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25.聖女の衣装

誤字報告や評価ブックマークをいつもありがとうございます。



「顔を出さないならヴェールに透過術式入れてと。念の為の認識阻害も入れておきましょ。」


 大魔女様の妻の一人、大魔導師かつ服飾師のミリアさんが私をマネキンにして聖女装束を作成してくれております。


”神殿の小僧どもや聖女を名乗る小娘どもに侮られぬ様にしてやれ。“


 神殿潰しすると大魔女様にお話ししたら、思う存分やりなさいと協力をしてくれたのです。


「これで保管庫に死蔵されてた素材を使えるわ。有難う、ヴィーちゃん。」


 五百歳とは思えない程の若々しいエルフのミリアさんは、さっきからとんでも無く高価で希少な素材をドールさん達に持って来させているのです。


「最近の魔女って正装したがらないから軽装ばかり作っていたの。しかも帝都のプルミエールブリエが大流行りしているでしょう?だからね、何だか寂しかったのよ。」


 大公夫人のヒルデガルド様のブランドの波はユヴァーリをも席巻していた様です。流石でございます!


「ではミリアさん、私で良ければガッツリ盛り盛りの衣装をよろしくお願いします!!」

「ふふ、アルマロスの初弟子だもの。張り切っちゃうわね!」


 そう言った手元には、高級そうな布地と糸。

 後、黄金の魔女様が理由もなく無駄に作ってしまったと言う金糸・・・


 豪華過ぎて笑えてきましたの。

 物理と魔術防御は勿論。でも内側からは魔力を放出しても大丈夫な仕上がりに唖然としました。


 鎧かな?

 これ衣装っていうか、フリフリした鎧ですわよね!?


「神話では、姉妹神と言われている太陽と天空。布地の色は白と青、そして二人を繋ぐ神獣の紫は装飾品にしましょう。」


 ミリアさんは単純魔力の操作で素材を操っている。

 しかも工程が同時進行で、尚且つ繊細。


 そんな訳で、この日一日マネキンになっている内にとても豪華な聖女衣装が出来上がってしまいました。


 出来上がった衣装を見た城の皆様も大層喜んで下さいました。


「見事な仕上がりだな、ミリア。やはりお前の服が一番良い。」


 大魔女様からのお褒めの言葉でミリアさんも嬉しそうです。

 それに何と言っても、軽い!!温度調節完備で快適!

 何より見た目が美しいのですが・・・


 着ているのが私ですみません!!






***



 その後一ヶ月間ユヴァーリに滞在した私とお師匠様は、魔女領を満喫した。


 勿論お手伝いもしっかりしましたよ!

 二年ぶりという瘴気の魔物狩り祭にも参加しましたし。


 山よりデカい魔物っているんですわね・・・と思ったものです。

 まぁ、そのお陰もあって更に魔力量と神聖属性魔力が増えました。


 後は、色んな魔女様達との交流とストレッチ大会を致しましたの。

 最初は皆様お祈りって言っていましたけど、結局最後は健康ストレッチって言ってましたからね・・・。


 そしてマイヨーラさんにはダイヤモンドコーティングの短剣をいただいてしまったり、イリアさんからはゴールドインゴットをお土産に頂いてしまいました。

 もう魔女ってなんかお土産やお礼もぶっ飛んだもの多いんですよね・・・



 それに、化粧品を皆様に配っていたらね、何だか物凄く喜ばれたのです。

 ここの人達化粧品要らなそうな人ばかりだったので少し驚きました。


 治癒ポーションも興味深気に見ていまして、やっぱり皆様それには思い至らなかったと仰っておりました。


 因みに滞在最後の日、お師匠様は徹夜で佐藤さんとお話をしていて今ちょっとヘロヘロしておりますが、発着場へ向かう為しっかりイケメン仕様に戻っております。



「ここが私のお屋敷なの!」


 発着場へ行く前の寄り道でリューシャちゃんに案内されてやって来た、彼女の魔女領ソーラメテオール。


 お屋敷にはカフェ風のお洒落な建物が併設されていて、とっても素敵な物件でした。


「ここがね、アンリくんの魔術工房なの。それで、そっちの花壇は住人一号ちゃんの休憩場。ヴィーちゃんもアンリくんが帰って来たらまた遊びに来てね!」

「うん、是非そうするよ!」


 しかも唯一の住人がお花の精霊さんらしい。

 規格外過ぎるけどもう慣れましたの!



 そしてリューシャちゃんとお別れし発着場へ行くと、私は“魔女の為の健康体操講師”と言う訳の分からないローカル称号をユヴァーリの領主様から頂いた。


 とても感謝されてしまったのだが、ここから私の演技は始まる。


「聖女衣装ヨシ!」

「護衛ヨシ!」

「失踪大魔導師もヨシじゃ!」


 大魔女様曰くユヴァーリ領主様も神殿潰しに協力して下さるとの事だったが、割と最強格と言う魔導騎士を付けてくれました。

 まぁ、水神様の息子ですからね、そりゃ最強でしょうよ。


「お師匠様、ガレス卿、宜しくお願いします!」


 この貸切便で帝都に戻れば、そのままアクィラ宮殿直行になる訳です。


 きっとまた近衛のお迎えがあるのだろう。

 それも大々的なものになる。


 様々な場所に居る様々な地位の大人達の策略は上手く噛み合ってしまった様で、私の真聖女活動がここユヴァーリから始まる事になった。


「では、祈りを!」


 ヴェールを下ろした私の声は、元の響きから大分変わっていた。


 そして、領主であるヴィクトリア様とその護衛騎士達が一斉に膝を突き、太陽の女神ソレーユ様への祈りの形を取る。


 健康ポーズヨシ!


 そこに、祈りを受けたタイミングで神聖属性魔力を放出すると、暖かで柔らかな日の光が包んだ様な感覚があった。


 皆口々に、凝りが解れると言い始め、ある者は二日酔いの不快感が綺麗さっぱり消えたと喜びの声を上げていた。


 二日酔いにも効いた事を確認できて良かったのですわ!


 では、いざ帝都へ出発ですの!!



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