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「あ、太宰其太くんね。日向汐莉といいます。このチームのマネジメントとかをしてます」
そう言うとシオリは微笑んだ。
トウジ達男三人に、捕まえられたままのソノタに、シオリはトートバッグの中から、何やら詰まったレジバックを取り出すと、顔の高さに掲げ言った。
「これ、トレーニングウェアの上下とかインナーとか、入ってるから。サイズは申請書のまんまね。靴とかは自分で用意してレシート提出で経費でるから。あ、これ水分補給用の入ってるから。ボックスはソウちゃん持って帰って」
クーラーボックスとレジバックを足元に置きシオリはトートバッグからファイルを取り出した。
「で、身長がまんま同じだからソウちゃんが其太くんと組んであげて。ソウちゃん車だし行き帰り駅まで其太くんお願いね。ソウちゃん来れない時はカツくんかトウくんお願い」
そう言うと、またにっこり微笑んでシオリはホールから出て行った。