなぁ。メイド服似合ってるでぇ〜()()()()()()

「殺す」

「お! やるか! 喧嘩なら買うたるでぇ!」

「もう! なかよくちないとメッなの! ボク、おこっちゃうもん!」

「おっと、すまんすまん。エルちゃん心配せんでもクリスお姉さんと彩芽お姉さんは仲良し何やで〜な?」

「そうだね。経緯はともあれ、今の僕達はパートナーでもある」


 彩芽もクリスもエルちゃんの前では為す術も無かったのである。そんな中、エルちゃんの視線は彩芽達が持って来たお土産へと視線が移る。


「あやめねーたん、それなぁに?」

「実はなぁ〜エルちゃんの好きな物が沢山入ってるんやでぇ〜ほら」

「むむ!? おかち、たくしゃん!」


 エルちゃんは目をキラキラと輝かせながら彩芽の持って来たお菓子に興味津々である。エルちゃんは長い耳をピクピクと動かしながらクリスの腕の中ではしゃいでいた。今にも大輪の華が咲きそうな程に眩しい笑顔である。


「ふがちもあるの!」

「エルちゃん嬉しいのは分かるけど暴れたら危ないよ?」


 麩菓子......見た目は黒くてあんまり食欲をそそられませんでしたが、このお菓子を食べた後の僕はイメージが思いっ切り反転しました。柔らかくて口の中に広がる甘い風味が僕を魅了して虜にするの! お菓子も沢山種類があって、どれも美味しくて頬っぺたが落ちそうなのだ!


「氷華? どうしたんや?」

「んぅ? ひょーかねーたん?」


 ひょーかねーたんどうしたのかな? 顔を手で覆って身体をプルプルと震えさせています。ここは紳士として、ひょーかねーたんの頭を撫で撫でして落ち着かせてあげるのだ!


 エルちゃんはクリスの腕から床に降りて、氷華の元へとトコトコと歩いて行った。


「ぐずんっ......こ、ここが楽園。この九条氷華、一片の悔い無し。葵さん......モモネちゃんの御座すここ神々の聖域、私今、モモネちゃんと同じ空間。同じ酸素を吸ってるんだ。すぅ〜はぁ......ここの玄関で毎日葵さん......モモネちゃんが靴を履き替えて居るんだと思うだけでも興奮する。美少女三姉妹の一ノ瀬家。そこに姉妹が居るだけで枯れ果てた荒野に一面の綺麗なお花畑が出現したかの様な......そう、砂漠で例えると極限に喉が渇いた状態でオアシスを見付けた時の様な感覚。まだお邪魔してから数分、もう私のパンツが濡れ始めてる居ます。次から次へと嫌らしい妄想が私の中でねっとりとキャッキャ......デュフフと繰り広げられている。モモネちゃんの中の人もめっちゃ美少女だしモモネちゃんも美少女で、まるで可愛い女の子だと思ってたら、実は男の娘で生えてると言う背徳的なお得感。いやいや、妄想が限界ポタク過ぎて最早意味不明だわ。いつもは思考がクリアになるのに冷静にならなくちゃ。やはり推しを前にすると私みたいなコミュ障陰キャオタクには......」

「お、おい......氷華大丈夫か?」

「こ、こんな私がモモネちゃんの聖域を汚す何て......くんくん。息匂わないかな? 行きにミーティアのグレープを口に含んで来たからマシだと思うけど、服も前日にクリーニングしたし問題は無い筈。すぅ〜はぁ♡ それにしても一ノ瀬家は良い匂いがする。一ノ瀬家の空気になりたい......モモネちゃんのパンツになりたい」

「んぅ? ひょーかねーたん?」


 ふむふむ? どうやら泣いている訳では無かったみたいです。取り敢えず、ひょーかねーたんが大丈夫そうで良かったですが、このお家にやって来るお姉さん達は、中々に個性的な人達が多いみたいです。


 ひょーかねーたんも何だか、かえでねーたんが僕に意地悪する時の様な表情をしています。ここの国では【くーるびゅーてぃー】なる女性はきっとそう言う感じなのでしょうか? 今思えば、僕もここに来てからだいぶ順応したと言うのか、一周回って冷静な自分が居ます。多分、余程の変態さんで無ければ僕の心は平常心を保って居る事でしょう。


「ボクがよちよちしゅるの♡」

「エルちゃんありがとう」

「あ! 氷華ずりぃぞ! エルちゃん、あたいの頭も撫で撫でしてくれ!」

「じゃあ僕も」


 クリスねーたんとあやめねーたんも頭撫で撫でが好きなのかな? まあ、気持ちは良く分かります。僕もいつもかえでねーたん達に頭撫で撫でして貰うのが大好きで、して貰うと精神が落ち着くと言うか心地良いのだ!


 エルちゃんは背伸びをしながらお姉さん達の頭を小さな手で、精一杯撫で撫でをした。三人共エルちゃんに頭を撫でて貰いウットリとした恍惚した表情を浮かべ御満悦の様子である。


「彩芽さん、氷華さんようこそ♪ さあ、どうぞ。リビングへご案内致しますね♪」

「お、楓ちゃん! 邪魔するぜ!」

「楓さん、こちらはつまらない物ですがお土産です」

「まあ、こんなに沢山......ありがとうございます♪」

「かえでねーたん! おかちたべゆ!」

「うふふ♪ そんなに興奮しなくてもお菓子は逃げませんよぉ〜」


 エルちゃんは嬉しそうに彩芽達が持って来たお菓子を両手で抱え込みながらリビングへと走って行った。その様子を見てた彩芽達はクスクスと笑いながらエルちゃんの後を追うようにして一ノ瀬家のリビングへと向かった。


「あおいねーたん! ふぃーたん! おかちありゅの!」

「あらあら、エルちゃん走ったら危ないよ?」


 エルちゃんはさっそく貰ったお菓子の中身を開けてから小皿に移し替えた。エルちゃんは忙しなさそうに台所へ行きコップを持って来たりとおもてなしの準備を進める。




 ―――――――――――――――




 現在、一ノ瀬家のリビングには座布団が6枚用意されていた。楓、葵、彩芽、氷華、クリス、フィーネと言った錚々たる顔ぶれが一同に会している。そんな中、エルちゃんは皆の前で【おもてなち】の心を披露しようと意気込んでいる。


「んみゅ! みなしゃん、おしゅわりくだちゃい?」

「ぷっ......クスクス、何故疑問形なの?」

「エルちゃんのおもてなし、楽しみやなぁ♡ 氷華、一眼レフ持って来たよな?」

「勿論でございます。ボス」

「葵ちゃん! しっかり動画回すのよ!」

「任せてお姉ちゃん!」

「フィーネ! シャッターチャンスだぞ! 僕のスマホの待ち受けにするんだ!」

「クリスお姉様たら」


 ふむふむ......何か少し大袈裟じゃない? と言うかいつの間にお姉さん達【カメラ】と言う魔道具を用意したのやら、何だか少し恥ずかしいよ。ううっ......でも頑張るんだ僕。今日は密かにかえでねーたんとあおいねーたんにもサプライズがあるんだ。


 お姉さん達におかちとじゅーすのフルコースを堪能して貰ったら、最後にかえでねーたんとあおいねーたんに日頃お世話になっているので僕なりに考えたプレゼントを渡すのだ。勿論、かえでねーたんの誕生日プレゼントとはまた別のプレゼントなのです!


「まずは、こーちゃでしゅ! おこのみで、おちおをいれてくだちゃい!」

「エルちゃん? こーちゃにお塩は入れませんよ?」

「ふぇ?」

「お塩じゃなくて、紅茶に入れるならお砂糖だよ♪ 甘いのがお砂糖でしょっぱいのがお塩♪」

「!? おさとーもってくゆの!」


 開幕からやらかしてしまいました。そうか、お砂糖が甘くて、お塩はしょっぱいものなのか。




 ―――数分後―――




「ごほんっ、しつれんちまちた」

「ぷっ……」

「エルちゃん失恋したのかwww」

「ふぇ? なぁに? なんなのぉ?」

「エルちゃん、大丈夫、クスクス。合ってるから、失恋しましたで大丈夫だよw」


 ふむふむ......言葉と言うのは難しいものです。しかし、失礼しましたと言ったつもりが、噛み噛み言葉になるせいでまともに言葉が話せないのがもどかしい所です。所で失恋とはどう言う意味なのかな? ふむふむ......まあいいや。


「んみゅ! えっと、おほん。では、こーちゃのおともに〜おいちいこなが、たくしゃん、ついたやつ!」

「え、粉......ま、まさかエルちゃん」

「ふふ......しょうなの! これたべたらね! おいちくて、とんじゃうの!」

「あらまぁ、何処でそんな言葉を覚えたのかしら。エルちゃん飛んだら駄目だよ〜」


 この美味しい粉が付いたおかちの名は【はっぴぃーたーん】。このおかちを食べた後に僕は思わず指に付いた粉をぺろぺろしてしまうほどの悪魔的な美味しさ。


「はむ♡ おいちいの♡」


「「「「「「エルちゃんが食べるんかい!」」」」」」


「は!? ちまったの!」


 お皿に並べて行く内にぺろっと食べてしまった。【はっぴぃーたーん】……恐るべしおかちなのだ。


「あらあら、エルちゃんおててが粉まみれだよ。ぺろ♡」

「んみゃ!? かえでねーたん!?」

「そうか、これがこのお菓子の本当の食べ方何だね! フィーネお姉さんがぺろぺろしてあげる♪」

「なるほど、こうして粉を楽しむと言うのだな♪」

「これは早いもん勝ちやで!」

「くすぐったいの!」


 エルちゃんはお姉さん達に思う存分指をしゃぶられてしまい終始慌てふためいていた。


「ずるいの! みんないじわゆなの!」

「じゃあ、私達の指もぺろぺろしてみる?」

「ふぇ?」

「おお! それは良いなぁ! あたい達に取って最高のおもてなしやんけ!」

「エルちゃんにぺろぺろされるとか、ご褒美ですかね?」


 話しはエルちゃんを置いて次第に盛り上がって行き、楓、葵、クリス、フィーネ、彩芽、氷華ははっぴぃーたーんの粉を自分の指に付けてエルちゃんの前へと一斉に突き出したのである。




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