#99 食べて遊んで遊んでバテて
今、来ている遊園地にはテラス席のあるレストランがあって、グラスワインを飲んでる人がいて、グラスワインを飲んでいると見せかけて、実はブドウジュースかも知れなかったりして、【ほどよい固さになったゴマ豆乳アイスが、セメントにしか見えなくて、もうセメントを食べている気分になるしかなくなっていた】という出来事もあったくらいだから、もう他に行く。
そのグラスワインを飲んでいるグラスワインマダムは、ひとりでずっとその空間にいるから、グラスを合わせる雰囲気ではないが、もし、このあと乾杯でグラスとグラスを当て合うことになったら、【力が入りすぎてグラスが粉々になり、こぼれた赤ワインの赤と、グラスで切って出た血の赤の境界線がなくなるくらいの緊急事態になるだろうと、怖くなった昔】みたいになるかもしれないが、それはない。
この全面禁煙の遊園地には、明らかに煙不足のおじさんたちが溢れていて、それは僕が、『掌に【泡盛】と何回も書いて、何回も飲んだせいなのか、吐き気が全然止まらなくなってしまって、酔ってしまったのだろうか』と思ったときの体調くらいのものだろう。
僕が【SNS】という言葉を10回ほど使った後に『100本のタバコを同時に吸えたりしますか?』と質問した時に『えっ、吸えねっす』と10回クイズのようにつられる人の数ほど、僕のSNSを見てくれれば満足だよな、と思ったことも、そんなに遠くも近くもない過去にあった気がする。
ひとりが好きで好きで好きで好きで好きで好きで、みたいな時はたまにあって、今はたぶんそれの下くらいの、ひとりがまあ好きっちゃ好きなんだよな、みたいな状態で、今は、不快な蚊と深い仲だったの?みたいにダジャレ的質問を聞かれたらどうしよう的なことばかり考えていた。
ここは似たようなアトラクションばかりを作りたがる傾向があるのか!と突っ込みたくなるくらい、同じ形状のジェットコースターが山程あることに今さら気づいて、『朝起きられない』という相談をしてくれた友人の悩みを「赤を着られない」だと勘違いして洋服についてずっと悩んでしまった状況と、同じ感じの脳になってる。
天気雨に対する晴雨兼用傘の対応力は半端ないと思うし、【仁王立ち】という漢字の地面との接地率が半端なくて、まさに仁王立ちといったような感じの漢字だなって思ったりはしたけれど、遊園地は遊べればどんなものでもいいとは思わない。
最近は頻繁に走っている気がするけど、その大半というか、ほぼ全てが横断歩道な気がするという、深刻な悩みを抱えながら右足と左足をランダムに前に出しながら歩いていると、眠すぎて眠すぎてガクッと急に首から落ちる[眠気フリーフォール]がたまに襲ってくる僕の前に、メルヘン寄りの天使感が半端ないフリーフォールが現れた。
天使で思い出したんだけれども、昔、会いたいと言ってきた女性は、キュートで天使みたいで苺が大好きで、一万回好きだと叫びたいほど僕の好きなタイプの女性で、キュートを910、天使を104、苺を15、という数字に変換して全ての数字を合計して、好きだと叫びたい回数の10000も合計すると『11029』になるので、その女性と初めて会うお店を『良いお肉』を扱っている焼肉店に決めたこともかなり前にあったなと懐かしく思った。
乗り物に全部乗るために、隅から隅まで回ろうと思っていたときもあったが、メリーゴーランドの中でずっと回っているのもいいのかなと思ってきていて、世界一周旅行から熱海旅行一本に切り替えたような心持ちでいる。
これからメリーゴーランドに乗らせていただく身として、検索でメリーゴーランド様のことを知り、【スーパーマーケットでのタイムセール中に僕のカカトをカートで轢いて、転ぶ寸前までいかせたのに、何も言わずに前を突き進んでいったオバサンのような人がいるから、いつまでも僕はこんなに臆病なままでいるのかもしれない】と思った出来事のようなことはせず、最低限のマナーを守ろうと決めている。
最近行ったレジ袋を貰わなければ、1ポイントが貰えるドラッグストアには商品を袋に詰める用の場所が無くて、店員の目の前で店員と一緒にエコバッグに詰めることとなり、かなり異様な光景だったが、【僕とある女性の会話】よりも、【音声検索とある女性の会話】の方が多い僕たちを周りは、異様な光景だと思っているだろうと考えていたことも昔あったな、なんて音声検索の思い出が頭に浮かんできた。
20代のときに出逢いたかったよ!と言われたとしても、それが体脂肪率の可能性もあるので、色々考えた上で、アッアーとしか言えないと思うし、【恋がしたい<こいがしたい>】を並び替えると、【腰が痛い<こしがいたい>】になるので、恋をするとその先で腰が痛くなるのかなと思ってしまうみたいなことがあるし、なんか今、目の前にいる【メリーさんゴーランドさん】がさっきよりも美しく感じられていて、この世界はよく分からない世界だなと思った。
雨粒が一滴とか二滴とか手の甲に落ちてきて、その後にザーッて降ってくるのかなと思っていたら、その後ずっと落ちて来なかったりするが、今はまさにその状態で、おまじないをするときにある友達が毎回『デブりまくりのデブー』と言うというのが崩れたことはないのに、雨に関してはよく予想が崩れる。
同級生との忘年会で傘持ち係になり、ずっと持っていたら間違えてそのまま家に持ち帰ってしまって、特に何にも言われなかったので、そのまま大切に使わせていただいている大活躍中の傘みたいなヤツが、お店に入ってすぐのところにある傘立てに差してあって、それが無くならないか気になり過ぎて、逆に元気になったことが昔あった。
メリーゴーランドに乗って、色々と頭のなかをゴーランドしていたら、心がメリーメリーし始めて、全身でメリーゴーランドメリーゴーランドしていたのだが、おじさんっぽい人のヒトリゴーランドは、「結婚を名目に僕と付き合ってください」と言い間違えるくらい恥ずかしいものだった。
メリーゴリラランドに乗ろうと言われて『はい』と答えたが、メリーゴリラランドだと『陽気なゴリラの国』となってしまうので可笑しすぎて、この先その事ばかり考えてしまいそうなので、僕が数分後にメリーゴーラウンドの馬車の上にいるか、池でバシャバシャもがいているかは自分次第だな、と思ったこともあったことが、頭でフルでゴーラウンドした。
テーマパークで「乗った経験ある?」と言ったら「NOT KKR?」と聞き返されて、『NOT KKR』なんて言葉は僕も知らないし、辞書も音声検索も知らないよなと思っていたが、その後にさっきの意味不明な聞き間違いを【NOT⇒無い】【KKR⇒KOKORO⇒心】とすると『心ここに在らず』みたいな感じになるので、「NOT KKR!」と叫びたい気分だったが叫ばなかったこともあったことを思い出しながら、今は多めにメリーをゴーランドしていた。