挨拶の本質
時計を見る。
いつもより明らかに遅く起きてしまった。
遅刻してしまうかもしれない。
すぐに着替えなくてはならない。
今日の朝食は抜きになってしまうだろう。
朝食よりも大切なことがある。
いつもこれに数分費やしてしまう。
この行為を始めてもう3ヶ月は経ったのではないだろうか。
それでもいまだに緊張する。
彼女を見つめる。
朝から心臓に悪い日課を行う。
「 おはよう 」
「 いってきます 」
最近、僕の表情は少し柔和になってきている。
きっと彼女へ向ける時の表情が一日中保たれているのだろう。
階下に行き、家族に事務的な挨拶を済ませる。
これも一応は日課だ。
『面倒』という二文字でかたずけられる行為だ。
正直なところ家族に向けての挨拶に意味はないように感じている。
故に事務的になり、表情も冷たくなるのだろう。
それでも尚彼女への感情で表情はプラスの方向性を保っている。
玄関を出る直前、彼女を置いていくことに、罪悪感を覚える。
これは僕の単なる自己満足に過ぎない。
今の彼女には感情などない。
それ故に、本来ならば僕は罪悪感などを感じる必要はない。
しかしそれを感じてしまうのは、僕が彼女と離れたくないからなのだろう。
彼女との別れを惜しみつつ、玄関を出る。
家から学校まではそう遠くない。
この時間も彼女のことを考えている。
そうしていると、胸が激しく締め付けられた。
その締め付けは彼女といる時間に感じるものではない。
もっと苦しく、痛く、悲しいものだ。
僕はいつも見ないようにしていただけで、本当は気づいている。
彼女とはいつか離れなければならないのだと。
こんな拙い文章をここまで読んでいただき本当に有難うございます。
又しても、週二回更新のペースが守れませんでした。
本当にすみません。
言い訳になるのですが、向こうの世界の戦争が激化してしまって、
何かと少年の手伝いしなくてならず、書く時間がとても少なくなってしまっています。
これで、前回からのズレが整ったので、ご了承頂けると幸いです。
ここまでこんな拙い文章を読んでくださって、本当に有難う御座いました。
宜しければ次話もよろしくお願いします。




