#76 オジサンに関するアウィンタヴュー
じゃあ始めよっかインタビューの続きを、あれっ、これインタビューで良かったんだよね?確認するけど、あのオジサンがどんな人間だったとか、あのオジサンとの珠玉のエピソードが知りたいわけでしょ?あのさ、あのね、珠玉って言葉に最近ハマっててね、今日凄くいっぱい使うかもしれないけど、そこのところはよろしくね。
【珠玉】って言葉をシュゴク使うからヨロシュクね、あっゴメンね、なんか【凄く】が【珠玉】に引っ張られて変な感じになっちゃったけど、とにかくいっぱい使うからよろしく、あのさ【インタビュー】ってさ、本場でも【インタビュー】って発音なのかな?日本人用に直された発音だよねたぶん、これは予想だけど、本場では【ウィンタヴュー】とかそういう感じなんじゃないの?
【インタビュー】っていうさ、カタカナ6文字の中の何処かにさ、絶対【ヴ】に直せるところあるはずなんだよね、あっゴメンゴメン【インタビュー】っていう言葉についてのインタビューじゃなくて、オジサンについてのインタビューだったね、あっインタビューじゃなかったや、『アウィンタヴュー』だったや。
スミちゃんはハイとイイエしか喋ってない訳だけど、それで私とスミちゃんの間に会話が成り立ってるか聞きたいのね?いいよ、教えてあげるよ、他の人から見たら成り立ってないように見えるかもしれないけど、私はスミちゃんのことなんでも分かるからさ。
さっきもスミちゃんとは会話したよ、今日の晩御飯は回転寿司食べたいねみたいな話になったよ、それでさ、回転寿司で座る席について熱く語り合ったよね、まあ、スミちゃんは【ハイ】しか言ってないけど、たった二文字でも語ったといえば語ったになるからいいよね。
一番新鮮な握りたてを食べるためには隅の方がいいんじゃないかとか、一番端は一番始めだから好きなネタは注文しなくても手に入るねとかさ、色々言ってた訳よ、それでさ、【スミちゃんだけに席も“隅”が合ってるね】みたいな冗談言ったりなんかしちゃったりなんかしてさ。
ちなみに今日のスミちゃんは、ヨーグルトやゼリーなどのジェル状のもの、アイスなどの固形物のもの、野菜スープなどの固形物が浮いているもの、とかからしか水分を取らないと決めているみたいだから、そこのところはよろしくね、ねっ、ドリンクは全然飲まないようにしてるんだよねスミちゃん?
いいえ。
あっそうか、ミネラルウォーターは一日に大さじ10杯分なら飲んでもいいことになってるんだったね、って大さじ10杯って何ミリリットルだっけ?スミちゃんさ、ミリリットルに直すとどのくらいだっけ?50ミリリットルはいくよね?
はい。
ちょっとスミちゃん堂々とし過ぎでしょ?【大】っていう漢字みたいな雰囲気醸し出してさ、あっゴメンゴメン、オジサンのこと全然話してなかったね、インタヴューを再開してから話したの【スミちゃんは固形物に近いものからしか水分を取らない】ってことくらいだね。
それでオジサンの最初の方の印象は、なんか貧弱みたいだったし、なんか貧乏みたいだったし、なんか背が低いみたいだったし、なんか44歳のオッサンだったけど、スミちゃんの言う通り私もいい人だと思ったかな。
44歳の割にはまあ普通だったから、4は死って読むし、44だと死死ってなるけど、そんなに死に直結するイメージみたいなものは感じなかったし、『容貌のヨボヨボ予防に養母呼ぼうという要望』っていう言葉みたいにさ複雑な感じじゃなくてさ、シンプルな感じの人だったもんね、ねっスミちゃん?
はい。
草食系っていう言葉がピッタリ当てはまりはしないけど、草食系っていう言葉が、頭に対して少し小さめのキャップみたいな感じで若干はまってるみたいな感じのオジサンだったけど、スミちゃんは肉食系を内に秘めた人形系みたいなものだったから私が声を掛けたんだよね。
スミちゃんの性格を正確に100文字以上で情熱50パーセントくらいで曖昧度77.7パーセントくらいで述べていきたいなと思ってるんだけどね、スミちゃんってアレだよね、心が物凄いというか心だけ猛獣というか、でも実際はハシビロコウのように動かないというか何て言うかさ。
“猪突猛進”ではないけど、心は猛進してるから“ちょっとずつ猛進”みたいなさ、ちょっとずつちょっとずつ猛進みたいなさ、スミちゃんは自分が“ちょっとずつ猛進”してるっていう意識はあった?スミちゃんのことを平仮名6文字と漢字2文字で表すなら“ちょっとずつ猛進”だよね、ねっ、スミちゃん。
はい。
カワちゃんさ、なんか今、無性にハマってるものが私にはあってね、その話聞いてほしいんだけどいいかな、“ちょっとずつ猛進”って言葉さ、なんか何回も言ってると段々ハマってくるよね、ハマってなかなか抜け出せなくなるよね、黒い生地に白いカクカクとした文字で“ちょっとずつ猛進”って書かれたTシャツ欲しくなってきちゃったよ、あとそう書かれたタオルも欲しくなってきちゃったよ、そうだよね、スミちゃん?
いいえ。
そっか、スミちゃんは“ちょっとずつ猛進Tシャツ”は欲しいけど、“ちょっとずつ猛進タオル”はいらない派なんだね、ごめんごめん忘れてたよ、スミちゃんは無地のタオルしか使わないってことすっかり忘れてたよ、私には全く分からないけど、肌触りに違いがあるんだよね、プリントのあるなしだと。
スミちゃんってアレだよね、“ちょっとずつ猛進”みたいなタイプかと思いきや、“ちょっと童心”みたいな面もあって、あと、今は全然言葉が思い付かないけど、すごくアレなんだよ、スミちゃんってアレだよね、とにかくスミちゃんってアレなんだよ。
いいえ。
スミちゃん、私そんなこと全然言ってないよ、聞き間違いっていうかそんな感じの類いのヤツだからね、スミちゃんの手はスベスベしていて本当に気持ちいい類いに入るから安心してよ、【スミちゃんってアレだよね】って言ったんだからね、『スミちゃんって』で一旦切れるの。
『スミちゃんって』で一旦切れて、その後に『アレだよね』が続くの、だから【スミちゃんってアレだよね】って言ったわけで、一回も【スミちゃん手荒れだよね】って思ったことはなかったから、あっ、今から休み時間ね、はいオーケー、スミちゃん行こうか?
はい。




