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メビウス館の殺人  作者: 菱川あいず
止まらない殺人
28/30

エピローグ

 事件の全容を羊皮紙に記し終えた私は、大変満足し、思わずその場で一服をした。


 長年生きてきて、このときほどタバコを美味しく感じたことはなかった。




 私は、ついに、望んだすべてを手に入れたのである。



——否、まだ終わりではない。



 もう1つ、大事な作業が私には残されていた。



 このままでは、画竜点睛を欠いてしまう。


 

 私が座っている椅子には、すでに黒いインクを使いバツマークが描いてある。



 私は、テーブルの上に置いてあった銃を拾い上げると、銃口を自分自身のこめかみへと向けた。



 そして、力強く引き金を引いた。




(了)




(了)と書いてありますが,あと2話残っています(汗)

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