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つまるところ中二病も才能の一つだって事だよね。

作者: 五色なっとう

最近近所のツタ〇のラノベコーナーに『異世界転生』が凄い増えたな〜なんて思ってたんです。

しかも本帯の所には皆揃えたように『あの小説家になろうの人気作品が書籍化!!』

小説家になろう?何それ?なんで誘い口調なの?ってな所からこのお話は始まります。


ググってみたらなるほど、アマチュアの人らが自分の小説をネットに上げてワイワイやってるのね、そして上手くいけば書籍化と。そりゃ確かに『小説家になろう』だわな。


そして小説家になろうは凄かった。ツ〇ヤのラノベコーナーに収まりきらないぐらいの異世界が溢れてた。しかも作者によって異世界の質も観点も様々、よく思いつくよね、感服します。


まぁその代わり過疎ジャンルといわれるジャンルは確かに過疎ってたけどそれはまた別のお話、皆好きに書いてるんだもの、そこにもっとこれを書け!みたいな茶々を入れるのは不粋だと私は思う訳です。


ここからが本題、私が知りたいのは、何故異世界なのかって事です。

最近『異世界料理系』とでも言うような作品も増えてません?あれって異世界で料理する意味あります?読者に何を思わせたいんだろう?

文章を通して読者に「おいしそうだなァ」と思って欲しいなら現実でも別に構わないだろうし、作者が「こんな料理を作って欲しい」と思ってるならそれこそ現実世界の方が向いてると思いません?

この世界に無い食材なんだから、食感や味だって違うだろうし、それをしかもこの世に無い調味料で味をつけて料理として出してそれを文章で表現するって凄い難しいし高度な技術が必要だと思うんですが……。


とここまで考えた所で私は凄い勘違いをしている事に気づきました。なろうの人達は読者の為に書いてるんじゃない、自分の為に書いているんだと。


某日本一有名であろう尼さんは「自分で書いた文章を世に出すなんて、私にとって銀座を全裸で歩くようなものだ」と言っています。つまり『小説家になろう』は『露出狂になろう』だった!?



閑話休題



つまり、俗に言う『なろう作家』と呼ばれる人々を、露出狂に言い換えればいいのです。

露出狂に「あなたは何故露出しているの?」と聞けば、自分の為という答えが返ってくるはずです、嘘だと思ったら誰か露出狂に聞いてみて下さい、そして答えを教えてください。

他人に見られたいからという理由も結局は自分が快感を得るためです。


自分の為に書いているんだから、そりゃあ読者に何を伝えたいもへったくれも無いと思いません?自分が「これを書いたら面白いだろうなぁ」と思ったから異世界で主人公達に料理させているんであって、読者がそれを読んで何を想像するかなんて二の次です。


なるほど、これで『なんでわざわざ異世界で料理させてるの』という疑問は解決しました、けど私が知りたいのは『なんで異世界なの』という疑問です。


恐らく、『流行ってるから』みたいな人も沢山いると思います。自分の作品が読まれなさ過ぎて泣く泣く異世界に手を出す人もいるかもしれません。

小一時間程、私が考えて出した結論は『現実逃避』(こんなしょうもない事に一時間も費やしたのかとか言わないで)


つまり、つまらない現実から逃げ出したいが為に主人公を自分の分身と見立ててそれを異世界に転移もしくは転生させて、ストレスの発散としているのではないかという説です。


確かに現実世界には制約が多すぎる。魔法は無いし、科学も全身から雷を出せる程発達してないし、竜の一匹すらいない。少しはこの前ⅩⅠをだした某大作RPGを見習ってもらいたいもんです、せめて他人の家に侵入して壺を叩き割り、300ゴールドを盗んでも捕まらない程度には。

人間関係も制約の一つじゃないでしょうか、親、上司、友人、あとは自分自身の劣等感もあるかも。


上記のような面倒臭いものからパーッと開放されたくて『異世界転生』が生まれたんじゃないのかなと私は考えた訳です。


この説なら無双系が流行ってるのにも理由がつきます。自分が持つ劣等感から無意識のうちに逃避したくて、人は超人的な主人公を作ってしまうと。


ざっくりまとめると

嫌な現実から逃げ出したい→理想の異世界を作り出す。

嫌な自分から逃げ出したい→理想のキャラクター(自分)を作り出す。

となります。


なるほど、『異世界転生』を皆が書いてる理由はこれだったのか〜、と終わってもいいのですが。


今回、もうちょいこの話を掘り下げてみようと思います。


『自分への劣等感』にフォーカスを当ててみたいと思います。

誰でも持ってますよね、劣等感。

持ってない人っているんですかね?一見持ってないような人でも持ってるはずです、持ってない人は私は会ったことが無いです。


この自分の劣等感が最も酷い時期の名称を、そうご存知『思春期』そしてこの時期に最も発症しやすい病、私達の人生の一ページを漆黒に彩ってくれる病を『中二病』というのは皆さんご存知かと思います。


ブラックコーヒーを飲んでみたり、洋楽にハマったフリをしてみたり、数学のノートに痛い世界観を展開してみたり……


なんでこんな事すんの?と過去の自分に言ってやりたくなるような事ばかり、なんでやるの!?


答えは簡単、『かっこいい』からだ。『かっこいい自分』になりたいから分かった風な顔して『人間失格』とか読んじゃうし、妄想でテロリストを撃退しちゃう訳だ。


私は、この『中二病』と『異世界転生無双系』の根底はどうも同じような気がしてなりません。ズバリ『理想の自分になりたい』

どこぞの妖怪人間みたいですが、この根っこがあってこその『中二病』『異世界転生無双』だと思うのです。


この事から、『中二病』と『異世界転生無双』は大変親しい存在と言えるのではないでしょうか?理想のキャラクターを自分に重ねるか、紙の上に描くのかの違いはあれど。


もしかしたら中二病は、異世界転生無双の親に当たるのではないでしょうか?中二病と聞くと、子供っぽいイメージがあるかも知れませんが、その子である『異世界転生無双』がここまでの一大ムーブメントを巻き起こした事を考えると……



つまるところ中二病も才能の一つだって事だよね。


なぜ異世界転生が流行ってるのか……これに対する意見を持っている方は自分なりの考えを教えてくれると嬉しいです。


意見は交換されて初めて意見となりうる!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] ひっそり笑いながらも文に共感できるところが多くて 面白かったです [一言] 自分なりですが、異世界転生ものが流行ったのは (本文と同じようになりますが)憂鬱な人が増えたのでは ないでしょ…
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