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青みがかった黄色いピンク  作者: 高嶋ともつぐ
特別章 川城界人
73/110

#73 大根役者もすりおろしてしまいそうな勢い

それでは私とマッサーの歴史について話させていただきます、まず私からなんですけど、“ベストダイコンニスト”の大根おろしを最後まで綺麗におろせそうな有名人部門で5年連続1位となって殿堂入りしまして、北北東を見つめて黙々と恵方巻を食べたけど、今年は東北東だったみたいなモヤモヤ感に少し包まれたことがありました。


その時にマッサーは私の付き人をしていたと思います、えっ、いいえ、それは違いますよ、私は【私の付き人】と言いました、カマスの釣り人とも、イワシの釣り人とも言ってませんよ、その“ベストダイコンニスト”の大根おろしを最後まで綺麗におろせそうな有名人部門で5年連続1位となって殿堂入りしたのは私だけみたいですよ、あの、すみません、電動ノコギリとも、大根の電動炒り機とも言ってないです、殿堂入りですよ。


賞品で大根おろし料理専門店『大根役者』の生涯無料券を貰いまして、何度かマッサーと行ったのを覚えています、あっ、大根役者が私の回りにいるかどうかですか?大根と書いてオオネと読む役者の方はいますけど、ヘタな役者さんはあまりいないと思います、まあ、みなさんがヘタだと思っているような演技を私は味があると判断しているのでね、まあそのような演技は大根ぐらいの薄い味ですけど。


その大根役者ではない大根と書いてオオネと読むオオネさんには、背の高いモデルの彼女がずっといて、最近婚約したらしいんですよ、【大きい婚約者】と書いて大婚約者です、婚約出来たことは手首の甲だけあかぎれる私の皮膚くらい理解が出来ないですけど、おめでとうございますと言いたいです。


私が25歳だった頃にマッサーに初めて会ったんですけど、マッサーはその時は50歳くらいだったんですね、初めて会ったのはそんな年齢の時だったんですね、魔法に掛かっていたからマッサーはもっとかなり若く見えていましたよ。


私が25歳の時に50歳だったとしたら、私が26歳の時に51歳で、私が30歳の時に55歳で、私が50歳の時は75歳ってことになりますよね、そういうことだということは、私はマッサーのちょうど半分の歳の時に出会ったことになりますね、スゴいですね。


マッサーは芸能界に誘った私の思った通り、芸能界で見苦しい活躍をしてくれましたよ、あっごめんなさい、間違えました、【見るからにいやな感じ】とか【みにくい】とか【みっともない】とかは全然思ってませんよ、【見苦しい】ではなく【目まぐるしい】の間違いでした、本当に目まぐるしい活躍をなされていましたよね。


マッサーは山吹風雅という名前で俳優として大活躍されまして、『過去のいざこざは全部水に流すからね』と言ったら同じようなニュアンスだと思ったのか『私の全てをお湯に溶かすから』と言ってきた人物を目の当たりにした時くらいの衝撃度が俳優・山吹風雅にはありました。


【自慢じゃないんだけどね】とか、語尾に【ね】を付けるのが口癖の俳優の鈴木さんとマッサーは共演してから仲良かったみたいですよ、あの頃、私の次くらいに仲が良かったのは鈴木さんだと思います、なので鈴木さんにインタビューをされるのはどうでしょうか?まだインタビューされてませんよね?


恋をしたり恋仲になったりした人を中心に取材しているんですか、じゃあ鈴木さんも大丈夫じゃないですかね、鈴木さんはオジサンの俳優ではありますけど、乙女のような瞳でマッサーのことを見ているときがありましたから。


取材するときは気を付けてくださいね、思ったよりもハイペースで【自慢じゃないんだけどね】とか言ってきたり、語尾に【ね】を付けたりとかしてきますからね、結構キツいですから、ココロの準備はしておいた方がいいですよ。


では、マッサーについて1文字以上10万文字以内で語っていきますね、マッサーが新人の時に『埋めた自尊心を掘り返すように』という連続ドラマに抜擢されたんですよ、あの“ウメジソ”ですよら!ウメジソ!あのですね、タイトルを短く縮めて読むと“ウメジソ”になるんですよ、えっ、違いますよ、だからさ。


はい、そしてそのドラマの第二話のサプライズゲストが私でした、えっ、あっ、それは違います、早朝からではなくてちゃんとした午後の昼下がりにゲストとして出演しましたよ、いいえ、太陽のコスプレとかはしてないんですよ、赤いメイクとかも顔に施してないんですよ、私はサプライズゲストなのでね、サンライズゲストではないのでね。


リサイクルショップみたいなところで中古のCDを三枚買ったんですけど、一枚一枚CDに傷がないかを面を向けられて確認させられて、ただただ確認するという空気に耐えられなくなってしまって、そのうちの一枚は二枚組で計四枚確認したんですけど、五枚買っていたらヤバかったと思います、それと同じくらいヤバかったのが私の人気とマッサーの陰気でしたね。


街を歩くと後ろに100人以上のファンが付いてくることもありました、隠れるのが嫌だから変装はしない日々が続きました、ファンのことも、ファンに対する不安のことも、葉野菜中心の野菜サラダのミニトマトの破壊力も“半端ない”と思っていますが、一番半端ないのはあなたですね。


はい、マッサーには私から告白しました、それはちょうど映画の『世界で100番目に君が好き115』のオファーが来たときだと思います、今は150越えてますけどね、あっ、そうではないです、1番目から100番目までの好きな人を一作品ごとにピックアップしていくようなストーリーではないです、今150作品を越えているんですけど、普通は150人も好きな人がいないので。


リサイクルショップみたいなところに行ったときに、どこにも時計が見当たらなくて、携帯電話も持っていかなかったので時間が分からず、結局買ったときのレシートで確認したことがあったみたいなことをマッサーが告白してきたすぐ後くらいに私がマッサーに愛の告白をしたみたいな感じですかね。


マッサーがドラマに初出演する前のタイミングで私が告白して、付き合うことになって、直後に熱愛をスクープされた感じですね、一般人のSNSに多数の目撃情報が投稿された感じですね、そしてナンヤカンヤナンヤカンヤでマッサーとのことが週刊誌に載ったという感じですね。


ここでいう“タイミング”はちょうどいい瞬間という意味ですよ、タイという国で作られた、古くから一般民衆が日常生活の中で使ってきた道具のことではありませんよ、タイの民具で告白なんてしませんからね。


顔がバレたくないときは、上のアゴを突き出せばバレないみたいですよ、こうやって上のアゴをガンッと出して、こうやって、ねっ、全然別人の顔になりましたよね私、あっ、ありがとうございます、チャーミングですか、嬉しいです、さっきの影響でチャーミングのミングが“民具”に思えてしまっていますけど、嬉しいです。


マッサーには基本的にはファイトメールを送ってました、毎日ファイトメールを送ってました、“私はマッサーの一番のファンだから”みたいにです、ナタデココ飲料のCMで共演したりもしましたし、マッサーはドッキリ番組に引っ張りダコでしたよね、本当に“大”が付くほどの役者でしたよ、“大”が付くほど根性のある役者でしたよ。


その、“大”が付くほど根性のある役者⇒【大根役者】に成長していたマッサーに、大根おろし料理専門店『大根役者』で友達に戻ろうと伝えました、マッサーとは別れて一番の友達になりたかったんです、完璧すぎて私にはもったいなかったですし、短所で談笑する男女に憧れていたんです。


その日がマッサーと会った最後の日でした、突然私の前からも芸能界からも姿を消してしまいました、ずっと友達でいたかったのですごくショックでした、渾身の喋りがナレーションベースになるくらい悲しかったです。


ずっとマッサーに会いたいと思っていました、でも、私には大所帯アイドルグループの知り合いが一人もいなくて、同じ芸能界なのに一人も知り合いにならないなんて、世界は本当に広いなと感じてしまいまして、探してもたぶんマッサーには会えないだろうなと思い込んでしまいましたね。


魔法を使っていたと聞いてもマッサーを嫌いにはなりません、また会いたいです、今は仕事が忙しいので会えるかどうか分かりませんが、あとで面会とかできますよね、今はとても幸せです。


昔、狭いソファーで眠りに就いている父の腕がたまに下にプランプランと落ちてきたことがあって、それに耐えてきたので何でも乗り越えられる気がします、マッサーも何でも乗り越えられると思います、あっはい、私はマッサーにかなり影響されているのは事実です。

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