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エピローグ
事件の全容を羊皮紙に記し終えた私は、大変満足し、思わずその場で一服をした。
長年生きてきて、このときほどタバコを美味しく感じたことはなかった。
私は、ついに、望んだすべてを手に入れたのである。
——否、まだ終わりではない。
もう1つ、大事な作業が私には残されていた。
このままでは、画竜点睛を欠いてしまう。
私が座っている椅子には、すでに黒いインクを使いバツマークが描いてある。
私は、テーブルの上に置いてあった銃を拾い上げると、銃口を自分自身のこめかみへと向けた。
そして、力強く引き金を引いた。
(了)
(了)と書いてありますが,あと2話残っています(汗)