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「……はお待ちかねの、地酒プレゼントキーワード発表でぇす。さあ、スタジオの、東川さんから……」』ブチッ。
「……ソノタ、過酷な仕事してたんだな。初めて見た」
ナミユキが呟いた。
「オレは、前にあのソノタ黒歴史、伝説の生放送回を視ちまったよん。モズクといなり寿司とホワイトボロネーゼの放送事故の御宝回だったよん」
ヒラカズがウレシそうに言う。
「なにそれ?」
かわばっちゃんがたずねるとヒラカズが更に口を開いた。
「MCの來留間ちゃん映画の撮影で休みで、東川あつしさんが代理だったんだけど、ソノタが深いプールでのし泳ぎとか立ち泳ぎとかの、古式泳法をして、立ち泳ぎで手にした色紙に、筆で字を書くんだったんだけど、ソノタの古式泳法ん時の衣装が、豆絞りの手拭い頭に鉢巻きして、ウッスい白い六尺ウッ!」
真っ赤な顔で、ソノタがヒラカズの口を、後ろから手を回してふさいだ。
「関係ない話は良いんです!」
ソノタが強い口調で言う。
「大体解った。良く打ち切りんなんなかったな」
と言うあきれ顔のかわばっちゃんに、ソノタの手を振り払い、ヒラカズが教えた。
「打ち切りにはならないよん。なんたって視聴率、零点零零パーセントって伝説的な大記録作った回だもん」
ナミユキがソノタに聞いた。
「有るんだよねそれ、どこ?」
「今日の話には、関係ないんで、教えません。今回の相談はさっきのスポーツの件なんで」
強い口調でソノタが言った。
「わかったわかった、で何?」
かわばっちゃんがソノタに聞いた。
「おんなじスポーツの、あのチームでない、地域チームに入ったんだ」
「思い切ったじゃね。でもドラムなんかより、特技になるじゃん、ぶちギレ監督がオリンピックがなんとか言ってたから、話題性バッチだし、選手やってる役者、アピールできる。種目全体の広告塔になれっかもな」
ソノタの答えに、かわばっちゃんが真顔で言った。
「そだね。ソノタにしては行動が良いよん。あれなら古式泳法の回みたいな事もなさげだしねん」
ヒラカズも言う。
「出来そうなら、やるのがよさそうだけど、かよいきれるの?シーデーツって、本社都内じゃないような気がするんだけど」
ナミユキが首をかしげた。
「で、ケーブルテレビのレギュラーも取れたんだけど、チームと同じ地域なんだよ」
「ふう〜ん。じゃあ、そこに引っ越せば?遊びに行くよ」
ナミユキが軽くいい放った。




