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真実の象徴

はぁ...今日も面倒な付き合いが始まる。

表面上だけの意味のない関わりだ。ほら来た。


「おはよう!」

「おう、おはよう」

「どした?体調悪いのか?」

「いや、そうじゃないんだけどさ...」

「おいおい、無理するなよ」

「あぁ、ありがとう」


さほど心配していないだろうに、さも心配しているかのように振舞っている。人間の本質は『嘘』だ。こんな空間にいると体が捲れて本音が溢れそうになる。教室はもう殆どの生徒が席に着いて、隣近所と談笑している。そうだ、この空気が僕の気持ちを滅入らせる。だがもうすぐ、救いがやって来る。


そろそろ彼女が来る。いつも彼女がやって来る時間だ。僕の心はまるで待ちに待ったアトラクションの番がやっと回ってきた時かのような高揚感と緊張感で満たされる。扉が開いた。さっきまで談笑していた奴等の声がピタリと聞こえなくなる。この居心地の悪さがすごく良い。『嘘』の殆ど混じっていない空間。ほんの一瞬だがこの空間は『真実』に包まれる。その一瞬が終わるとまた周りの声が出始める。だが其処にはしばらくの間、真実の会話が生まれる。

「うわ、来たよ...」

「うわーブスだなw」

「ほんとほんと」

ほら、聞こえて来た。なんて素晴らしい力なんだろう。

彼女を見ると皆真実を口にしてしまう。逆説的に言えば、彼女がいるから真実になる。極端に言えば『彼女が真実』になる。彼女の力が欲しい。僕は真剣にそう思ったのだ。


その好機は突然に訪れた。


彼女の下校時間に合わせるために、部活には入らなでおいた。偶然にも、家が同じ方向にあった。本当にツイている。まぁ嘘だらけのこの世界を無理して生き抜いて来たのだから、当然の見返りだろう。彼女は下校中でさえ真実を振り撒いている。すれ違う者がみんな彼女を見て『偽り』のない言葉を発する。それにしても彼女はよく赤信号に引っかかる。赤信号に愛されているのか、それとも信号は常に赤色であることが『正しい』ということなのだろうか。彼女は信号待ちをしている間、一点を見つめて、胸を抑える動作をする。

そのまま頭からぶっ倒れてくれないだろうか...。

そうすれば『真実』が手に入いるのだが...。

そう思っていても、彼女はまた前を向き歩き出すのだ。

残念な気持ちの反面、『生きた真実』を感じることができることは嬉しく思った。

だが、信号が青に変わり一歩踏み出した『真実』は、トラックに轢かれて形を失った。やはり、信号は常に赤色であることが正しいようだ。彼女はあっという間にバラバラの肉塊になった。僕は焦る。それらを拾うための道具を用意していない。保存用のジップロックやそれらを拾う時に使う手袋などを用意していなかった。くそ!本当に僕は行動が遅い。周囲の目が集まってしまう前に掻き集めなければいけないのに...!。

肩からかけた鞄を漁っている時、それは視線に入った。それは此方に爪を向けて此方を見つめていた。それは『真実』の一部だった。今では独立した『真実の手首』だった。僕はそれを汚れることなど考えずに素手で掴み、鞄にしまって、全速力でその場を離れた。

こんなに突然チャンスが訪れるだなんて...。


僕は何てツイているんだ!

ここまで読んで頂きありがとうございます。


連載モノの難しさを感じています。

そんな事よりそろそろ桜が見頃なのではないでしょうか。皆さんはもう桜を見ましたか?私は人混みが苦手なのであまりお花見は好きではないのですが、屋台や桜自体は楽しくて、綺麗で良いですよね。


どうでも良い内容を書いてしまいましたが、こんな拙い文章をここまで読んで頂き本当にありがとうございます。


よろしければ次回もよろしくお願いします。


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