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初めての食べ放題②

 




 ◆(かえで)視点





 うふふ……私の妹が可愛い過ぎて本当に困るわね♡ しかし、エルちゃんがフグさんに毒があると知っていた事については少し驚いています。もしかして、テレビで見たのかな?


「エルちゃん大丈夫だからね。フグさんには毒があるけど、お料理する人が毒を抜くプロだから大丈夫なの♪」

「しょうなの?」

「うんうん、じゃあこのお皿を持って好きな食べ物を取って行こうね♪」

「あい!」


 それにしても流石は【満腹パラダイス】、種類が多くてどれを食べようか迷ってしまいますね。


「かえでねーたん! おにく! おにく、たくさんなの!」

「そうだね♡ これはタン塩でこっちはカルビだね。少しずつ貰おうか♪」


 エルちゃんはタン塩やカルビをトングで沢山お皿に盛っていますね。エルちゃんが興奮している時は、お耳がピクピクとしているのでとても分かりやすいです♪


「かえでねーたん、これなぁに?」

「これはホルモンとレバーだね。こっちはハツとランプ、多分エルちゃんにはまだ早いかな?」

「おいちそうなの!」

「ホルモンは喉に詰まらすと危ないからやめとこう。レバーは癖があるから、まずは少しだけにして置こうね♪」

「はいなの♪」


 あら? そうえば舞香さんが居ないわね。お惣菜のコーナーの方へ行ったのかしら?


「あ、エルちゃん! それは山葵と言って辛い薬味なの」

「んぅ? わちゃび?」

「うん、山葵は少しだけにしとこうね。エルちゃん、多分ヒィィ〜てなるよ」

「ふぇ〜わちゃびたべゆ!」

「うふふ♡ ヒィイ〜てなっても知らないよ?」


 エルちゃんのテンションがいつもより高いです♪ 幼い子の好奇心と言うのは本当に底が知れません。特に食べ物の事になるとエルちゃんは目をキラキラと輝かせて幸せそうな笑みを浮かべます♪


「かえでねーたん! はやくはやく!」

「うふふ♡ はいはい♪」


 私はエルちゃんの小さな手に引かれながら、一緒にお肉を見て回りました♪





 ―――――――――





「エルちゃん、楓先輩! おかえりなさい♪ サラダも沢山取ってきましたよ♪」

「おお〜チョレギサラダとシーザーサラダだね♪ 舞香さんありがとう♪」


 エルちゃんと一緒に席へ戻ると既に舞香さんが座って待って居ました。お皿やタレに色々と準備してくれてたみたいで、色々と気の利く素晴らしい後輩です♪


「うぐっ……おやしゃい……」

「ん? エルちゃんもしかして、お野菜苦手かな?」

「そうなの。エルちゃんお肉は大好物何だけど、お野菜はどうにも苦手でね〜」


 私の勝手なイメージですが、エルフの好きな食べ物は木の実やお野菜とかだと最初は勝手に思って居たのですが、どうやらエルちゃんはその真逆です。家でも葵ちゃんがサラダをエルちゃんに食べさせようとするそうですが、いつも苦戦していると葵ちゃんから聞いています。


「かえでねーたん! まいかしゃん!」

「ん? どうしたのエルちゃん?」

「ボクがおやしゃい……たべさせてあげゆ!」

「あらあら〜じゃあ、お姉ちゃん達もエルちゃんに食べさせてあげるね♡」

「ふぇ? ううっ……」


 エルちゃんの反応が面白いわね〜そんな上目遣いでこちらを見ても駄目ですよ? エルちゃんの健康や成長の為には、お野菜もしっかりと食べないと行けません。


「エルちゃん、このお野菜に付いてるタレも美味しいんだよ? もし、このお野菜を食べる事が少しでも出来たら、特上のお肉を食べさせてあげるよ」

「んみゅ……」

「そして、お肉を沢山食べた後は美味しいスイーツ……そうえば、バーゲンダッツの食べ放題もあったね」

「バーゲンだっちゅ……!?」


 但し、追加料金を支払わないと駄目ですけどね。エルちゃんの食い付きっぷりが凄まじい……


「あらあら、エルちゃんたら……お姉ちゃんの膝の上がそんなに好きなの?」

「んみゅ! ぴったんこちながら、たべゆの!」

「もぉ♡ しょうがない甘えん坊さんでちゅね〜♡ お姉ちゃんの事好き?」

「だいしゅきなの! ボク、かえでねーたんとね! けっこんしゅるの!」

「あらあら♡ 大きくなったらお姉ちゃんと結婚しましょうね♡ うふふ♡ お姉ちゃんもエルちゃんの事大好きでちゅよ〜♡ お姉ちゃんの唇にチューしてくれたら、バーゲンダッツの食べ放題食べても良いよ♪」

「チューしゅるの! バーゲンダッチュ……じゅるり……」


 ああああああああぁぁぁんんんもももおおおぉぉおおおおおおお♡♡♡♡ エルちゃんが可愛いすぎるよぉぉぉぉおおおお!!! お姉ちゃんを殺す気かな!? そんな風にお姉ちゃんを焦らして楽しいの!? 本当にエルちゃんは罪な幼女ですね。本当にこれだけは何時まで経っても慣れないわね……むしろエルちゃん、最近更に可愛くなって来たような気がします。ただでさえ可愛いのに……これ以上可愛いさに磨きが掛かったら、私はどうすれば良いのでしょうか? 胸が物凄くドキドキします! 心臓が破裂するかもしれません! きっと、今の私の表情はニヤニヤとお外では見せられない様な顔をしているのかもしれません。


「エルちゃん〜んんっ〜マッ♡ あ、もう1回しとこ、チュッ……♡」

「――――――!?」

「私とエルちゃんは、磁石に例えるとS極とN極♡ 一生くっ付いて居ましょうね♡ ディフフフ♡ 抱き心地最高♡」

「ぐぬぬ……!?」

「楓先輩ずるい……じゃなかった落ち着いて下さい!」

「ぐへへへ♡」


 やっぱりエルちゃんを抱かないと逆に違和感がありますね。人間が食事を食べるのと同じで、私はエルちゃんを抱いて無いと精神が不安定になりそうです。1日に最低でも10回以上はエルちゃんの肌に触れて無いと私は枯れてしまう自信があります! どんな最高級の抱き枕よりもエルちゃんを抱く方が100万倍良いです♡ エルちゃんは将来お姉ちゃん離れが出来るのかなと不安に思う前に、私の方がエルちゃん離れ出来そうに無いかもしれません。エルちゃんが高校生くらいになっても、一緒にお風呂入ったり、手を繋いだり、夜はいつも通りに抱き合いながら寝たいな♡


「んみゅ? かえでねーたん?」

「あぁ、ごめんごめん。ふぅ……少し落ち着いたわ。じゃあお肉焼く前に油を網に塗りましょうか。お肉が網に引っ付かない様にするの♪」

「ボクやりゅの!」

「お、エルちゃんに出来るかなぁ?」


 エルちゃんが真剣な顔で網に牛脂を塗りまくっています。ご飯食べる前から私の欲は色々と満たされた様な感じがします♡ そしてエルちゃんはお肉を網の上に置いたのですが、お皿に乗ってるお肉を全て入れてしまいました。


「エルちゃん豪快だね、そんな急がなくても大丈夫だからね〜よしよし♡」

「あ、タンがもうすぐ焼けそうです!」


 エルちゃんが小皿にお肉を入れています。少しずつエルちゃんが成長して行く姿を見ると何だか感慨深いものですね。これが親心……いいえ、姉心と言うやつでしょうか?


「おにく!」

「あらあら、エルちゃん。カルビはもう少し焼かないと駄目でちゅよ?」

「うふふ♡ お肉焼くのに一生懸命なエルちゃんが可愛いです♪ それに楓先輩も……」

「ん?」


 私と舞香さんは、涎を垂らしながら肉を見つめるエルちゃんを見て癒されていました♪ 気のせいか舞香さんからのお熱い視線を感じる様な……きっと気の所為でしょう。自意識過剰になるのは良くない事です。


「ほら、焼けたよ〜エルちゃんの好きな焼肉のタレも沢山あるよ!」

「ふぉおお!!」

「お姉ちゃんのオススメはこの塩ダレかな〜これ付けて食べてみて♪」


 食べ放題にエルちゃんを連れて来て良かった♪ 今にもエルちゃんがぴょんぴょんと飛び跳ねそうな勢いで興奮気味です。ここはお姉ちゃんの特権…………使命として、エルちゃんにあ〜んをして食べさせないと行けませんね♪


「お姉ちゃんが食べさせてあげるね♡ はい、あ〜ん♡」

「あ〜む。もぐもぐ……むむ!? おいちい!」

「うふふ……♡ それは良かったね〜あら、ほっぺたに塩ダレが付いちゃったね。お姉ちゃんが綺麗にしてあげる♡」

「んみゃ!?」

「んんっ……♡ ペロリ……これは極上ね♡」


 エルちゃんの頬っぺたに付いた塩ダレ美味しいわね♡ ん〜♡ ついでにエルちゃんのお耳もぺろぺろしちゃおうかしら? 私がエルちゃんの頬っぺたをペロリと舐めると急にエルちゃんが顔を赤くして俯いてしまいました。聞き取れない声で何か言っておりますが、エルちゃんも嬉しそうですね♪


「あ、あの! か、楓先輩! 私の頬っぺたにもタレが!!」

「ま、舞香さん……急にどうしたの?」


 舞香さんが正面の席から移動して、私の真横の方までくっ付いて来ました。頬っぺたにはエルちゃんよりもベッタリと塩ダレが付いています。


「私の塩ダレも……舐めて下さい」

「うふふ……じゃあ、もっと顔を近付けて♡」

「はぅ……楓先輩の舌が私の頬っぺたに♡」


 舞香さんが頬っぺたに付けてるタレも美味しいですね♡ 私も沢山(エルちゃんと舞香さん)堪能しないとね♡ 膝の上にはエルちゃん、私の真横には後輩の可愛い舞香さん……ゾクゾクして来ちゃう♡ 舞香さんに至っては、普段職場と言うこともあり、中々手が出せずに居た子です。今回せっかくの良い機会なので、私の色に染めてあげようと思います♡ 先輩として後輩に教えてあげるのも立派なお仕事なのよ♡ 夜はお風呂とベッドで……ディフフフ♡


「楓先輩、こちらのお肉もそろそろ焼けそうですよ〜」

「じゃあ私も貰おうかな。食べさせてくれるかな?」

「よ、喜んで! あ、あ〜んして下さい!」

「あ〜む♡」


 美味しいお肉だね♪ 柔らかくて口の中で直ぐに溶けてしまいました。食べ放題のお肉……予想以上に侮れませんね。


「楓先輩の箸……うふふ♡ 間接キス頂きです♡」

「舞香さん、心の声が丸聞こえだよ?」

「えっ……き、気の所為です!」

「舞香さん、間接キスで悦ぶ程度ではまだまだです!」

「へ、じゃあ……口移しで……これを」

「うっ……こ、これは、山葵?」

「はい、私山葵好きなので♪ 少しやってみたいなと……新しい扉を一緒に開きませんか?」


 何と舞香さんは、自分の舌の上に大量の山葵を乗せてしまいました。舞香さんが試して見たいと言う内容は、DEEPキスをしながら、お互いの舌を絡めて同じ山葵を舐めあいっこして辛さを一緒に感じようとの事だそうです。これは、私もかつて体験のした事の無い新手のプレイですね……良いでしょう。山葵の辛さを耐えながら脳が蕩けるような、甘くて辛い……女の子同士のコミュニケーションをしようではありませんか!


「んん!?」

「んん!!!」

「くちゅくちゅ……へん……ぱぁい♡」

「か、からひ……♡」


 か、辛い! 鼻にツンと来る辛さ。でも、何だか癖になるかも……やはり女の子同士でキスをする事で脳の副交感神経が和らぎ、気持ち良いです♡ 脳の中でドーパミンが溢れると同時に私のあそこからも我慢汁が溢れて来そうです♡


「きゃあ!? 楓先輩……!?」

「あらあら、舞香さんまたこんなに濡らしちゃって……ハレンチな後輩ですね。これはどういう事かなぁ?」

「か、楓先輩のせいです! ちゃんと責任取ってくださいね!」


 舞香さんのスカートの中に手を突っ込んであそこを撫でて見ると案の定、何がとは言いませんがぐっしょりと濡れていました。ベッドの上でコミュニケーションを取り合った時も舞香さんは直ぐにあそこを濡らしてましたね。なので、私はその時に自分のパンツを貸したのですが、また駄目にしてしまいましたね♡


「ぐぬぬ……く、くるちいの!」

「あぁ、エルちゃんごめんね」


 私の胸と舞香さんの胸で気が付けばエルちゃんを押し潰していたようです。決してわざとではありませんよ♡


「おにく!」

「はいはい♪ 次は霜降りカルビを焼いてあげるね〜」


 危ない所でした……理性が吹き飛ぶ所だった。やはりイチャイチャするのはお家だけになるべくしよう。今はお料理を楽しまないとね♪


「ちろいごはんにぃ〜ちおだれ!」

「はぅ♡ エルちゃん……しゅき♡」

「楓先輩、エルちゃんは小悪魔さんですか? 可愛いが過ぎますよ!!」


 ちろいごはん……ちおだれ……エルちゃんの舌っ足らずの喋り方が本当にやばい。エルちゃんの愛らしい声と舌っ足らずの喋り方は、まさに国宝級。胸がキュンキュンしちゃうよ♡ 


「あ、エルちゃんまだお肉焼けてないよ。もう少し待ってね」

「んみゅ……じゅるり」

「食いしん坊さんでちゅね〜今日は沢山食べてね♡」

「おにく〜♡」


 これを食べたら他のお料理も食べてみよう。私も今日はお腹が空いているので沢山食べれそうな気がする!


「エルちゃん? トングでお肉は食べたら駄目だよ?」 

「とんぐ?」

「これだよ、今エルちゃんが手に持ってカチカチしてる物」

「ふにゅ? かちかちさん?」

「これはこうして使うの♪」


 肉を焼きながら思ったのですが、また私のイケナイ感情が芽生えて来ちゃいました♡ エルちゃんにお肉を食べさせる際に山葵を見えない様に隠して、エルちゃんに食べさせて見たらどんな反応するのか……


「エルちゃん、少し目を閉じてくれるかな?」

「んぅ?」

「今から、お姉ちゃんがこの霜降りお肉さんに美味しくなぁ〜れと魔法を掛けるから♪」

「まほう……!? かえでねーたん、まほーつかいしゃん?」

「そうだよ〜はい、じゃあ目を閉じてね♡」


 エルちゃんはワクワクしながら、ぎゅっーと目を閉じています。うふふ……さぁ、エルちゃん人生初の山葵……涙目を浮かべて泣いちゃうのかな? もし、エルちゃんが泣いちゃったら、アフターケアは完璧にしてあげないとね♡


「うふふ……」

「え、楓先輩……その量をエルちゃんに?」

「エルちゃんも刺激が欲しいお年頃だろうしね♪」


 悪いお姉ちゃんでごめんね♪ 自分でも性格悪いのは自覚しています。でも、可愛いエルちゃんの反応が見たくて仕方がありません! さて、エルちゃんはどんな反応をするのかなぁ?


「エルちゃん〜もう良いでちゅよぉ♡」

「あい! おいちくなったの?」

「うんうん♪ 美味しくなったよ〜♪ はい、エルちゃんあ〜んして♡」

「あ〜む♪ もぐもぐ……ううっ……」


 あらあら、やっぱり辛かったのかな? さて、この後はエルちゃんの事だから、涙目になりながら私の胸に顔を埋めて来る筈です。しっかりと介抱してあげるからね♡


「しゅごいの! おいちいの!」

「えっ………」

「かえでねーたん、しゅごいの! まほーつかいしゃんなの!」

「まじか……」


 なぬっ……!? エルちゃん辛いの平気なの? 山葵グイグイ行ける系?


「あらあら、楓先輩の予想が外れちゃいましたね」

「かえでねーたん! ボクがわちゃび……たべさせてあげゆ!」

「え、あぁ……お姉ちゃんは遠慮しとくよ」

「ふぇ? ぐすんっ……ボクのあ〜ん……きらい?」

「ち、違うの! エルちゃん! そう言う意味じゃ無くてね! あぁ、もぉ♡ 泣かないで♪ よしよし〜♪」


 私はエルちゃんのあーんを素直に受け入れました。ううっ……辛い。私が自滅する羽目になるとは思いませんでしたよ……トホホ。


「楓先輩、お口直しにシャーベット持って来ますね!」

「あ、舞香さんありがとう♪」


 何か舞香さん嬉しそうですね。シャーベットを取りに行くだけだと言うのに……




 ・・・そして数分後・・・




「お待たせしました! 美味しそうなメロンシャーベットがありましたよ♪」

「おお! 私メロンシャーベット大好きなの♪ 舞香さんありがとね♪」


 まだお口の中が辛いです……鼻がツーンとくる辛さは無くなりましたが、私自身そんなに辛いのが得意では無いので中々に辛いですね。舞香さんが持って来てくれた、メロンシャーベットでお口直しをしましょう。


「頂きます♪ あむっ……」


 え、嘘……こ、これって……


「ああああああああああああああああぁぁぁ……!!!!!! 山葵じゃないのぉぉおおおおおおお!!!! ヒィィィィイイイイ……!?」


 舞香さんが持って来たのは、何とメロンシャーベットに見せかけたワサビの塊だったのです! 本当に涙が出て来ちゃいました……舞香さん……夜は激しいのを覚悟して下さいね。


「うふふ……楓先輩、可愛い♡」


 かくして楓達は食べ放題を十分に満喫して、エルちゃんも沢山のお肉やお寿司を食べた後にバーゲンダッツを食してかなりの上機嫌で家に帰宅したのであった。


こんばんみー! 二宮です!


ブクマと高評価ありがとうございます! 私の作品を読んでくれて感謝です!



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書く意欲に繋がりますので、よろしくお願いします!

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