加重包装
やっと週末が来た。
今週はやけに長かった気がする。
この一週間呼吸がし難くて仕方なかった。
やっとこの日が来たのだと思うと、感情が昂ぶった。
『それ』がネットで購入できるといことを知ったのは一昨日の夜だった。
彼女を抱えたあの日に感じた臭いが少し気になった。
その解決法をネットで探していたところ、理科などに使われる『ホルマリン』を見つけた。
それは最も適しているようではあったが、最も諦めるべき対象だろうと考えていた。
ネットで購入できるのだと知った時は驚いた。
購入の際の注意事項に
「劇薬ですので、取り扱いには十分気をつけて下さい」
とういう少し恐ろしげなことが書いてあった。
届くまでには二日ほどかかるらしい。
僕は週末まで、日中常に酸素濃度を酷く下げた状態で生活しなければいけない。
それも彼女のそばに少しでも長くいるために必要なことだと思って割り切った。
彼女を初めて抱えたあの日に感じた鼻を刺すような臭いが少し気になった。
このままでは彼女がいなくなってしまうのではないかという、不安感を感じたのだ。
正確には『離れなければいけない』のではないかという不安感だった。
僕は今まで彼女に、何らかの『神聖なもの』を感じていた。
しかし最近は、彼女に何か他の感情を抱いているような気がしている。
それが何なのか分からずにいることが僕の心をモヤモヤとさせた。
今日はえらく緊張してしまって、冷蔵庫を開けることが出来ていなかった。
何となく冷蔵庫の周りをウロウロしてしまった。
宅配時間の設定を只単に『午後』とだけせっていしてしまったばっかりに、いつ来るのか分からず
落ち着きを持てていない。
やっとその時は来た。
下の階から「ピンポーン」という待ちわびた音がした。
すぐに部屋から出て玄関に向かう。
用意していた判子を持って玄関を開けた。
冷蔵庫を開けて、彼女を優しく抱えて運ぶ。
やはり臭いが強くなった気がする。
彼女を机に置いて段ボールを開ける。
思いの外段ボールの包装が強く、少し手間取った。
取り出した瓶にはすでに液体が入っていて、チャプンという可愛らしい音を奏でた。
僕の心は思いの外昂ぶっていたらしく、少し口角が上がってしまっていた。
彼女に見られてしまったのではないかと、すぐに真顔に戻った。
ホルマリンは揮発性の高い液体らしく、すぐに栓を閉じなければいけないらしく、緊張した。
栓を開けて、すぐに彼女を液体に入れた。
彼女は静かに沈んでいき、手首の切れ目を底につけて彼女は動きを止めた。
それを確認するとすぐに栓を閉めた。
これで彼女からしばらく離れなくて済むと思うと、言い知れぬ安心感に包まれた。
こんな拙い文章をここまで読んでいただき、有難う御座います。
男の子パートの方が長いような気がしますね。
不思議と力が入ります。
連載物はやっぱり難しいですね。
どうでもいいことばかり書いてしまいました。
ここまで読んでくださり本当に有難う御座いました。宜しければ次話もよろしくお願いします。




