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転移成功
異世界。
それは誰でもが夢を見る現実とは異なった世界。
俺はとうとう異世界に行くことができる。
俺が読んでいた魔導書(小説)によると異世界には簡単に行けるらしい。
まず魔法陣を描き、その周りの5か所に盛り塩をする
そして魔法陣の上に生贄となる豚肉500gと生姜を30g置く。
あとは呪文を詠唱するだけだ。
俺はすぐにスーパーに行き、豚肉と生姜を買って魔法陣の準備をした。
そして魔導書(小説)を片手に呪文を唱え始めた。
「我が身に宿りし聖なる妖精よ。森羅万象、幾億の運命、無限の宇宙、その先に在るものとは。真実は我を救う。我に語りかけよ。今、世界への扉を今開かんっ!」
唱え終えると数秒後、魔法陣が青白く光りだした。
その光はどんどん強くなり、眩しさのあまり目を瞑ってしまった。
しばらくすると、風の音が聞こえてきた。草の揺れる音も聞こえてきた。
そよそよと体に風が当たるのが感じる。
ゆっくりと目を開けると、俺は一面大草原の中に立っていた。