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「今日はこれだけだ」
式部が3人を見回した。
シオリ、ソウ、ソノタ。
「私は、選手じゃないから」
シオリが慌てて、式部の少し後ろに、立ち位地を変えた。
「カツくんは仕事で飲んじゃって、トウくんは夕勸シフトの子が軒並み学校行事で休みで、早出なんだってさ」
シオリが付け加えた。
「また、ロードワークか柔軟なんすか?」
ソノタがおずおずと質問を口に出した。
「いや、これ」
式部が平然と、黒い四角い物体を取り出した。
「あぁ、耐性特訓も良いかも」
ソウがソノタを見ながら言った。
顔を小刻みに左右に揺らしながら、ソノタは後ずさった。
「そ、それは、まだ早いんじゃないですか?」
「大丈夫。顔面と首を含む頭部、他粘膜部には、接触させないから」
ジジッ。
式部が言いながら、黒い四角い物体をソノタに向けてつきだすと、先端に白い光が走った。
「ソノタは逃げる。俺とマコちゃんが追いかける。"understand?"」
ソウが言った。
「えっ!?あっ!?」
ジジッ。
ソノタが視るとソウの手にも黒い四角い物体が握られ、その先端に白い光が走った。
「Ready……Go!」
シオリの言葉で、それが始まった。




