ギルドにて
大きな柱が真ん中に3本ドン!ドン!ドン!と立ち並び、その間に受付のよう場所が広がっている。他には椅子とテーブルが並んでおり、そこで多種多様な人たちが談義している。
そう、俺はまさにギルドに来ている。
喧騒としたギルド内には、でかい鎧を身にまとった人や、剣を背中に差している人が何人かいる。
一瞬で彼らが冒険者だとわかった。
アニメや漫画の中でしか見たことのない格好の人が現実にいる!
コスプレなどではなく、現実に、実際に、本物の!
俺はそれだけで彼らに見とれてしまった。
しかし頭を振ってやるべきことを思い出した。
そうだった、仕事を探しに来たんだ。
受付の人に聞いてみようっと。って、受付多すぎだろ。10か所くらいあるじゃねえか。
そんなに受付必要なのかって思ったが、いくつかの受付は数人が列を成すくらいに混雑していた。
とりあえず誰も並んでいない受付に行った。
受付の人は水色のセミロングヘアでまだ15歳くらいじゃないかってくらい小さく、可愛い人だった。
「あの、すいません」
「はい、なんでしょう?」
「仕事を探してるんですが」
「どんな仕事をお探しで?」
「えーっと、どんな仕事があるかわからないんですが、できるだけ楽なやつで・・・」
「それでしたら冒険者の仕事が良いと思いますよ」
「冒険者ですか!?ぜひやりたいです!」
俺は冒険者という言葉の響きの興奮した。
受付の女の子は突然興奮した俺に少し驚いたようだ。
「そ、それなら冒険者ギルドに行ってください」
「冒険者ギルド?」
「はい、あちらの壁から3つ目にある受付です」
「ギルドっていくつもあるんですか?」
「え?はいそうですよ。私は建築ギルドの受付で、この建物には9つのギルドが入っています」
9つも!どうりで大きい建物なわけだ。
「他にどんなギルドがあるんでしょうか?」
「他には商人、鍛冶、農業、学問、魔術、機械、戦争で、冒険者と建築を入れた9つのギルドがこの建物にはあります。一応、帝王ギルドというのがありますが、それはギルド総本部にしかないです」
「へぇ~たくさんあるんですね。とりあえず冒険者ギルドに行きます、色々ありがとうございました」
ギルドについては聞きたいことが山ほどあった。魔術ギルドってことはまさかこの世界では魔法が使えるの?とか、帝王ギルドって何?とか。
まあ、色々聞いても理解できないだろう。今後少しずつわかればいいや。
そう思い冒険者ギルドの受付に行った。
冒険者ギルドは数人が受付の前で並んでいた。
俺もそれに倣い、列の最後尾に立った。しかし、なかなか俺の番が回ってこない。前に並んでたのは6~7人だったはずだ。
待ちくたびれた。こんな時ハンドスピナーでもあれば永遠に時間を潰せたんだけどなぁ。
そんなこんなで2時間ほど待ってようやく俺の番が回ってきた。
受付の女の子は疲れた様子を一切伺わせない笑顔の可愛い赤毛で巨乳ちゃんの女の子だった。
しかも胸元のがっつり空いた服を着ていた。
俺はそれだけで2時間待ったことなど完全に忘れてしまった。