静かな会話
私は今、瓶と液体と通過して屈折してしまった日光を浴びている。
久しぶりの日光はなんとなく気分を晴れやかにした。
今までならば、あの空間に向かわなくてはと、憂鬱にさせられてきたものだった。
しかし今は、数少ない私の楽しみになっている。
彼は、最近私に話しかけてくる。
「おはよう」
「行ってきます」
「今日も疲れた」
「おやすみ」
言葉を発することのできない私に話しかける意味がある様には思えない。
だが、その言葉が私は嬉しかった。
今まで私は『言葉』にすごく敏感だった。
小声での会話は全て私に向けられたものなのではないかと恐怖していた。
奴らは、私に聞こえるギリギリの声量で会話する。
耳を塞ぐことはできない。そうするとさらに痛く、苦しい『言葉』が私を傷つける。
そのせいで『言葉』は、私の中で人を傷つけるための道具の様に感じていた。
しかし、『彼の言葉』は優しく、温かいものを感じる。
そのせいか、私はいつの間にか彼を少し『信用』してしまっている。
気がつくと、もう夕方でオレンジ色の光が瓶の中に差し込んでいた。
そろそろ彼が帰ってくる頃だろう。
心の準備をしておく。
階下から玄関の扉の開く音がする。
階段をゆっくりと上がる足音が聞こえる。
部屋のドアが開く。
彼が入ってきた。緊張で苦しくなる。
ちゃんと言えるだろうか。
彼が鞄を放り投げる。
彼に聞こえるわけではない。
でもしっかりと『言葉』に出したい。
「ただいま。」彼が言う。
『おかえりなさい。』私は追っかける様にしてそれを口にした。
私は手首だけだ。彼には聞こえていないだろう。この声も、速くなりすぎた鼓動の音も。
ここまでこんな拙い文章を読んでくださり、ありがとうございます。
読みたい本が多くあり、読みかけの本を読み終えては、次の本を読み始めるので
終わりが見えない永久機関みたくなってしまっています。
やらなければいけない事が沢山あるのに、手につかず、
本を読んだり、プロットを考えたりと大忙しです。
これからは、予定表を立てて生活していこうかと、思いません。
どうでもいいことばかり書いてしまいましたね。
ここまでこんな拙い文章を読んでくださり、本当に有難うございました。
よろしれば次話も宜しくお願いします。




