一章 『逃』其の三 ~強運~
猿みたいな人間の化物語。モンキー。
モンキーに右手を喰われた少年、灰宮天和。
変形する銃を使って、モンキーを殺しまくる、謎の女性、白夜陽子。
この山からは逃げれない。彼は何をすれば死なずにすむのか。
一章 『逃』
其の三 ~強運~
白夜さんとの話し合いはそのまま続いた。正直、白夜さんの話が信じられなすぎて、話しについていけなかった。わけがわからないよ。僕は委員長である真河が、人間じゃないこと、AIだったこと、その衝撃で他のことが考えられなかった。
「僕の友達。友達がAIだなんて。人間の友達は一人もいなかったのか。僕には。」
「そうだったのか。あのAIロボットは君のたった一人の友達だったのか。ふーん。だが、これからは、この世界では、友達をつくらないほうがいい。それが君のためになるよ。まあ、他に同級生がいきていたらだが。」
「一人じゃ怖い。」
「一人で強くなれ。」
「……………。」
「君は、君にしか助けられない。誰かの力を頼るだの、協力するだの、一緒にいれば幸せだの、そうゆうのはきれいごと。一人で、強くなれ。」
白夜さんは、何を考えているんだろう。一人で強くなれ。白夜さんが僕を助けてくれればいいのでは。
「白夜さん。じゃあ、僕を強くしては、くれませんか。」
「だめだ。」
「なんで!?」
「君は強くなってはいけない。」
「……………?」
僕と白夜さんは立ち止まった。白夜さんの顔は、まるで何かを隠しているような、目をそらしていた。
「君は、私についてきてくれれば、それでいい。」
僕はその後、白夜さんになにもいうことができなかった。僕はどうしたらいいんだ。強くなれ。強くならなくていい。強くなれ。強くならなくていい。強くなれ。強くならなくていい。、、、、っ。助けてもらえない。強くなれない。逃げれない。怖い。このままだと死ぬ。死にたくない。うぅぅぅぅ。僕は、頭がいっぱいいっぱいで、意識を失った。死にたくない、、、、よ。
「灰宮!大丈夫か!おい!、、、しっかり、、、、灰、、大丈、、、、、ちっ、、、、、モンキー、、、、、、、、こんな時に、、、、、オン、、3510、、、。」
━━━━━━━━━僕は目が覚めた。うぅぅぅぅ。
「灰宮くん!灰宮くん!大丈夫かなぁ?」
白夜さんじゃない。ちがう。女の子の声だ。聞いたことがあるような。
「ここは、、、。」
目を開けるとそこには、同じクラスメイトで、白夜さんがいってた、二人目の人。小梅雨 花がいた。
小梅雨花。僕と同じ二年A組。国星高校の制服。身長は、僕より低い。ショートヘアーで、少しかわいい。ちなみに、僕は少しかわいいと思うが、ミス国星。だから、彼女はとてもひどい性格だ。一年前は。彼女はクラスに友達がいない。
「灰宮くん。起きた?大丈夫?だよね?」
「ああ。心配するな。別にお前、僕を助けられるわけじゃないんだ。」
なにいってるんだ。白夜さんのようなこといって。
「ごめんなさい、、、。でも、この森おかしくない。花ね、授業受けてたら、急にここにいて、歩いていたら川があって、この山には川がないはずだから、夢かな?って思ったら、灰宮くんが川に落ちてきて。花には、もう、なにがなんだかわかんないよ!」
小梅雨が、少し泣いている。そりゃそうか。俺だって怖いもん。泣きたくもなるよ。でも、なんで涙がでないんだろう。
「ごめん、、、。僕もわけのわからないことだらけなんだ。さっきまで白夜さんっていう人といたのに、意識を失って、目が覚めたら君がいた。それよりも、全身毛でおおわれている、猿みたいなのいなかった?あの猿ね、モンキーっていうんだけど、ボールにあたったら、死んじゃうから。」
「灰、、、宮、、くん、。後ろ。」
小梅雨が、震えてる。後ろってなんだよ。木が倒れるような、重い足音。ずしん。ずしん。僕がとったに、後ろを向いたとき。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
其の四に続く。
ヒロインの小梅雨花が登場!白夜さんとのお別れ!バイバイ!こんな感じで其の三が終了!今はバトルや謎があまりないですが、白夜さんは敵か?見方か?