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青みがかった黄色いピンク  作者: 高嶋ともつぐ
特別章 川城界人
59/110

#59 コンプレックスは彦星の数だけ

膝下30センチの膝痛に悩まされているんですけど、その膝の痛みがどの辺りかというとミモレ丈だかミモザ丈だか分からないけど、そのような名前の丈のスカートを穿いたときにちょうど裾が来る辺りで、そんな膝痛に悩む、上から読んでも下から読んでも同じになる名前の河合和香です、今日はよろしくお願いします。


ちなみに私は入間の人間でシステムアドミニストレータという仕事を当時からしているんですけど、職業欄にシステムアドミニストレータと書いてもなんかあれですし、名前がかなり長過ぎてなんかあれなので普通に会社員って書いているんですよね。


でも会社員だと普通すぎるので、職業欄に入間の人間って書こうかどうか迷っているんですけど、もしも入間の人間と書いたとしても私はかなり字が下手なので、入間の人間ではなく、人間の人間と読まれてしまって、そこから『人間の中の人間』、【最上級の人間】と誤解されても嫌なのでやめました。


ファーストフード店で飲み物を頼んだときに『大きさはS.M.L.がございますが』みたいなことを言われたのに、『大木さんはSMクラブにいらっしゃいますが』に聞こえてしまって『えっ?あの大木さんが?』って思ってしまったことがありますけど、これは誤解しないでくださいね、久慈さんとの出会いはナンパはナンパでも、ナンクロパズル同好会の略ではなく、女の子にちょっかいを出す、あのナンパですからね。


誰かの話によると私をナンパする前からずっと同じ場所でナンパしていたらしいですよ、一歩間違えなくても確実に怪しい人で、『カラオケ店で二つ以上のグラスを持ってドリンクバーから帰ってくる友達のために、帰ってくる直前にドアを開けられるように部屋の中のドア前で常に待機している私』よりかも怪しい行動ですよね。


ナンパされたあの日は、【バケツをひっくり返したけど遠心力で水が一滴も落ちなかったときのような雨が降っていない晴天】でしたよ、でも今日は雨は降るかもしれないけど晴れることもあるって聞いたから、サンバイザーを持ってきたのに、思っていた三倍ザーッだったですよね、【変わりやすいのは天気予報とテニスの試合の開始時刻】ってよく言いますもんね。


ナンパで久慈さんが放った第一声が『河合だね?』だったんですよ、絶対に私を知っている訳がなくて、絶対に絶対に今まで会ったことがなかったのに河合だねって言われたんですよ、怖いと思いませんか?怖いほど運命だと思いませんか?


あっ、もしかして久慈さんは私の名前を魔法を使って明らかにして、一度はあったことがあるという気持ちにさせて警戒を解かせる作戦だったんでしょうかね?


えっ、『河合だね?』じゃなくて、『可愛いね?』って言ってたかもしれないってことですか?えっ、それどういうことですか?超嬉しいじゃないですか。


もちろんナンパしてきた久慈さんには付いていきましたよ、昔のロールプレイングゲームで主人公の後ろを歩いて付いていく仲間のような感じではなく横並びでしたけど、イケメンで長身でお金持ちで優しい小指の長い男性がタイプだったので私にピッタリで、5秒間しか迷わずに付いていきました。


久慈さんはその都度その都度、自分に足りなくて女性が好みそうな特徴を魔法で付け加えたり取っ払ったりしていたってことですか?それって本当ですか?えっ、前の女性とお別れして私と出会う前には短い手の小指だけを魔法で直したかもしれないんですか?それって私のためなんじゃないですか?嬉しいですね。


100年に70億人の美女って彼が言ってたんですか?最初に話しかけてくれた言葉が『河合だね?』じゃなくて『可愛いね?』だったかもしれないってことより超嬉しいじゃないですか、好きなアーティストのアルバムが中古で70円で売っていたときくらい嬉しいじゃないですか。


100年に70億人ってどれくらいですかね、想像は付きませんけど、知っている有名な社長さんが資産70億円って言っていたので、その70億円を全部1円玉に両替してバラ蒔いてそれを百年かけて拾っていくような感じですよね、たぶんそのような感じですよね。


昔、世間的には私のお父さんと呼ばれている人に、『世間的にはお前のお母さんと呼ばれている人の70億倍お前のことが好きだ』みたいなことを言われたことがあったので70億はそれほど高い数字ではないですね。


私は久慈さんに出逢って久慈さん色に染まってしまったので、もしかして会った女性みんなが久慈さん色に染まっちゃってるんじゃないですか、付き会った女性みんな同じ人みたいになってませんか?たぶんですけど記者さん、今私が喋っている姿を見て『デジャブ?』って思っているでしょ?久慈さんとそれなりに深く関係を持った人はみんな同じような感じだから正直飽きてるでしょ?飽きてもう帰りたいとか思っているでしょ?


あの、ちょっといいですか?ちょっと話に熱が入りすぎて暑くなってしまったのでちょっと上着を脱いでもいいですか?よいしょっと、あっ、すみません、紅茶こぼしちゃって、本当にごめんなさい、久慈さんと初めて会ってからあまり時間が経たない時に、脱いだアウターの袖がティーカップに当たって中の紅茶がこぼれてしまったりした記憶があるんですけど、まるでそのときのようです、デジャブみたいなものだったらすみません。


今思ったんですけど、久慈さんと富士山って似てますよね名前が、クジサンとフジサンで『ク』と『フ』だけの違いで、母音だか子音だか分かりませんがそんな感じのやつがuで同じですし、『フ』というカタカナの上の棒の左の先端から左下に線をクイーッて少し引っ張れば『ク』になりますし、久慈さんはほぼ富士山ですね。


すみません拭いていただいて、今みたいにティーカップをぶちまけてしまったり、自動ドアに挟まれそうになったり、箱からティッシュペーパーを出したら次のティッシュペーパーだけではなくて次の次のティッシュペーパーも顔を出してきてしまったり、ベーキングパウダーはお米の王様の粉で魚沼産コシヒカリの粉かと思っていたけど違っていたりと、私ツイていないことが多々あるんですよ。


今やっと波に乗ってきたところなんですけど休憩ですか?本当にツイてないですね、えっ、背中に結構大きめの虫が付いているんですか?取ってください!取ってください!取ってください!本当にツイてないですね。

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